第8話「〜毎月14日のXデー(前編)〜」

登場キャラ紹介:(各話ごとに新しく登場するキャラを追加していきます。)

まほろ(まほろまてぃっく)・喫茶店その子で働いているアルバイトさんです。普段着でもメイド服です(笑)
____________>優の家にやってきたメイドさんは実は戦闘用アンドロイドと言ういかにも的な作品。
____________>でもそんな第1印象とは裏腹にストーリーはシリアスありギャグありちょっとHだったりと
____________>見応えは充分な作品ですね。座右の銘は「えっちなのはいけないと思いますっ!」



頃は11月に換わったあたり。もうすぐやってきます。あの人の誕生日が。

楓子「うん。今年こそは・・・・。」

駅へ続く道を歩きながらなにかを決心するかのように、楓子ちゃんが考え事をしながらやってきます。

駅長「おはよーございまーす。」

その子「おはよーございまーす。」

今日も二人の声が駅に響いています。そこに楓子ちゃんも到着。

楓子「おはようございます。駅長さん。あ、今日はちょっとお話したいからまた帰りに寄るね。じゃ、いってきまーす。」

駅長「おはようございます。楓子ちゃん。うん。待ってるから気をつけてね。」

楓子「はーい。なら夕方にー。」

楓子ちゃんに手を振って見送る駅長。毎日行われるその姿にその子ちゃんはさすがのご立腹。
やっぱり隣から刺すような視線は毎日のように送られているようだ。
そんな事があった昼下がりにその子ちゃんの厳しい意見が飛び交うのでした。

その子「駅長っ。いいですか?朝はいつも多くのお客様が改札に集まって電車に乗るんです。
____いつまでも楓子ちゃんの相手をしてたら他のお客様に迷惑が掛かります。ちょっとは自粛してくださいっ!
____聞いてるんですかっ?駅長っ。」

そんな会話を続けていると喫茶店でバイトを始めたばかりの娘が喫茶店へやってきました。

まほろ「あっ、その子さん。駅長さん。おはようございます。」

その子「あっ、まほろさん。おはよ〜。ちょっとまほろさん、聞いてくれる?駅長って酷いんだよぉ。」

まほろ「あらあら。またですか。はいはい。ではお仕事しながらお聞きしますね。」

駅長の愚痴をまほろさんに話しつつ喫茶店の奥のほうに歩く二人。
この隙にと駅長は脱兎のごとく逃げる。最近はまほろさんがその子ちゃんの愚痴の聞き相手になってくれてて
ある意味ありがたい反面。逆になに言われてるのか判んないのもすんごく恐いこともあり半々のようである。

ちなみにまほろさんも「えっちなのはいけないと思いますっ!」などとキッチリしてるトコはしてるので
この間、由宇や詠美らから貰ったエロ同人誌をすべて目の前で焼却されたコトもあったりと・・・。
駅長の気苦労もなかなか減らないようだ。

そして駅長が一人ホームの掃除をしていると、まほろさんが駅長のトコにやってくる。

まほろ「駅長さん。お掃除ご苦労様です。私もお手伝いにきました。」

駅長「あ、まほろさんありがとう。でももうすぐ終わるから。駅長室で休憩してて。」

まほろ「いえいえ。そういうわけにもいきません。では喫茶店に戻るとします。あっ、そうだ駅長さん・・・。」

ごそごそとポケットを探る。出てきたのは封筒だった。

まほろ「映画のチケットを頂いたのですけどお仕事がありますんで・・・・。
____もし良かったらその子さんか他の人と行ってらしてください。」

駅長「えっ??貰ってもいいの??」

すこしキョトンとする駅長。

まほろ「えぇ。是非。私はきっと見ても判らないと思うんで・・・。それなら他の人に譲ったほうがいいと思いまして。」

そんな話をしていたらホームに電車が到着。楓子ちゃんが学校から帰ってきたようだ。

楓子「ふ〜っ。やっと着いたぁ・・。あっ、駅長さんとまほろさーん。ただいまー。」

こちらに気付き、駆け寄ってくる楓子ちゃん。

駅長「お帰りなさい。楓子ちゃん。」

楓子「うん。ただいま。駅長さん。・・・あ、朝に言ってたことなんだけどぉ・・・。」

駅長「うん。なにか御用だったの?」

楓子「うん。実は今度、お休みのときにでも映画にいっしょに行きませんかって思って・・・。」

少し照れながら駅長を覗き込む楓子ちゃん。このとき、まほろさんがピクっと反応をしめす。

駅長「あっ、それならさっき、まほろさんが・・・、」

駅長がさっき貰ったチケットを楓子ちゃんに見せる。

まほろ「(ああああ・・・駅長・・・そ、それは その子さんと行って欲しいから譲ったのに・・・・あああああ・・・)」

顔には出なくともココロの中では壮絶にパニくってるまほろさん。それに追い討ちをかけるように・・・

楓子「・・・あっ!これって私が見たかった映画〜っ。まほろさんっありがとう〜。」

まほろ「・・・あ・・ぁ・・それは良かったです。・・で、では二人で行ってらしてくださいませ・・。あ・・あは・・は・・・。」

そのチケットが貰えた嬉しさあまりの楓子ちゃんの屈託のない笑顔とその喜ぶ姿を目の当たりにして
まほろさんは「ホントはその子さんと駅長さんにってあげたんだよ」っと言うに言えなくなってしまったのだった。
もう笑って笑顔で二人にチケットを譲るしかなかったのでした・・・。

まほろ「(ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
_____ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
_____ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・・・・。)

ココロの中で延々、その子ちゃんに謝り続けるまほろさんでしたとさ。 ____


戻る