問心無愧


あの冷たい雪のような過去から 私はこれっぽっちも逃げようという思いはなかった
風に吹かれ雨に打たれるに任せ方々をさすらいながらも 心の中には一番美しい花を抱いていた
人々の残酷な言葉を忘れてこそ 彼らの気持ちが身をもって判ることができるのだと思う
人生はけれども只の旅途中の旅人 自分の傷口を慈しむ必要などどうしてあろう
もし苦しい目に遭って私が成長するなら 私は自分の未来にもっと自信を持つだろう
もし長い長い夜に果てがあるなら 私は夜明けの場所であなたの手を引くだろう


 私は問う ひとかけらの真心に疚(やま)しさはないのかと
 感動して涙を流す日がいちばん報われるとき
 私は願う 真の愛を投げ出すとき残すものはないと
 かつてお互いを信じ頼っていた日は何の憎しみも不満もなかった


  私は問う ひとかけらの真心に疚(やま)しさはないのかと
  世の中の激しい移り変わりを見てきて 何を強要するのか
  私は願う 真の愛を投げ出すとき残すものはないと
  あなたの傍にいて人間の燈りを明るく点し 春夏秋冬を看る



*BACK*