ケイちゃんの自叙伝「あこがれ」を読んで

2004.12.12


「あこがれ」読後の雑感は、前回ミーちゃんとの親友関係について書いた時点で、一旦おしまいにしたつもりだったのですが、突如続きを書きたくなりました。既に発売から3か月が経過したケイちゃんの自叙伝「あこがれ」ですが、その後何回もところどころ読み返しておりまして、本当に読み応えがある本ですね。いろんな角度、テーマから読むことができますから。
私のような歌手・女優のケイちゃんのみならず人間ケイちゃんファンにとっては、ケイちゃんの性格形成に与えたお母さんの影響なんかも結構興味あるテーマなんですね。いつしか、当HPで「おしとやかケイちゃんの源泉は、おばさんのもとで、目に入れても痛くないくらい、かわいがられたこと」ということを書きました。ではケイちゃんの性格形成に影響を与えたのは、おばさんの優しさだけか?というと、そうではなく、優しさと厳しさのバランスがポイントなんでしょうね。これが今回のテーマです。昨今、親子関係のひずみが原因になって、マスコミをにぎわす事件も多いですし、また、PL世代の皆さんも既に親として子育てに苦労している方も多いかと思います。ケイちゃんの「あこがれ」は、そんなテーマにもいろいろと示唆を与えてくれます。

さて、本題に入る前に、先日ケイちゃんがお昼の番組「ごきげんよう」に出演してまして。例によって冒頭から小堺さんの「ミーです(高い声)、ケイです(低い声)」があったりして結構楽しめました(^^)この番組、ケイちゃんのトークは勿論、3日間の放送なので、毎日変わるファッションや髪型なんかも楽しみなんですね。今回の場合、最終日がPL時代のケイちゃんを彷彿とさせるロングストレートっぽい髪型で個人的には良かったのですが(^^;)「あこがれ」執筆の経緯についても語られてまして、出版社からは「新婚時代のことはファンも興味ないから・・・」と言われたようです。ケイちゃんも「のろけですから」と、謙遜して言ってましたが。が、しかし!そんなことないと思います。私はその新婚時代についても、とても興味深く読みました。なにせ、解散から数年後に出会いがあったというご主人ですからね・・・

本題に戻します。皆さんはケイちゃんが、2人のお母さんに育てられたということは、よくご存じかと思います。2000年のNHKテレビでも熱く語られてましたね。また「あこがれ」でも随所で語られています。今回のテーマは、実のお母さん、つまり生みのお母さんについて「優しさと厳しさの絶妙なバランス」なんですね。これがケイちゃんの人となりを決定づけた一因なのではと思うのです。
優しさというのは、最初ケイちゃんが歌手になることに反対していたけれども、後には良き理解者になってくれたこと。厳しさについて私が印象に残るのは二つあって、一つは高校時代、もう一つはPL解散後のある大変な時期。

まず優しさ。おそらく70年代半ば、地方に住んでいて娘が「芸能界に入りたい」なんて言い出したら、反対する親の方が多かったのではないでしょうか。今では、親が率先して子供を芸能スクールに入れるケースも多いようですが、時代が全く違います。ケイちゃんの実のお母さんも、当初は反対であったようです。ところが、ある時期から良き理解者となられたようです。なぜなんでしょう?ケイちゃんの熱意は勿論ですが、もう一つ「離れて暮らしていてケイちゃんに苦労をかけたから、好きなことをさせてやりたい」という優しさが働いたようです。当時、静岡から東京に、しかも芸能界にとなると、親としても大変な決断であったと思います。このへんの経緯は是非「あこがれ」を読んでください。

では、優しさだけかというと、そうではなくて、厳しい条件が付けられたのです。高校時代、浜松のスクールに通うときになって、レッスン料は特待生で無料ですが、交通費のお願いをお母さんにするんですね。そのときに「成績が下がったら、その時点で歌のレッスンをやめさせる」と。これはとても厳しいです。と言うのも、ケイちゃんの高校時代、入った時点から成績が上位だったからです。ハードルが高かったんですね。勿論、お母さんも、それを承知のうえでの条件提示であったわけです。もっとも、ケイちゃん、最初のテストで上位に入ったことが励みになり、お勉強の習慣は既にできていたようで(偉いですね)、厳しい条件もクリア、めでたくPLデビューになったわけです。めでたし。めでたし。

もう一つの厳しさ。それは、PL解散後数年にして訪れたケイちゃんが精神的に大変であった時期。詳しくは「あこがれ」を読んで!心配した事務所の会長が、実のお母さんの上京を促すのですが「ほっといてください」と。これには私もびっくりです。なかなかできることではありませんね。私が親だったら、すっとんで行くかも・・・
結局は、おばさんが・・・ということでした。

どうでしょうか。実のお母様の優しさと厳しさの絶妙なバランス。これが、礼儀正しく謙虚なケイちゃんの良き性格を形成しているのではないでしょうか。ということであれば、ファンとしてお母様にも、感謝しなければなりませんね。

まだ、ケイちゃんの自叙伝「あこがれ」を読んでいない方!必読ですよ。
本の装丁もケイちゃんらしく上品です。赤色を装丁に入れたのは、ケイちゃんの半生の中で、エポックメイキングなカラーだからということでしたね・・・確か、お父様が買ってくれた赤いオモチャの電話、そして今のご主人が最初に出会ったときに付けていた赤いキャップ(帽子)でしたか??ケイちゃんラジオで言ってたんですけど、記憶があいまいで、間違っていたらごめんなさい。。。


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