お馬さんの安静時の心拍数は25〜35、それがレースをした後には約8倍になります。 とてもたくさんの酸素が必要になるのはおわかりでしょう。 でも、お馬さんは口で呼吸が出来ません。呼吸は全て鼻でするのです。 「ブルルルン!ブルルン!」と鼻息が荒いのはそのせいなんですね。 ところで、お馬さんは走るスピードによって脚を動かすリズムが違うんですよ。 ウオーク(常脚・なみあし)が4拍子。左前をスタートすると右後→右前→左後。 トロット(速脚・はやあし<タグ>)は2拍子。左前・右後→右前・左後。 キャンター(駆脚・かけあし)は3拍子。左前→右前・左後→右後。 ギャロップ(襲歩・しゅうほ)は4拍子でウオークと同じリズムです。 レース中に左足から先に出て走るのを「左てまえ」といいますが、途中で、てまえを 替えるお馬さんもいるんですよ。よくこんがらがらないで走れますよね。 ときどき見かける、お馬さんのしっぽにリボンがついてるのはお洒落じゃなくて、 僕の後ろにまわると蹴り飛ばすから気を付けて!と言う目印なんです。お馬さんにも、 気性の荒いのやおとなしいのがいるんですね。 後ろ蹴りするのを競馬用語で「けつっぱね」とか「しりっぱね」と言います。 お馬さんは真後ろの約10度くらいが見えないだけで、350度の視野をもっています。 でもそれがレースに悪影響を及ぼす原因になったりするのです。 気性の荒い馬は、他のお馬さんを見たり、まわりを気にしたり、 競馬場に来ているお客さんを見て興奮してしまいレースに集中できなかったりします。 それを防ぐために「ブリンカー」と言う馬具で前しか見えないようにしたりするのです。 目の横にお椀のようなものをあてているあれです。 その他にも「シャドーロール」(あのナリタブライアンも付けていた鼻のまわりを襟巻みたいに 覆っていたやつです。)は、お馬さんが足下を気にしないようにするために付けているのです。 お馬さんはどれもいっしょに見える。なんて人も白いお馬さんと黒いお馬さんの 区別くらいは出来るでしょう?いろんな毛色のお馬さんがいるんですよ。 元来は、在来のお馬さんに見られるように河原毛と言われる黄灰色の毛色がほとんどでした。 今は、大まかに、栗毛(くりげ)、 鹿毛(かげ)、 青毛(あおげ)、 芦毛、葦毛(あしげ) の4種類に分けられます。細かくは青鹿毛、 黒鹿毛、 栃栗毛、 糟毛(かすげ) などに分けられます。だいたい黒いお馬さんは青毛や鹿毛に分類され、茶色いお馬さんは 栗毛や鹿毛に分類されます。 芦毛は、はじめは鹿毛や青毛だけれど、年を取るにつれてだんだん白っぽくなって来ます。 白馬と言うのとは、また違います。シルバー、ネズミ色と言えばあてはまるかも知れませんね。 毛の色だけじゃなくて、お馬さんの顔にも注目してみましょう。 「白斑」と言って顔の真ん中辺りに白い模様があるものがいます。 白斑も「星」「流星」「作」「白面」などいろいろあります。 額にある小さなものが「星」。それが上下に流れているのが「流星」。 幅があり上下に長く帯状になっているのは「作」。目や頬まで広がっているのは「白面」。 星と流星、作と白面の違いなどは微妙なモノでどちらとも言えないモノもあります。 脚だけ白いお馬さんもいますよね。4本全部白いとか、前脚だけ白いとか。 ずいぶんとお馬さんが識別できるようになったような気がしませんか? |