頭痛持ちのための瞑想

 


頭痛のなかを見なさい

 

頭痛のなかを見なさい 今度頭痛がしたら、ちょっとした瞑想テクニックを試しなさい ただ実験的にだ 

そうしたら、あなたはもっと重い病いでも もっと重い症状でも続けていくことかできる 

あなたが頭痛のするときに、小さな実験を試すのだ 

静かにすわって頭痛を見守り、そのなかを見るがい

まるで敵を見るかのように見るのではない そうやるのではない

“自分の敵”としてそれを見たら、正しく見ることはできない

あなたは避ける 敵を直視する人は誰もいない 

人は避ける、避けるきらいがあるそ れを“自分の友”として見るがいい 

それはあなたの友人で、それはあなたに仕えている それはこう言っている

「何かがまちがっている一一だから、そのなかを調べなさい」とね 

たた黙って生り、頭痛を止めるという考えをもたずに

それが消えるべきだ、という欲望ももたずに

葛藤も、闘争も、敵村もなしに、その頭痛のなかを見るがいい 

ただそのなかを、それが何なのかを見入るのだ 見守るかいい

 


 

そこで、もし何か内なるメッセージがあれば それは頭痛か写えてくれる 

それは暗号化されたメッセ一ジをたずさえている 

そして、もし静かに見たらあなたは驚嘆するだろう 

もし静かに見たら、三つのことが起こる 

まず第一に、そのなかを見れば見るはど、ますます痛みがびどくなるということだ

そこで、あなたはいささか混惑するたろう 「痛みがいっそうびとくなっているのに、いったいとんなふうに助けになるのだろう?」と 

それがいっそうきぴしくなっているのは あなたが痛みを避けてきたからだ 

痛みはそこにあった、があなたはそれを避けていた 

すでにあなたは抑えつけていた

鎮痛薬を用いていないとしても、あなたがそれを抑え込んでいた 

あなたがそのなかをのぞき込んたら、抑圧は消えてなくなる 

頭痛はその本来の痛さになる

そのとき、あなたは耳に栓をすることなく  

耳を欺くことなく、それを聞いている

一番目には、痛みがびとくなることだ 

もしひどくなっているとしたら 正しく見ていると確信していい

 


 

もしひどくならないとしたら、それではあなたはまだ見ていない 

あなたはいまだに避げている 

そのなかをのぞき込むがいい、するとそれはびどくなる 

それこそ、確かに痛みをあなたの視野の中にとらえたという第一の徴候だ

 

二番目には、それがさらに正確に位置を指摘するようになることだ 

それは以前ほど広範囲には広がってはいない 

あなたは最初からこう考えていた「私の頭全体か痛んでいる」と 

いまや頭全体ではないことがわかる それはごく小さな点だ 

それもまた、あなたがさらに深くそのなかを見つめている徴だ 

広がった痛みの感覚というのは、ひとつのごまかしだ 

それこそ痛みを避けるやり方だ もしそれが一点にあるとしたら、それはいっそうびとくなる 

だから、あなたは頭全部が痛んているという幻堂をつくりだす

頭全部に拡散したら、痛みはどの点でもあまりひどくはない

私たちが装いつつけているのは、そうしたごまかしなのだ 

痛みのなかを見るがいい

 


 

すると二番目の段階では、それが小さく小さく小さくなっていく 

そして、まさに針先の点のようになる瞬問がやってくる 

きわめて鋭い、猛烈に鋭い、非常な痛さだ 

あなたはいまだ一度として、それほどまでの痛みを頭に経験したことはない 

たが、ほとんど小さな一点に限られている

そのなかを見つづけなさい

 

そうなったら、三番目の最も重要なことか起こる

痛みがきわめてきびしく、一点に制限され集中されているときに 

なおその点を見つつけてゆけば 

あなたはしばしそれが消えてなくなることを知る 

あなたの熟視か完全になると、痛みは消える 

そしてそれがなくなるとき、痛みがとこから生じているか その原因の何たるかの一瞥を得る 

その結果が消滅するときにこそ、あなたはその原因を知る

痛みはたぴたぴ起こる、ふたたびそこに生じる 

あなたの熟視は、もはやそれはと油断なく醒めていない 

 


 

それほど集中してもいないし、それほど注意深くもない一一

と、それは戻って来る 

あなたの熟視が本当にそこにあるとき、いつでも痛みはなくなる 

そして痛みがなくなるとき、

その背後に隠されているものこそ、その原因だ 

そこであなたは愕然とする 

あなたの心は、その原因の何たるかを暴露する用意がてきている

原因は千と一つもありうるが、その警報システムは単純だから同し警散が与えられる 

あなたの体にはたくさんの警報システムなどない 

原因は違っていても、おなじ警報が与えられる 

最近、あなたは腹をたてたかもしれないそして、それを表出しなかった 

突如として意外な新事実のように、怒りがそこに立ち止まっている

あなたは抑えに抑えつつけてきた白分の怒りのすべてを見る

あなたの内部の膿のように・…:・

いまやそれはがまんならない その怒りは放たれることを欲している 

それは放出(カタルシス)を必要としている 放り出すがいい!

 


 

すると、たちどころにして,頭痛もなくなってしまうことがわかるつ 

まり鎖痛薬の必要はなく、治療の必要もまったくなかったのだ

あなたこそ己れの随落のもと 

あなたこそ障害そのものだ

瞑想するその人がいないときにこそ、瞑想がある!

 

オレンジブックより

 


 

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