■ ■  Wanton desires -2- By-Toshimi.H      

よく見つけられました。
別に隠しリンクにする程のレベルのえっち小説ではないのですが、
レゴラスの性格に、ちょっと問題があるので、こういう形にさせていただきました。
「こんなの王子じゃない!」って方、スミマセン…

続きはココ

 静かな森の暗闇の中から、何かが追ってくる気配がする。
 立ち止まって振り返ると、美しき闇の森のエルフの王子は、限り無く妖艶に笑ってみせた。
「どうしたんです? キスだけじゃ物足りませんでしたか?」
 立ち姿も美しく、レゴラスはクスクスと笑う。
 闇の中から姿を現したのは、アラゴルンだった。
 不寝番をボロミアと交代したアラゴルンは、「アイツを一発殴らないと気が済まない!」と言い残し、この悪夢の様な男の後を追って来たのだった。
「一発殴らせろ、レゴラス」
 レゴラスは「おや」と少し驚いた表情を見せたが、基本的な所は変わらない。
「うーん。どうしようかなぁ。あなたの方から何かして来ようなんて、滅多に無いしなぁ。でも殴られるのは痛いし」
 顎に手を当てて、考えている格好はしているが、口調からは真面目に考え事をしている様には、到底思えない。
「だけど、あなたも私の舌を噛んだじゃないですか。ここはお相子としませんか?」
「そんな要求飲めるか!」
 アラゴルンの拳が向かって来るが、レゴラスはエルフ特有の身軽さでそれを避ける。その表情は一転して、獲物を狩る森のエルフの顔になる。そして背後から、片手でアラゴルンの肩を掴むと、思い切り引き、手近な木の幹に押し付けた。
 アラゴルンの顔が、痛みで歪む。
「あなたに腕力で勝とうなんて事は、思っていませんけどね」
 そう言いながら、顔を寄せて行く。
 唇同士が触れる瞬間。
「放せ、レゴラス」
 一瞬、レゴラスの動きが止まる。が――
「嫌です」
 アラゴルンの投げ掛ける鋭い視線をサラリと流し、エルフはニヤリと笑うと、彼の唇に己の唇を軽く重ねた。
「発情期のエルフが何を考えているか、よく知ってるでしょう?」
 そうアラゴルンの耳元で囁く。
「レゴラス!」
「抱いて下さい、アラゴルン。あなたもそのつもりだったのでしょう?」
 レゴラスはアラゴルンの首筋を、唇でなぞり始める。
「フロドが相手じゃ、満足出来ないでしょ?」
 エルフは長く生きる程、知恵と正義を身に付けると言うが、この目の前のエルフは、三千年もの間、悪知恵しか身に付けて来なかったらしい。正義も何もあったものではない。
 レゴラスにされるがままに立ち竦むアラゴルンは、ドキリとした。
 確かに人間とホビット。見た目が子供にしか見えないフロドと、身体を重ねている時は、罪悪感に駆られ、また大切に思う余り、無理な事はしない様にして来た。それに、彼の保護者と言うべき魔法使いと、忠実な庭師の目。
 反論出来ない自分が悔しかった。
 レゴラスの指が、アラゴルンの上着の結び目を解いて行く。
「だから、私の誘いに乗って来た。違いますか?」
 アラゴルンとレゴラスの視線がぶつかり合う。
 一呼吸、二呼吸置いた後。
「そうだ」
 レゴラスの長い金髪を掴み、乱暴に身体を引き寄せると、荒々しく口付けをする。
 ほんの一瞬、驚いた顔をしたレゴラスだが、自ら口を開き、アラゴルンの舌を招き入れる。彼の首に腕をまわして抱き付く。
 激しい口付けは、何度も向きを変え、お互いを貪り合う。混ざり合い、飲み込み切れなくなった唾液が、レゴラスの顎を伝い落ちて行く。顎を上げると、その唾液をアラゴルンは舐め上げる。
「やっと本気になってくれましたね」
 目を細めたレゴラスは、不敵に笑った。

 場所を移して、アラゴルンはレゴラスの身体を、柔らかい草原の上に横たえる。
 金糸の様な髪が広がり、緑の深い葉の色のコントラストとなっている。アラゴルンはその色合いと、レゴラスの姿を不本意ながら、美しいと思った。
 性格はアラゴルンの知る人物の中で、群を抜いて悪いのに、この悪魔の様な男が「やはりエルフなのだ」と思うのはこんな時だ。
 吸い込まれる様に、唇を合わせる。
 レゴラスはアラゴルンの頭を抱き抱えた。
 唇を離すと、レゴラスはフフと嬉しそうに笑った。
「あなたとこうやって、身体を合わせるのは、前の時でしたから、百年振りになりますか」
 レゴラスの服の襟元に、アラゴルンの手が掛かる。
「俺はそんなに年取っていない」
「そうでしたっけ?」
 再びフフ、と笑ってアラゴルンの動きに合わせて、身を捩る。
 服の金具が全て外され、胸をはだけさせられる。
 白い肩が露わになり、アラゴルンの舌が首から鎖骨をなぞって行く。
 ざらりとした感触が、心地好いと思った。
「痕、点けて下さいよ」
 次第に呼吸が大きくなる。
「断る」
 下ろされる衣服の袖から腕を抜く。
「それは残念。明日、フロドに見せてあげようと思ったのに」
 アラゴルンの舌の愛撫は右胸へと移る。左側は指で摘む様に弄ばれる。レゴラスの中心が疼きだし、アラゴルンが欲しくて堪らなくなる。
「それなら尚更だ」
 そんな事させるか、と言う様に、舌で転がしていた乳首に歯を立てた。
 レゴラスの白磁の様な胸が、大きく波打つ。
「…っ! 痛いじゃないですか。優しくして下さいよ」
 そのまま固くなった胸の突起を、軽く歯で挟んだまま、舌先を使って転がし続けるアラゴルンに、レゴラスは頭を上げて抗議する。
「生憎、お前に掛ける優しさは、持ち合わせて無いのでな」
「酷いなぁ…」
 レゴラスは脱力して、天を仰ぎ見ると苦笑した。
「今は立場が逆転している事を知れ」
 行為を止め、アラゴルンはエルフの滑らかな顎をグイッと掴み、脅す様に言う。
「私はそうは思っていませんけどね」
 そのまま首を絞められる危険を孕んでいながらも、それでもレゴラスは余裕の笑みを漏らした。
 アラゴルンは手を放し、上体を起こすと、自らの衣服を脱ぎ始める。
「今までどうしてた?」
 待ち切れない様に、レゴラスも自らズボンを下ろして行く。
「何がです?」
「何って、始まって一週間になるだろう」
 上半身のみを脱ぎ去り、途中まで下ろされたレゴラスのズボンに手を掛ける。
「あ〜。昨日はフロドとしてました」
 下半身から全てを剥ぎ取られたレゴラスは、アラゴルンに見せ付ける様に、足を開き、彼を誘う。
 だが誘われたのは、怒りの方が大きかった様だ。見下ろしてくる目は怒りを含み、無表情だ。
 足を折られ、両膝を押さえ込まれる。
 意地の悪いエルフは、小さく声を上げてみせた。
「嘘ですよ。あなたの目からフロドを連れ去るのは、私でも不可能ですよ」
(ホント、フロドの事になると目の色が変わるんだから…。悔しいなぁ)
 だからこの気高き人の気を引きたくなるのだ。手に入れたくて手に入れたくて仕方ない。
 父が宝石を欲するように。
 アラゴルンの頬へ手を伸ばす。
「ちゃんと、自分で処理してましたよ。あなたの事を思いながらね」
 例え、彼に嫌われようとも。
「この外道め…」


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