PUBCRAWL

名称:M's Key Bar 場所:江戸川区小岩駅   予算:4500円
 私の実家のある小岩駅に新しいショットバーが出来ていました.これは放っておくわけには行かないと早速行ってみました.カウンターだけのこじんまりした店で,8人くらいで満員といったところでしょうか.それでも,カウンターの奥の棚にはにはお酒が充実していました.BGMもほどほどにジャズがかかって,実に居心地がよさそうな店構えです.
 何気なくマティーニを注文してみました.注がれたマティーニは,通常の2倍くらいの大きさのオリーブが入っていて,よく見ると種の部分(スタッフドオリーブだったら,ピメントの入っている部分)にレモンピールが入っていました.私は,なかなか変わったことをするなと感心し,「このマティーニのオリーブは変わっていますね?」と話しかけました.すると若いバーテンダーは,「はい,今日はこういうマティーニにしてみました.日によってマティーニの形を変えてお出ししています.」とのこと.なかなか洒落たことをするものです.次回,実家に帰ってきたとき,ぜひ,別のマティーニを飲んでみようと思いました.
 バイオリンのオフ会の帰りに,ここのマティーニを思いだし,また寄ってみることにしました.そして,マティーニを注文しました.オレンジビターズを一緒にステアするスタイルで作られたマティーニには,カクテルグラスに注がれたお酒とは別にグリーンオリーブが2ヶショットグラス(ストレートグラス)にカクテルピンを添えて置かれました.
 私が,前回日によってマティーニのスタイルを変えるということで,立ち寄ったことを話すと,1杯目と2杯目で変える場合もあるなど話が進みました.カウンターにはグレンリベットの瓶が置かれていました.そのグレンリベットは20年前にボトリングされたもので,同じ12年ものでもそのまろやかさが異なるという話で,ちょっと飲んでみたくなりました.
 それを飲もうかと思ったとき,私の好きなオールド・フィッツジェラルドの12年ものでベリー・ベリー・オールドフィッツジェラルド(Very Very Old Fitzgerald)というのがあり,近所の酒屋に取り寄せてもらおうとしたら,製造停止で手に入らなかったことを思い出し,その話をしました.すると,マスターは「それならうちに有りますよ.」と瓶を取り出しました.私は写真でしか見たことがなかったので,うれしくなってしまいました.どちらも飲みたかったのですが,オフ会の飲み会でもうお酒がはいっていたので,一杯だけベリー・ベリー・オールドフィッツジェラルドを選びました.「マティーニの次はそれをお願いします.」私の注文したそのボトルは,まだバージンでした.探していたものにやっと巡り会えてた喜びと,そのボトルは僕が開封するのを待っていたような気分にさせられました.「バージンなので少し,空気に触れさせたほうが良いでしょう.」と私がマティーニを飲み終わる前にグラスに注がれました.封を切る時の瞬間は感動的でした.人との出会いと同様,お酒との出会いもショットバーでは欠かせない楽しみです.マスターは,「あなたのようなお客さんに飲ませるために取り寄せておいたのです.」とまた嬉しくなるような一言(お世辞?)をかけてくれました.

予算:スタンダードなカクテル3杯とおつまみ一品程度で記載しているつもりです.

次のお店 PUBCRAWLの表紙