温泉へ続く軌道を客車がゴトゴト。お客を乗せていくよ伊予鉄道編
(今回はいろいろ解説項目つき!)


さてさて、YS-11にも無事に乗り、松山にやってきました。いやはや実に8年振りです。でも松山空港に降り立つのは初めてですけど(笑)
ここから空港バスに乗って松山市内へ向かいます。今日はまずは一旦、ホテルに荷物を置いてから道後温泉にでも行こうって事で、
羽田や大阪から到着する飛行機のお客さんを待ってからバスで出発です。

「さて、ここからはこの”いよてつICい〜カード”が役に立つ時だ。でも空港バスって使えるのかな?HPにも載ってないし。」

チャージ機もないようなので、とりあえず確実をとって近くの券売機で松山市内までの県を購入(400円)
バスが到着して、よく見るとちゃんとICリーダがあるのでICカードが使えるらしい・・・。まぁ、券買ったしこのままでいいか。

「待てよ?とりあえず特典分の500円しかないから早いうちにチャージしておかないと。すみませ〜ん。」

運転席にいるバス運転士さんにチャージを御願いしたところ、

「じゃぁ、先に入り口にあるリーダにタッチしてから、こっちのリーダに載せて。」

この時はなにも疑わずに言われるままに入り口のリーダにタッチしてそのまま料金箱のリーダにカードを載せてチャージを済ます。
なんか違和感がぬぐいされずに少し考えてると入り口のリーダにタッチしたって事はカードに入場記録がされてるって事に気付く。

「げっ!!きっぷ買うてるのにカードに入場記録つけてもうたやん!そ、そんな〜っ!」

でもよくよく考えるとここでICい〜カードを使えば自動的に1割引サービスが受けられるって事でもあるので、

「よし。そのままコレを他のきっぷを買うてない人に譲ればええってことやん。」

って事で近くに居た人にきっぷを譲る(笑)そして15分ほどで松山市内へ。一旦、荷物をホテルに置いてから松山市駅へ向かうべく出発します。
でも今回のホテルは松山市駅から歩いて10分くらいかかる場所。でもホテルの目の前が丁度良くバス停だったのでバスに乗って松山市駅へ。

さてさて、ここで駅長の大好きな薀蓄(うんちく)に耳を傾けてくださいませ(笑)
この松山にある伊予鉄道は日本で2番目に古い私鉄として。そして日本で最初の軽便鉄道が走った地として有名でございます。
(日本でいちばん古い私鉄=それは大阪と和歌山を走る南海電鉄が最も古いとされてます。)
そして松山はかの現代小説家として有名で前の千円札にも画かれていた夏目漱石様の出身地であります。
(現代小説家=明治以降の作家さんの殆どは現代小説家という種別になります。どこがどう現代やねんというツッコミは無し(ぉ )
誰や!前の千円札は伊藤博文や言う、ひねくれモンはっ!!(笑)
この旅行記を書いてる段階では(2006・8)すでに全国レベルで新千円札である「野口英世」が主流になってるんだよ(笑)

そしてこの伊予鉄道は夏目漱石の小説の舞台としても登場しました。皆のよく知ってる「坊っちゃん」でございます。
そしてこの小説を機に、いつしか伊予鉄道には「坊っちゃん列車」という愛称がつくようになり、その当時の機関車や客車は松山市内の
あちこちに展示・保存されてるんです。そしてこの度、ついに2001年。「松山市内を走る 坊っちゃん列車」が復活したのです。



誰や!ただ列車の説明するだけやのに前振り長い言うやつは!(爆)

ちなみに坊ちゃん列車は1乗車につき300円。
今回、駅長が使ったのは坊ちゃん列車1乗車の付いた市内電車・循環バス一日乗車券。
値段は500円。市内電車一日乗車券が300円なので、200円で坊っちゃん列車に乗れます。

道後温泉に向かう坊っちゃん列車車内では車掌さんが沿線案内などをしてくれます。

「この列車の名前の由来は夏目漱石の「坊っちゃん」の小説の中で
”乗り込んでみるとマッチ箱のような汽車だ”という表現から名付いた俗称です。」

といったカンジで小さな列車はごろごろと今や四国一の街として発展した松山市内を走って道後温泉に向かいます。

そしてこの坊っちゃん列車は道後温泉へ向かうので市内電車線を走ります。見て判るように市内電車は普段、一両の電車が走ってます。
でもこの機関車は後ろ向きに走る事も無く、どちらに向かうにもちゃんと前を向いて走ります。


「坊っちゃん列車の機関車はどうやって向きを換えるのか。ではその転回プロセスをもういちど見てみよう」



客車と機関車を切り離して折り返し用渡り線中央で機関車を停車。
内蔵された油圧式ジャッキで機関車を持ち上げて人力で機関車を転回。



レールに機関車を降ろして連結停車位置へ機関車を移動。
客車を車掌さんが手で押して回送させ、連結位置まで手押しで移動。



機関車に客車を連結して坊っちゃん列車乗車位置まで後退。約4分で機関車の転回プロセスは完了するのだ。

出発時間になってごろごろと今や四国一の街へと発展した松山市内を走って道後温泉を目指します。
あとこの機関車は街中を走るって事もあり、蒸気機関車ではなくディーゼル式機関車となってます。
運転台とかは昔のやつに近くなるように再現はされてはいますが運転操作が昔のとは全く違います。
あと運転台にモニターが付いてます。なにも知らない親子とかが「あ、坊っちゃん列車にカーナビついてるよ。」などと適当な事を言うていますが
あれはカーナビではなく、運転士から死角となる部分の前方監視用のモニターです。レールの上走るのに何でカーナビが必要やねん(^^;;)

松山市駅前電停から15分くらいで道後温泉電停に到着。
ここでも機関車の転回が行われますが奥まったトコで転回するんで
間近で見るなら松山市駅前がいいです。

あと道後温泉では折り返し列車の時間調整をするので坊っちゃん列車登場と同時に、
駅の横に新たに引込み線が新設されました。そこにはこんなモニュメントも作られました。
ちなみに駅の脇には坊っちゃんの登場人物が
コミカルに動く からくり時計や最近流行にもなってる足湯などもあります。

とりあえずせっかく来たんで道後温泉に入りにいきます。
建物がすでに国の重要文化財に指定され、中は撮影禁止といったり
けっこうこじんまりとしてて街の銭湯のようなカンジになってます。

道後温泉を出て、まだ時間も18時前だったのと一日乗車券もあるって事で、
市内線の乗りつぶしとあとは8年振りに大手町のダイヤモンドクロスを見に行ったり(笑)



ちなみにダイヤモンドクロスとは平面交差の事です。今では随分と数を減らしてしまい、旅客路線で残るのはこの伊予鉄道と、
同じ四国の土佐電気鉄道だけになってしまいました。でも市内電車と18m電車が交差するのは伊予鉄道だけになりました。
こんな風に市内電車が踏み切り待ちをするという珍しい光景が見られます(笑)
ちなみに市内線も郊外線も同じ直流750Vなので架線がこのように交差しても問題なく通過できます。

大手町駅から古町駅まで郊外線電車で移動。1駅だけだけどね(笑)
古町駅で市内電車に乗り換えて松山城城下をぐるりと廻る環状線を乗り潰し。市駅に再び戻ります。

市駅横の元々はいよてつそごうだった いよてつ高島屋でゴハンを食らってちょうど銀天街で祭りがやってて屋台やらを見ながら
今日はそのまま宿に戻るのでした。明日に続く〜。


毎回恒例「本日のデカルチャー」

市内環状線右回りの松山駅前電停-上一万電停までは単線。ドア開けや乗降の都合で単線レールの左右にホームがあります。
基本的な路面電車の車輌は進行方向右側のドアが開くように出来てるので知らずに始めて行くと乗り間違えそうやね(苦笑)

今回泊まった「No1ホテル松山」。まだ今年出来たばかりのホテルでなんと温泉大浴場や露天風呂があります。
露天風呂から松山城が一望できるのが売りなのですが夜だと城も山もみえないよ(苦笑)


旅行記2日目(松山編)を見る。

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