エリーのアトリエ 〜ザールブルグの錬金術士2〜
システム解説
さてと、ということでシステム解説です。
ゲームの流れ
前のページで、エリーの行動の目安が
飛翔亭で依頼を受ける→材料を採取→工房にて調合→飛翔亭に納品し報酬を受け取る→そのお金で調合器具や参考書を買う→金なくなる→飛翔亭に行く(以下エンドレス)
であることを説明しましたが、もう少し詳しく説明します。
飛翔亭で依頼を受ける
飛翔亭では、依頼の窓口が2箇所あります。ディオ(またはフレア)と、クーゲルです。それぞれ依頼内容が違います。
ディオ(フレア)の依頼は、アイテムを直接指名してきます。そのものを作れば良いのですが、報酬はそんなに高くありません。主に序盤のレベルの低い貧乏時にお世話になります。採取アイテムや簡単に作れるアイテムの依頼をコツコツと受ける事が重要です。なおフレアが店先に立つのは、一の位が3の日。フレアのイベントを起こすためには、わざわざこの日に飛翔亭に出掛けないといけません。
それに対してクーゲルが持っている依頼は、「滋養強壮の薬」や「宝石・貴金属」など、アイテムそのものを指定してきません。そして、指定されていないからこそ複数の答えが想像できます。また、高報酬です。エリーが何かしらアイテムについて詳しくなっていれば、予想されるアイテムが出てきて選ぶ事ができます。しかし、簡単なアイテムだとエリーの人気が下がってしまいます。人気が下がると起きないイベントがあったりするので、中盤以降は人気を保持しなければなりません(序盤は少しくらいマイナスでも、報酬が高いので受けた方がいいです)。くれぐれも「滋養強壮の薬」と言われて、アカデミーで売っている「ほうれんそう」をそのまま渡さない事です。
また、依頼には納期があります。納期を破ると当然報酬はゼロになります。
材料を採取する
材料を調達する方法は2つあります。アカデミーの売店で買うのと、町の外に採取に出掛けるのです。
ルイーゼが店番をしているアカデミーの売店では、あまりザールブルグ周辺で採取できないものが売られています。例えば塩。いちおう錬金術の材料だったりするのですが、ザールブルグ周辺に海はないので、塩は貴重品になります。
そしてこちらがメインの採取です。始めは採取地が3つしかないですが、町の人に話を聞く事によって8つくらいまで増えます。それぞれ場所によって採取できるものが違うのは言うまでもありません。
また、エリーは15才の女の子です。非力です。当然採取中に魔物が出る場合もあります。そういう時のために普通は護衛を雇っていきます。護衛は一部の人を除いて有料です。ここでもお金が掛かるわけです。依頼を受けずに外に出てばかりいても金は減っていきます。
アイテムについて
さっきから幾度も出ている「アイテム」について解説していきます。「エリー」においてのアイテムは、大きく2種類に分けられます。すなわち1つ目が採取地で採れる「採取アイテム」、2つ目が採取アイテムなどを調合してできる「調合アイテム」です。大体1:5の割合でしょうか。
そして調合アイテムには、その調合の難しさなどからレベル分けがされています。レベル1〜7まであります(ちなみに採取アイテムは誰でも採れるのでレベル0)。
アイテムには、「品質」「効力」という2つのパラメータがあります。品質が良いと、依頼を終了して報酬を貰う時に報酬金額が増えたりします。効力が高いと、戦闘などでアイテムを使用した時に効果が大きなものになります。両者とも100点満点ですが、最初の調合時ではかなり得点が低いアイテムもあります。これは「ブレンド調合(調合の項を参照)」をして、材料の配分を変える事によって品質や効力を良くする事ができます。うまくいくと、200点満点のアイテムを作る事ができます。
また、アイテムには性質や採れる場所などから属性分けがされています。
赤の属性
ここに属するアイテムは、爆弾やロウなど火に関係あるものが多くなっています。また、占いの道具や貴金属類などの加工物も含まれています。戦闘時には主に相手へのダメージの手段として使われる事が多いです。
青の属性
ここに属するアイテムは、液体や水草からできるものなど水に関係あるものが多くなっています。また、ザールブルグからはなかなか行けない海岸で採れるアイテムも多数含まれています。戦闘時には主に回復系のアイテムになります。
緑の属性
ここに属するアイテムは、木の実や草など森や土に関係あるものが多くなっています。また、ハチミツやチーズケーキ、お酒など食物が多いのも特徴です。戦闘時には主に回復系のアイテムになります。
白の属性
ここに属するアイテムは、・・・・・・上記3つに属さないものがほとんどです(逃げ)。楽器やガラス製品など、それ自体の需要が多くないものが多いです。戦闘時には主に攻撃補助のアイテムになります。
灰の属性
錬金術の調合に失敗してできるゴミ(ゲーム中では「産業廃棄物」と呼んでおり、イヤな方向にリアル(笑))が属します。要するに、灰の属性のアイテムは狙って作ることが難しいアイテムです。狙って作る必要があるのかというと、一部の産廃は再び調合に使えたりするのです。よっぽど現代日本より進んだ世界です(笑)。
金の属性
そのまんまです。金を作り出すことが錬金術士の最終目標です。金以外にも金貨などがあったりします。
一部のアイテムを「装備」すると、戦闘時に使う事ができます。効果は様々ですが、なぜアイテムを使う如きにMPを使用するのか、私には分かりませんでした。
戦闘について
採取地に行く時、また採取先でモンスターと会うことがあります。そうなった場合、問答無用に戦闘になります。
戦闘のシステムは簡易です。やはり調合がメインのゲームですから、ある程度簡易化されていても仕方ないと思います。
キャラクターの位置関係で、前衛・中衛・後衛の3種類があります。前衛に行けば行くほど物理攻撃力と魔法防御力がアップ、後衛に行けば行くほど物理防御力がアップします。ですから、護衛に雇った戦士タイプの人物を前衛に配し、エリーのような物理防御力が弱い人物は中〜後衛に配置するのが効果的です。
戦闘は1ターンごとに敏捷度の高い順に行動します。主なコマンドは直接攻撃かアイテム使用です。モンスターにも「土の属性に耐性あり」などあり、また天候によって「火の属性の攻撃力が1.5倍」などありますが、俺はとにかく物理攻撃で攻める人間なのであまり関係ありませんでした。
調合する
さて、それではいよいよ材料も揃ったことだし調合しましょう……と行きたくなるのですが、序盤でエリーが調合できるアイテムは限られています。それは何故かというと、まずエリーは錬金術の素人ですから参考書を読まないと調合の仕方がわかりません。この参考書の購入にもお金が掛かります。そして、調合するにはいろいろな器具が必要になってきます。この器具もまた買わなければなりません。というわけで参考書と器具が揃うまでは、エリーはなかなか成長しません。
調合の成功率を妨げるものとして、部屋の汚さとエリーの疲労度があります。部屋が汚いと、最大で20%成功率が下がってしまいます。また、調合ばかりしてエリーが疲れていると、成功率は大幅に下がります。ニンニクを食わせたりアリナミンAのような疲労回復薬を飲ませつつ、調合を続けていくことになります。
調合の種類は三種類あります。
レシピ調合
その名の通り、参考書に載っている材料の配分通りに、調合を進めていきます。序盤ではこれしかできません。しかし、ブレンド調合(下記参照)するためには一度レシピ調合で作っておかなければいけないので、一通りは作る事になります。
ブレンド調合
材料の配分を変える事ができます。これによって、「品質」「効力」を高める事ができ、自分のニーズに合わせたアイテムを作る事ができます。すなわち、依頼品として納品する事を主な使用目的としているアイテムの場合は「品質」を最大限まで高め、自分が戦闘などで使用する事を主な使用目的としているアイテムの場合は、「効力」を最大限まで高めるように努力すれば良いのです。ゲームに慣れてくるとこれにはまります。
オリジナル調合
参考書に載っていないアイテムを作る事ができます。また、参考書に載っていてもまだ読んでいないアイテムをも作る事ができます。たぶん錬金術をやる上で一番の楽しみだと思います。
当たり前の事なのですが、作れるアイテムの数は限られています。具体的には200種類です。これ以外のアイテムは作れません。だから例えば自分で勝手に「『生きてるナワ』に『惚れ薬』を混ぜると『SMのナワ』が出来るんじゃないか」、と思ってやってみてももちろんできません(いや、同人誌にそういうネタがあったもんで……)。
そして作れる全てのアイテムは攻略本に載っています。また、攻略本を持っていないとはっきり言ってオリジナル調合は難しすぎます。逆に言えば、攻略本さえあればオリジナル調合の意味もありません。
というわけで、あまり使えないと思いました。一番の楽しみのはずなのに……。
調合には結構時間がかかります。最低でも1日、長いものだと30日まるまる使います。その間工房内で来客の応対は出来ても、外には一切出掛けられません。だから四年間あったとしてもサクサク進んでいきます。
調合でできるアイテムも様々あって、例えばAというアイテムからBを作り、BからCを作り、AとCからDを作り、AとBとDからEを作るという事もざらに起きます。ですから、AやBは常に在庫をチェックしておかないといけません。こうしたAやBは一般的に基本アイテムと呼ばれ、ゲーム中盤以降は妖精さん(後述)に作らせることが多くなります。
納品する
そのまんまです。ただ納品時に品物の品質が悪いと、報酬を減らされることがあります。逆に品質が良いと、報酬を上乗せされます。
参考書・調合器具を買う
アカデミーの売店で買う事ができます。調合器具は一通り揃えておかないと調合できないので、安いものからでも買っておいたほうがいいです。序盤からよく使うろ過器と乳鉢は真っ先に買った方がいいでしょう。
参考書もアカデミーで売っています。参考書を買わないとアイテムの作り方も知らないので、まずは参考書を買わないといけません。参考書は売店にある以外、やがてエリーのレベルが上がる事によって入れる図書室で閲覧する事もできます。
…………というふうにゲームは進んでいくはずなんですが、俺は別のやり方をしてました。すなわち
先に調合してアイテムを作っておく→飛翔亭に行き、在庫があるアイテムがあればその場で納品、報酬を貰う→参考書・器具を買う→採取に行く→アイテムを調合(以下エンドレス)
というやり方です。お金の増え方は遅いかもしれませんが、「納期を破る」ということがないので安全第一の俺はほとんどこれでプレーしていました。
というのも、序盤は調合の成功率が決して高くないのですよ。だから失敗ばかりして納期が過ぎるというのがイヤだったんです。
その他の部分
妖精さんについて
アイテムレベル3以上のものを1つでも作ると、妖精さんを雇うことができます。妖精さんはエリーの代わりに採取・調合をいろいろとやってくれます。最大7人まで雇うことができるので、7人+エリーをフル回転で作業させれば、短期間でかなりの数のアイテムを作る事ができます。
もちろん「雇う」のですから、毎月お金が掛かります。妖精さんにもレベルがあって、レベルの低い妖精さんは安く雇うことができます。その代わりできる仕事はあまりありませんが。
エリー同様妖精さんも「レベルアップ」します。レベルは、被っている帽子の色で判断がつきます。そして、レベルアップ後も以前と同じ値段で雇いつづける事ができます。いきなりレベルの高い妖精さんを雇うよりも、レベルの低い妖精さんを雇って育てる方がお金的には得ということになります。
妖精さんは、エリーが作った事がないアイテムは作れません。また、エリーの命令に忠実なので、例えば材料がなくなった場合は仕事を止めてしまいます。しょっちゅう妖精さんの仕事をチェックすることが大切です(材料は大丈夫か、遊んでいないかなど)。
妖精さんの使い方としては、基本アイテムを作らせるか採取に行かせるかが多いようです。どっちにしろ妖精さんには基本的な部分をやらせ、エリーはレベルの高い調合に挑戦するというのが一般的です。
その他ザールブルグのイベント
武闘大会
毎年12月末に行われます。エンデルクが12年連続優勝しているという武闘大会ですが、エリーも出場する事ができます。大会ではアイテムの使用が認められていないので、物理攻撃力に劣るエリーはなかなか勝ち進めません。優勝するまでには7回勝利しなければなりません。準決勝でハレッシュかダグラス、決勝ではエンデルクと対戦します。私はレベルを最高値まで上げてもエンデルクには勝てませんでした。
・・・・・・ところが、ある裏ワザを使えば楽に優勝ができてしまうのです。詳しくは下に掲げるサイトを参照して下さい。
コンテスト
アカデミーの生徒が受けるコンテスト。毎年8月1日に行われます。試験は調合、基礎知識、魔力の3種類あり、1位〜280位までの順位が翌日貼り出されます。ちなみにエリーがトップをかっさらわない限り、首席は常にノルディスです。アイゼルは10〜20位にいる事が多いようです。この試験の順位によって、エリーが延長戦を受ける事になるか否かのフラグが立つ事になります。
ちなみに、試験をサボる事もできます。当日アカデミーに行かないという簡単な事です。この場合エリーの順位の欄にはさぼりと表示されます(笑)。
攻略本について
なぜか攻略本を3冊も買ってしまいました(全て中古ですが)。これも一重に、最近システムが簡易なギャルゲーしかやってなかったからであります。んで攻略本ですが、私が持っているのはメディアファクトリー(じゅげむBOOKS)、ZEST、電撃の3種類。あとアスペクトも出しているようですが、買っていません。
なぜ3種類も持っているかですが、最初に買ったじゅげむバージョンが全く使えない代物だったからです。ゲームの紹介という点ではいいかもしれませんが、全く攻略をしていないので、使えませんでした。
次に買ったZESTバージョンも、イベントについては詳しく書いてあったのですが、アイテムに関する情報がサッパリでした。最初の数回は使えましたが、だんだんと使えなくなっていったのも事実です。
電撃バージョンが1番良かったです。なにしろブレンド調合の「品質最高目安配分」「効力最高目安配分」を書いてあるので、ブレンド調合が大いにはかどります。もちろん「目安」なのでそのままではないのですが、かなりパラメータがアップします。
さらに電撃バージョンは、「試験に出る錬金術」というアカデミーのコンテスト対策が充実していました。このカンペを手に入れて以来、首席も取れるようになりました。
というわけで、もし攻略本を買う人がいたら電撃本はおすすめです。間違ってもじゅげむを買ってはいけません。
攻略本を買う前にもうちょっと知りたいという人には、このサイトがお勧めです。ネタバレバリバリなのですが、使える裏ワザやキャラクターとラブラブになるためのイベントなど、攻略本以上の事が書いてあります。またアイテムへの語りも、思わず頷いてしまう事ばかりで面白いです。
というわけで、エリーが掛けるお金が護衛費や妖精の賃金、材料費などばかりで生活費などは一切掛からないことや、採取地に行く時には敵に会うくせに採取地から帰る時には敵に一切会わないことを除いたら、かなり面白かったです、このゲーム。今年はあまりゲームを買わなかった事もありますが、CANVASを買わなければ間違いなく2000年俺的ベストゲームでした。CANVASを買って少し揺らいでいますが、総合的に見てエリーが上ではないかと思っています。それくらい、楽しんでプレーできました。
(最終更新2000,12,16)