PL雑感その10


ネット上で見かけたPLについて2006.3.4

昨今、検索サイトの性能が向上してますので、自分が見たいと思うHP・ブログがネット上でわりと容易に引っかかるようになっていますね。PLに関して言うとコンサートやDVDなど商品の感想を検索して見たりするのですが、その中で気になったものを今回ご紹介します。勿論、ネット上のお話ですので、実際そういうことがあったかは不明ですが、ありそうな話だなという程度で読んでくださいね。

その1「フリツケ完全マスターDVD」をめぐる会話

「フリツケ完全マスターDVD」をケースに詰める作業をしている若手男子アルバイトA(PLをリアルタイムで知らない)とオバサンB(PLをリアルタイムで知る)との会話
A「これ(フリツケDVD)売れるんでしょうか・・・」(やや懐疑的)
B「あなたはピンク・レディーのすごさを知らない!」(断言)
いかがでしょうか。極めて単純な会話ですが、世代間の断絶?を如実に表していて光景が目に浮かぶようです。まさに「PLのすごさ」を知らない若手男子にとっては、自分から見て年上に見える女性PLが、あの衣装でフリツケマスターということ自体不思議なんでしょうね。「一体誰がターゲットなのか」と。一方リアルタイムのオバサンにとっては「あんた何ばかなこと言ってるの。現に売れてるからバイト雇ってまでケース詰めしてるんでしょう!」と言いたくなるんでしょうね(笑)


その2「メモリアルコンサートのDVD」を見たある中年男性の驚嘆
奥様(妻)がコンサートDVDを買ってきて見ていたのですが、たまたまこの中年男性も一緒に見て驚嘆(大いに驚いて感心すること)!したそうです。では何に驚嘆したのでしょうか。おおよそ次のようなことを語られていました。一つは「PLというビッグネーム(あるいは過去の名声)に頼って(単に懐かしさで観客を動員して)いるのではない」と感じたそうです。ビッグネームに頼るというのは、ありがちな先入観ですね。もう一つ「ファンとは長年の関係ということで、この程度でいい・・・という、なれあいのステージになっていないこと。言い換えれば、全力投球、リアルタイムでない今の若い人が見ても感動するステージである。だから、あれだけ動員できるんだろう」と思ったそうです。どうですか。ファンには自明なことですが嬉しいコメントですね。これ私の作文じゃないですよ(笑)
ポイントが二つあります。この中年男性が告白しているのですが、PLには以前から全く関心が無く(現役時代も再結成も)、むしろキャンディーズのファンなんだそうです。そして、もう一つ。おそらく生のPLのステージを1回も見たことが無いこの男性が、妻が買って見ていたDVDをたまたま見てそう感じたということです。どうですか。このポイントを踏まえると、この男性の驚嘆がいかに重いことであるか、ご理解いただけると思います。私のようなPLマニアが絶賛・驚嘆するのとは、わけが違います。
そして、このような評価の集積こそ今の「PL再評価の大きなうねり」だと思うのですが、いかがでしょうか。


サービス・ショットについて回想する2005.10.30

今日は前回のお色気路線再考?に関連して、ヒマつぶしのとりとめも無いお話です。お気軽にどうぞ!
「サービス・ショット」という表現が適当かどうか問題も有りますが、要はこういうことです。PLのトレードマークと言えば、言わずと知れたミニ・ルック=脚線美の強調でしょう。PL現役時代からテレビでは、PLの「おみ脚をアップする」というシーンが結構あったと思います。これが今回言うところのサービス・ショットなんです。当時の健全な?青少年たちも、思わずドキドキしながら目を見張ったこのシーン。かく言う私も、PLの登場で女性の脚線美というものに初めて目覚めたような感があります(苦笑)学校の女性に対しては、あまりそのような感情は抱かなかったような・・・(笑)

さて、そのサービス・ショット・・・現在発売されている「振り付けDVD」では、その究極の姿としてステップバージョンがあります。歌の最初から最後までサービス・ショット、PL現役当時、こんな究極の商品が発売されるとは誰が予想できたでしょうか。

本題に入ります。興味深いのは、そのサービス・ショットに対する姿勢が、各テレビ局や番組によって微妙に違っていたというか、クセがあったなということです。例えばNHKさんなら、上品に、ためらいがちに?歌の合間に1シーンだけとか・・・ペッパー警部なら脚を開くアクション、渚・・・なら例のセクシーのアクションとか、定番的なところでサービス・ショットを一瞬入れるというパターンですね。
これに対して、大胆不敵(笑)と言えそうなのがフジ「夜のヒットスタジオ」です。頻度が多いのみならず、かなりきわどい感じを当時受けました。この番組、ご記憶の方も多いかと思いますが、まず番組冒頭に出演歌手一同による歌のリレーがあります。そして、自分の持ち歌を歌う前に、司会者の方と軽くトークがあり、それから、歌の披露となります。PLの場合、この3段階でそれぞれ、そのショットがあったような気がします。冒頭リレーで、いきなりおみ脚のアップでスタートしたり、トークのシーンでは下から(下品な言い方ですが)なめるように写したり・・・また、歌っている場面でも、やたらサービス・ショットの頻度が多いのですね。そこまでやるかと・・・当時思ったものでした。

比較的中庸だったのが、日テレさんだったのかな。でも、今でも覚えているのは1979年9月、紅白歌ベストでの黒の衣装の「マンモナ」披露。これはすごかったですね。何がすごいかというと、歌っているときなんですが、やたらというか異様に長いサービス・ショットがあったんですね。まあ長いといっても、秒単位の世界でしょうけど。ちょうどPLが大人の歌を歌うという転換期に当たり、スタ誕で送り出した日テレさんとしても、PLのトレードマークを改めてアピールしたかったのかな・・・と当時思ったのですが、考えすぎでしょうか(苦笑)
そう言えば、今年8月に発売されたコンサートDVDも、結構サービス・ショットが多めですね・・・

この種のお話をすると「品の無い」と感じる方もいらっしゃるでしょうが、PLの大きな魅力の一つということで、ご容赦くださいね。おしまい。


お色気路線だったと思いますよ2005.10.10

冒頭のタイトルは、vol.3直前、今年2月にOAされた「おしゃれ」にお二人そろって出演したときのミーちゃん発言から。私が今でも深く印象に残っているコメントなんです。今日のテーマは、このコメントを手がかりにPLのお色気路線について、あれこれと再考することです。

まずは、冒頭のコメントが出る経緯についてお話ししましょう。司会者・古館さんが「(PLは)かわいい路線とお色気路線の融合したところが良かった」という趣旨の発言をされたんです。それを受けてミーちゃん「お色気路線だったと思いますよ」、ケイちゃん「でも、お色気が無かったんだよねー」と「ねー」のところでミーちゃんとあいづちを打ちます。さすがの古館さんもたじだじでした。さらに加えてミーちゃんが「(当時の)事務所(T&C)が・・・二人、脚出してるかっこうしてなさいって・・・」と発言します。
どうですか。すごいコメントですよね。「かわいい路線とお色気路線の融合」というのをわざわざ打ち消してまで、「お色気路線」主流であったことを強調されたんですから。普通の元アイドルと言われる方なら、かつてそういう路線であったとしても隠したがるものですが、PLの場合はオープンというか、あけっぴろげですね。

「脚出してるかっこうしてなさい」という事務所の姿勢もストレートで分かりやすいというか。
このコメントに「PLはいつも超ミニ衣装なのに、なぜ、事務所があえてそんなこと言ったのか?」と疑問に思われた方もいらっしゃると思いますが、テレビ用の衣装のみならず「私服でも脚を出すかっこうをしてなさい」という意味なんですね。デビュー当初PL売り出し中の頃、いっぱい雑誌などの取材を受けていたんですが、その写真撮影は必然的にテレビ出演の合間となることから、私服のことも多いのです。ですが、その私服もテレビ用の衣装に合わせて、ホットパンツやミニなど脚を出す衣装でPLを印象付けていこうという戦略だったと思います。今でもネットオークションで、デビュー当初のそういった写真が掲載された雑誌が結構流通しているようです。それを見ると、「平凡パンチ」や「PLAY BOY」といった、いわゆる男性誌にホットパンツ姿でローアングルから撮られた写真が載っていたりします。少なくとも、デビュー当初、かなりのお色気路線であったことがうかがえます。

考えてみれば、いきなり「ビキニ姿でスキーをする」という設定の写真撮影をしてしまうほどですから、当時の事務所がデビュー当初バリバリのお色気路線?を志向していたことは、容易に想像できるところです。これについて最近ケイちゃんが「なんで一生懸命、歌のレッスンをしてきてスタ誕を通ったのに、こんなこと(ビキニ姿でスキー)しなくちゃならないの、と当時思った」とのことですが、もっともなことですね。

では「お色気路線」とは何なのか?と根本的に考えると、その定義について、あいまいなところも多いのですが、ここでは仮に「歌手が売り出しに当たって、肌の露出の多い衣装を着ることによってお色気をアピールすること」くらいにしておきましょうか。勿論、時代によって「露出の多い」「少ない」についての受けとめ方は変わりますから、この定義もきわめていい加減なものですが(笑)少なくとも言えるのは、あの70年代、PLの衣装は明らかに「露出の多い」部類にはいっていたことです。そういった意味でお色気路線ですね。
最近あるテレビ番組で、20代若手歌手の方が、「途中でセクシー路線(お色気路線)に転換したことで、CDセールスが伸びていった」という趣旨の発言をしていました。衣装デザイナーの方も「デビュー当初はわりと太っていたので、そういう衣装は無理だったけど、やせてきたので、では腕を出してみようか・・・」とセクシー路線に転換していったそうです。PLの場合は、デビュー当初から違和感無くあの衣装を着ていますが、お二人の場合スタイルが良かったからこそなんでしょうね。その番組によると、最近の洋楽でも女性歌手にはセクシー系衣装が流行しているとのことでした。

さて、話が脱線したので元に戻します。PLが少なくともデビュー当初「ある種のお色気路線を志向していた」としても、それだけで当時の事務所を非難することはできないと思うのです。ある意味、当時の状況からすれば、必然的だったんだろうなと思うのですね。当時はアイドル歌手全盛時代、飽和状態でしたから。仮にお色気路線ゼロ、完全清楚路線をとったとすれば、「キャンディーズの亜流、二番煎じ」といったイメージがつきまとったでしょう。レコード会社の幹部はその路線で行きたかったようですが。
また、反対に実際にPLがとった「健全なお色気路線」を越えて極限まで行ってしまったら(お二人の性格からして無理だったと思いますが)当時の子供や女性には敬遠され、男性ファン限定のアイドルとなっていたでしょう。そうなれば、国民的・・・と称されることも、その後の再結成、メモリアルコンサートも無かったと思います。お色気路線でありながら、ある一線は越えない限界ギリギリのところ、これがPLがとった路線であり、結局それが良かったのだと思います。当初のPLに極限のお色気路線を期待した層がいたとしたら、その後デビューしたキャッツ・アイなどPL亜流グループに移っていったんでしょうね。
私としては、PLのとったソフトなお色気路線でさえも、生身のミーちゃんケイちゃんの素朴さとは、ギャップがあるなと感じていましたが・・・そのギャップもまた良かったんだと思います。

先日、新聞か雑誌に書いてあったのですが、ある元アイドル歌手の方が、久々に復活ライブを開いたそうです。それに参加した方によると、ほとんどが「おたく系というかアキバ系の男性」であったそうです。(ちなみにPL時代、おたく・アキバといった言葉はありませんでした)同じ男性とは言え、PLコンサートを体験した私からすれば、そんな息苦しいコンサートには行きたくないですね(笑)
メモリアルコンサートに実際に参戦した方、あるいはDVDでコンサートの模様をご覧になった方は、既にお気づきだと思いますが、PLファン層は本当に幅広いです。まさに「老若男女、人種のるつぼ?」といった感じです。(これPL人気が真に国民的であることの象徴です)
コンサートでは性別、歳の差を超えて一体として盛り上がる、この一体感こそPLコンサートの醍醐味だと言えます。コンサートに行ったこの私が言っているのですから、間違いありません(笑)コンサートDVDでは「DO YOUR BEST」の盛り上がりがいいですね。当時は地味なイメージの曲でしたが、私は好きでした。今回のコンサートで、この曲の本領発揮といったところでしょう。

デビュー当時、お色気路線と言われ、男性ファン限定アイドルになるかとも思えたPLでしたが、メモリアルコンサートにおけるファン層の広がりを見るにつけ、感慨深いものがありますね。そして「なぜ、お色気路線を志向しながら、国民的な人気につながったのか」と考えると、そこにPLの深い魅力が見えてくるんだと思うのです。

おしまい。


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