(2003.8.8〜2003.8.12) |
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屋久島ツアー顛末記 その1 (8月8〜9日) |
ようやく夏休みです。いつもの姐さんたち(悪い遊び仲間)と旅行に出かけました。行き先は屋久島。5月10日付けのROY草子にも書いてありますが,今から3ヶ月ほど前に急遽決定した旅行企画で,8月10日〜8月12日,2泊3日のツアーです。当初,8月9日〜8月11日で予定していたのですが,その日はすでにいっぱいになっていて,次の日からの3日間になったのです。今思うと,10日出発でよかった〜。9日だったら,台風で飛行機が飛ばなかったかもしれませんから。 ここでみなさん,お気づきでしょうか。8月10日からの旅行なのに,日付は8月8日〜9日…。そう,この旅行は前々日から始まったのです。 今回のメンバーは,Hさん,T姐さん,ぐりちゃん,ぐらちゃん,わたしの5人。これに史上最強のおねいちゃんSさんが加わればベストだったのですが,Sさんは毎年この時季になると沖縄方面に勝手に繰り出してしまうので,今回も例に漏れず不参加。ちなみに,Sさんは8月8日から石垣島へ行ったのですが,この日は部会の研究発表会の日。しかも,Sさんはなぜか提案者として舞台に上がらなければならなくなっていたのです。「あたしの旅行をどうしてくれんのよ!!」とこの日は朝からお怒りモード全開…。「一緒に行く友だちは,午前の便に乗るのに,あたしだけ提案が入っちゃったから午後になったんだからね!しかも,台風来ちゃったし,離陸できなかったらどうすんのよー!!」さらにSさんの怒りは続きます。「だいたい,この提案は研究主任が中心になって進めるものなのに,奴は集まった時に,『で,何をすればいいの?』なんて聞いてきやがった!誰が研究主任だ!!」…この研究主任,実はメンバー全員が一緒に仕事をしたことのある方で,本来すべき仕事をまったくしないで調子のいいことばかり言う方なのです。で,全員の一致した意見は,「そりゃ,裏の研究主任はSさんだよね…。」結局,発表が終わったとたんに羽田空港に向けて出発したSさんは,無事に石垣島までたどり着けたのでしょうか…? 話がそれましたが,この研究発表会の場にいたのは,T姐さん,ぐらちゃん,わたし,Sさんでした。T姐さん,ぐらちゃん,わたしの3人で当日の朝の予定を立てようとしたのですが…「飛行機の時間って何時だっけ?」「さあ?」「11時くらい?」誰も正確に覚えていません。「どこで待ち合わせる?」「…羽田は行ったことないよ。」「だいたい,時間がわからないとどうしようもないんじゃ…。」結局,その場で決まったのは「また後で電話しよう。」ということと,わたしがぐらちゃんの家に前日から泊まり込むということだけ! 翌日,9日のことです。朝から台風接近で荒れています。ぐらちゃんの家に行くのは,夜になってから。でも,夕方になるにつれて,天気は悪くなっていく…。本当に大丈夫なんでしょうか?ぐらちゃんの家は,職場のすぐそばです。自宅からは40分ほど。雨はだいぶ小降りになっていたので,あまりひどいことにならずにたどり着くことができました。「ROY,お待ちしておりました〜。早速仕事があるよん。」ぐらちゃんの家に着いて早速したのは,電車の時刻を調べることでした。ネットで検索して,どの電車に乗るのがベストなのかを検討したのです。5人の最寄り駅はほとんどバラバラです。使っている路線も違います。これをそろえようというのだから大変!わたしは1人だけまったく違う路線を使うので,ぐらちゃんの家にお泊まりをしたわけです。で,あと4人をそろえればOKです。ぐらちゃんとHさんは隣の駅だから問題なし。T姐さんも,この路線を使うことが可能なので,そちら経由で来てもらうことにしました。ぐりちゃんには,途中でこちらの電車に乗り換えてもらうようにしました。接続を調べ,ぐりちゃんの乗るべき電車を連絡して準備OK!乗り遅れなければバッチリなはず。さらに,ぐらちゃんと一緒に,お泊まりする宿のHPを見て事前調査。それなりに良さそうなお宿です。電車に乗り遅れないように目覚ましをセットし,お休みなさ〜い! |
屋久島ツアー顛末記 その2 (8月10日) | ||
いよいよ屋久島に向けて出発です!ぐらちゃんが前の日に買っておいてくれたサンドイッチを朝食にし,早速駅に向かいました。ぐらちゃんの家から駅までは10分もかかりません。大荷物を持っていましたが,ガラガラ引っ張っていけるキャスター付きなのでらくらくです。 自販機の前で羽田空港までの金額を確かめると…「1520円!?」「何この料金!!」「やっぱり日本一料金の高い鉄道だよね…。」JRよりも高額な私鉄なのです。(子ども料金にしたいよな…。でも,髪の毛パーマかけてるから小学生は無理だよねえ。)素直に料金を払って駅のホームへ。羽田空港行きの電車に乗りました。T姐さんが指定してきたのは「前から3両目」です。「普通,一番前とか後とかにしない!?」とぐらちゃんと言っていたのですが,T姐さんの言うことには逆らえません(笑)。 次の駅ではHさんが乗ってくるはずです。「乗ってくるかなあ。Hさんだからどうなるか…。」と心配しましたが,Hさんはちゃんと乗ってきました。でも,息が上がり,汗もかいています。「間に合わないかと思ったよ〜。」開口一番,Hさんはこんなことを言いました。「…遅れそうだったの?」「うん,思わず走っちゃったよ。」「って,家から駅まで5分位じゃなかったっけ?」「うん,そうだけどさ。」間にあったけれど,やっぱり滑り込みセーフなのでした。 そのうち,向かい側に乗っている人がなぜかこちらをジッと見ていることに気がつきました。すると,ぐらちゃんが「あっ!ご無沙汰してます。」とごあいさつを始めました。どうやらお知り合いのようです。(保護者かな?)と思いましたが,本人を目の前に「誰?」と聞くのも嫌だったので,そのままにしていました。 しばらくして,T姐さんがやってきました。T姐さんは涼しい顔して乗ってきました。すると,先ほどの方を見て「あー!」とビックリ。どうやら,T姐さんもお知り合いだったようです。(ってことは,保護者じゃなくて同業者か!?)後で聞いてみたら,現在T姐さんと同じ職場の方だったのです。ちなみに,羽田空港でも別の同業者と出くわし(今度もぐらちゃんの知り合い),「世の中は狭い…。」と実感したのでした。 最後はぐりちゃんです。ぐりちゃんもちゃんと乗ってきました。ぐりちゃんに会うのは久しぶりです。彼女だけ所属する部会が違うので,出張でもあまり会うことがないのです。 空港には,早めに着きました。飛行機好きのT姐さんにおつき合いして,いろいろなお店の中に入ってみました。T姐さんは飛行機グッズが欲しかったのです。ミッフィーやキティもいました。かぶり物をしたキティってけっこういるのです。でも,梨キティはいなかった…。あまりメジャーじゃないってこと?それとも,希少価値があるってことか? 何事もなくスムーズに行くかと思いきや,手荷物検査で引っかかってしまいました。リュックに入れていた,とても小さいアーミーの存在をすっかり忘れていたのです。屋久島空港でお引き渡しという手続きをとったので,ちょっと時間がかかってしまいました。 飛行機に乗るのは,これで2度目です。フランクフルトに行って以来のことです。飛行機は耳鳴りがするのと,無重力状態になる瞬間が大嫌い。でも,わたし以上に飛行機が嫌いな人がいました。ぐりちゃんです。本人曰く「音が嫌だし,ぐらぐら揺れるのも嫌。落っこっちゃうんじゃないかって不安になるんだよ…。」ぐりちゃんは,いつもヘッドホンの音量をMAXにしたり,耳に手を当てたり,防御姿勢をとったりしながら飛行機に乗っているのです。今回もそうでした。「こわいよ〜。」とちっちゃくなっていました。T姐さんは,「大阪の上空を通らないかな〜。そうすれば,鍵穴が見られるんだけどな。」とウキウキしています。「鍵穴?」「うん,お墓だよ。」「!前方後円墳と言ってくれ!!」「仁徳天皇陵のこと?」こんなわたしたちは社会科研究部の所属です(爆)。 飛行機の中はそれなりに快適…かな?晴れていたので,下はよく見えました。「あれ,市原の工業地域じゃない?」「海ほたるも見える。」「ちゃんと地図と同じになっているじゃん。」…地図通りじゃないと困るんですけど…。「上空から地上を見下ろす風景ってさ,○○周年記念とかっていってヘリから集合写真撮るじゃない。あれと同じに見えるねえ。」「白地図みたい。」こういう発言が出るあたり,やっぱり教員です。高度が上がり,海上に出てしまうと,晴れている時は海しか見えないからおもしろくありません。隣にいる人とおしゃべりをして過ごしました。その途中,驚きの事実が発覚!Hさんが都立雪谷高校の出身だということが判明したのです。「え?雪谷って今日試合あるはずだよ。」「第2試合ってことは…今やってるじゃん!」「え?今日なの?」飛行機に乗る前にスポーツ新聞を買っていたHさんですが,そこまではチェックしていなかったようです。(そういや何でスポーツ新聞を買ったんだろう?競馬が目的じゃないって言っていたけど。)Hさんはあわててラジオを合わせました。「あー,負けてるわー。」「PLだからねえ…。」 鹿児島空港に無事到着。定刻よりかなり遅れていました。「さっきの手荷物検査引っかかったからじゃん?」という声も聞かれましたが…はっはっは。鹿児島空港では昼食を求めてさまよい歩きました。もしかしたら,機内で何か食べ物が手に入るんじゃないかと期待していたのですが…お飲物だけ。ちっ。到着が遅れたため,お店に入るのは無理。しかも,1時過ぎていたのでとにかくお腹が空いた!というわけで,サンドイッチやおにぎりで済ませることにしました。 次は屋久島行きの飛行機です。こちらはプロペラ機!ルリーちゃんというマスコットが愛らしい小さい飛行機です。乗る時には,空港の地面を歩いていきます。「やった!九州初上陸!!」そう,九州に行ったことのない人がけっこういたのです。わたしもそのひとり。もし,プロペラ機じゃなかったら,地面を歩くことなく次の目的地に行くことになるので,九州本土に上陸とは言えなくなったでしょう。たったの5分程度ですが,九州本土に足を着けてまいりました(笑)。 こちらの飛行機はプロペラ機ということで「本当に大丈夫なのかなあ。」という不安があったのですが,乗ってみたら快適!高度やスピードがあまりあがらないため,かえって安心感があるのです。おいしいキャンディーをもらえたのも嬉しい♪耳鳴りもほとんどなし!桜島を眺め,屋久島へと向かいました。
屋久島空港は,こぢんまりとしています。「なんか,バス停みたいな感じじゃない?」「いや,それよりも鉄道の駅って感じだよ。」みんな勝手なことを言っていますが,本当にこれが空港のロビーなのかと思うくらい狭いのです。でも,お客さんの人数を考えると,これで十分なのです。 空港にはツアーの担当の人がお迎えに来ていました。事務所によって打ち合わせをすると言うことなので,ワンボックスカーに乗り込んだのですが…クラッチが入らない!ようやっとスタートしましたが,どうみても安全とは言い難い車の状態…。(こ,この車でお宿まで行くのは嫌だなあ…。)幸い,事務所は歩いても行けてしまうくらいの近さでした。結局,宿まではタクシーに乗ることになりました。(もちろん,送迎付きのツアーなので,タクシー代はすでにツアー料金に含まれています。) 事務所での打ち合わせは,2日目の縄文杉トレッキングがメインです。「4時半に迎えが行きますから。」「は?5時半じゃないんですか?」「少しでも早い方がいいんですよ。」「ってことは,3時半起き!?」「朝ご飯は,宿で手配してくれます。バスの中で食べないで,登山口に着いてから食べる時間をとるから大丈夫ですよ。」「……。」「今日は遅くまで宴会していないでくださいね。そうそう,おやつは1000円以内ですよ〜なんてね。」「………。」「この間の台風の時にも行っていますから,雨でも大丈夫な用意をしておいてくださいね。軍手も必需品ですよ。」「軍手,持ってないわ…。」なんだかとんでもない強行軍になりそうです。 宿に向かう途中,おやつや軍手を購入するため,スーパーに寄ってもらいました。タクシーの運転手さんは非常によく心得ています。「このスーパーならたいていのものがそろうよ。」確かにそうなのです。本屋まであるしね(笑)。おやつを山ほど購入し,お宿へ行きました。 お宿の部屋は,1階の2部屋です。その場所にはこの2部屋しかありません。フロントから近くていいなあと思ったのですが…まわりをよく見ると,共同トイレが隣にあり,宴会場が向かいにあります。「うるさくならないのかな…。」この心配は思いっきり当たってしまいました!なんと,トイレで水を流している音も,宴会場の大騒ぎも筒抜け。マイクを使ってカラオケをやられたら最悪です。「…この環境で,どうやって早く寝ろって?」一同しばし呆然。でも,おもしろいのは,隣の部屋はふすまで仕切られているだけで,おしゃべりができてしまうこと。もしかしたら,仕切りも取れるかと思ったのですが…。さすがにそれはできませんでした。部屋割りは「グットッパッ」でグーとパーで分かれました。ぐりちゃんとわたし,ぐらちゃんとT姐さんとHさんの組み合わせです。肩こりコンビと宴会トリオとも言う…。 夕飯までは時間があったので,散歩に行くことにしました。T姐さんには別の目的がありましたが。それは「ビール買うの!」T姐さんは毎晩アルコール消毒をしっかり行う人なのです。 宿のすぐそばには川があります。この川は海に近い河口付近なので,海水が混ざっています。だから,潮の香りがします。でも,色はとてもきれい!明るい緑色で透明です。水深は1m以上あるのですが,ちっとも濁っていないのです。ゴミもありません。魚が泳いでいる姿も見られました。うちの方では絶対に見られない川の姿でした。 T姐さんは無事にビールをゲットし,お宿に戻りました。夕飯は,海の幸でいっぱい!お刺身,トビウオのからあげ,豚骨スープがおいしかったなあ。みそ汁のダシがとても甘かった!あれ,お魚だと思うんだけど…。 ご飯も食べたし,お風呂も入った!よし,あとは寝るだけ…と思ったのですが,やはり宴会がうるさい!カラオケもうるさい!ついでに,隣の宴会トリオも賑やかでした…。む,無敵です,姐さんたちは。でも,結局ぐりちゃんといろいろおしゃべりをしていて,宴会トリオよりも寝るのが遅くなったかもしれない…? |
屋久島ツアー顛末記 その3 (8月11日) | ||||||||
午前3時。起床時間まではまだ30分ほどありますが,なぜか目が覚めてしまいました。別に気合いが入っていた訳じゃないですよ。ぐりちゃんはまだ寝ています。(隣の部屋はまだ寝ているんだろうな…。)と思っていると,ボソボソと話し声がしてきます。(ん?珍しいなあ。もう起きているわ。どうしたんだろう?)そのうち,ぐりちゃんも起き出してきました。「ねえ,もう隣の部屋,起きたみたいだよ。」「ほんとだー。何してんだろうねえ。」起床時間になり,トレッキングの準備をある程度済ませたころ,隣の部屋が一段と賑やかになりました。「何だろう。ちょっと見てくるね。」ぐりちゃんは出かけていきました。ほどなくして帰ってきたぐりちゃん,開口一番「宴会してたわ…。」なんと,朝っぱらから宴会を始めていたというのです。「え,宴会!?何で〜?」「さあ?なんかお菓子いっぱい広げて食べていたよ?」この理由は,トレッキングの後,宿に帰ってから判明しました…。ということで,またあとで。
他にも,枝が逆さまにのびている杉や,大王杉(っていったかな?)など,たくさん見られました。でも,いつ雨が降り出すか分からないので,とにかく先へ急ぎます。雨上がりの植物が日差しを受けてキラキラ光り,水滴も光を反射してさまざまな色に輝きます。まるで,宝石のようです。でも,だいぶへばってきているわたしは,とにかくゴールにたどり着きたかった!
ようやく縄文杉にたどり着きました。予想外に白い木肌にちょっとビックリ。でも,荘厳な感じはしました。神様の棲む樹ってこんな感じなんじゃないかな。
さて,帰り道。今度はスピードが出ます。でも,山道だから,滑らないように慎重に行かなければなりません。「うわっ!」後ろで叫び声がしたので振り向くと,Hさんが転んでいました。「すべっちゃった〜。」「大丈夫?」「うん,大丈夫だよ。」彼女は元気に歩き始めました。そう,その時はまだとんでもないことが起きていることに気づかなかったのです…。
不思議なもので,ゆっくり歩いた方が足の痛みが増し,速く歩いた方が痛みがなく快適に歩けるのです。時々,トロッコ道にある渡り板から足をカクンと踏み外すことはありますが,あまり気にせず歩いていました。これが,後にとんでもないことを引き起こすとはその時思いもしませんでしたが…。 |
屋久島ツアー顛末記 その4 (8月12日) |
いよいよ最終日です。起床時刻前に目が覚めてしまいました。なんのことはない,出勤日と同じ時間に起きたのです。習慣とは恐ろしい…。隣の部屋でも,起き出している声がします。すると,怪しい紙が,ふすまの隙間から入ってくるではありませんか。それは,ニワトリマークの切手が書かれたお手紙でした。「足,だいじょーぶ?」そして,下には返信欄が…。ちゃんとニワトリの切手に花丸の消印を書き,返信欄にお返事を書いてまた隙間から入れました。それにしても,何で昨日メールアドレスを教えたのに使わないんだ?結局,病院には行かないことにしました。時間がもったいないし,どうやら骨には異常がなさそうだったので。Hさんに冷えピタをもらい,湿布代わりにして貼っておきました。でも,ちゃんと病院に行けば良かったと,午前中の活動中何度も思う羽目になったのです。 |
(03/12/31)