自叙伝「あこがれ」のケイちゃんと重なるところ・・・
2005.8.7
ケイちゃんファンの皆様、先日発売されたケイちゃんのCD「増田惠子 究極のベスト!」(ワーナーミュージック)は既にお聞きになりましたでしょうか?まだの方は是非!レコードは持ってるけど聞ける環境に無い方、当時買いそびれた方には特にお勧めのCDですね。
すずめ、前夜祭、ためらい、傷心、らせん階段、アクトレス、55ページの悲しみ、女優、FU・RI・NEの9曲入りで1,500円、これは、はっきり言ってお買い得です(と宣伝マン風に)。ケイちゃんファン垂涎のベストCDと言えるでしょう。作家陣も中島みゆきさん、松任谷由美さん、竹内まりやさん、桑田さんなど、本当に超豪華。まあ、当HPをご覧になるようなケイちゃんファン(マニア)の皆様には、おなじみの曲ばかりですから、一曲ごとの解説はあえて避けますが・・・CDを聞いての私個人的な想いを書きますね。
私の想いと言うのは・・・ケイちゃんの自叙伝「あこがれ」を読んで、このCDを聞いて歌詞カードを改めて見ると、当時のケイちゃんの現実の姿が思い浮かんで、いろいろと感慨深いものがあるなと。特にシングルになった三曲目までは、PL時代あまり無かった男女の間をテーマにした曲です。ソロデビュー「すずめ」は別れの歌、2曲目「ためらい」は新しいめぐり逢いの歌、3曲目「らせん階段」は再会の歌なんですね。どうですか?なんか「あこがれ」に出てきたようなテーマばかりじゃないでしょうか。勿論、これらの曲が発売された当時1981年から翌年にかけて、ケイちゃんのプライベートを知るはずも無く、純粋に「ケイちゃん、大人の曲が歌えて良かったな」と喜んでいたのですが。「あこがれ」を読んでから、これらの曲を聞くと、なんか現実のケイちゃんとだぶってきて不思議な気持ちになるんですね。ピンと来ない方は、「あこがれ」の三章以下とこのCDの歌詞カードを読んで下さい。
希望に燃えてソロデビューした曲がいきなり別れの歌というのも、今から思えば何やら暗示的にも思えますが・・・このCDの中で世間的に有名なのは「すずめ」ですが、私的に一番好きな曲は「らせん階段」ですね。(有名な曲はあえて避ける傾向あり?「UFO」より「マンモナ」が好きなくらいですから)詞は勿論ですが、作曲・編曲が特にお気に入りです。
この曲には、いろいろ思い出があります。まず、ソロになって初めて生ケイちゃんを見たのがこの曲。1982年秋、某地方キャンペーン会場にて。確か大雨が降っていた日で、ケイちゃん東京から飛行機で来られたのですが、悪天候で最寄の空港に着陸できず、隣の県の空港に降りたんだそうです。そこから電車を乗り継いで、やっと到着ということで、「こんなこと初めて」みたいなご発言あり。会場はなごやかな雰囲気で、間奏の合間に女性ファンから花束がケイちゃんに手渡されたのを覚えています。ケイちゃんを至近距離で見るのは、久方ぶりであったため、私はただぼーっと「ケイちゃん相変わらず細くてきれいだな」なんて見とれているうちに、あっけなく終わってしまったのですが(笑)「あこがれ」を読んだ皆様は、もうお分かりでしょうが、当時ケイちゃん大変な時期だったんですよね。私は無邪気にケイちゃんに会えて喜んでいましたが・・・
それから、テレビではお昼の長寿番組「笑っていいとも」のテレホン・・・のコーナーでケイちゃん「らせん階段」を歌ったのを私はテレビで見ることができたのです。「笑っていいとも」は「らせん階段」発売の1982年秋スタートの番組でして、テレホンのコーナーの最初のゲストが桜田淳子さん、次が振り付けの土居先生、その次がケイちゃんと「スタ誕」つながりだったんですね。私は偶然、この3回を見ることができたのです。今このコーナーに歌手が出ても歌うことはありませんが、当時としても歌うのは珍しかったのでは。ひょっとして、このコーナーで歌ったのはケイちゃんだけ??土居先生からの電話の時に、ちょうど売り出し中ということで「歌ってもいい?」と条件交渉みたいな感じもありました。歌の衣装は結構派手で、タモリさんに「ライオンみたい」なんて言われてましたね。
さて「らせん階段」は「再会」の歌ですが、「あこがれ」にもこんなページありましたか?183ページに「らせん階段」も出てくるのにびっくり!?違うところは、歌の「らせん階段」は「再会を祝う」のに対して、「あこがれ」の方は・・・
ケイちゃん大変な時期に再会の歌を歌ってたんだな・・・と、いろいろと想うところはありますが。
それはさてお置き曲です。作詞作曲の竹内まりやさんは有名ですが、編曲の椎名和夫さんは存じてなかったため調べたところ、中森明菜さんのレコ大受賞曲「DESIRE」の編曲者なんですね。納得です。ちなみに、中森明菜さんもPLと同じくスタ誕生出身です。スタ誕出身者でレコ大受賞したのは、確かPLと中森明菜さんの2組だけではないでしょうか。中森明菜さんの曲に「SAND BEIGE」という名曲がありますが、この編曲が井上鑑さん。井上鑑さん、PLで言えば、「DO・・・」と「OH!」の編曲やメモリアルコンサートの音楽監督でもご活躍されてました。そうそう、井上鑑さんの興味深いプロフィールが掲載されたHPをご紹介しておきます。「1977年PLの一連のメガヒット曲にキーボードプレーヤーとして参加」とあります。
「あこがれ」を読んだ皆様は、このCDを聞いて何を想われたでしょうか・・・
おしまい。