今や完全な市民権を得たと言える「デジタルカメラ」。
その種類は今や豊富で、気軽にスナップが撮れる「コンパクトタイプ」と本格的な写真が撮れる「本格タイプ」があります。
なんしぃが購入した「DSC−W1」はそのちょうど間に位置する、ややマニアックなカメラです。
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スタイルはサイバーショットらしくない程オーソドックス。
サイズはとても小さく、手のでかい私では
少々持ちづらく感じます。
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上面は機能ダイアル&シャッター、電源ボタンが
あるのみで、フラッシュ用マウンタは無し。
厚みがややあり、バッグの中などでは少々
かさばります。
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液晶はシリーズ最大の2.5インチ。
右側にはファンクションキーが並びます。
光学ファインダーも装備し、液晶を消して撮影が可能。
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液晶は明るくて見やすいですが、兄弟機DSC-T1と
比べると解像度が低くてごちゃごちゃした感じ。
機能ダイアルを回すと画面に表示されるので、いちいち
ダイアルを見ながら操作する必要がありません。
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右側面にはメモリーカードスロットがあります。
一般的な「メモリースティック」が使用できますが、
アダプタ を併用すれば「Duo」シリーズも使用可能。
電源アダプタ端子付ですが、別売りです。
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左側面にはUSB端子があり、PictBridge対応の
プリンタに直接接続すれば簡単に印刷できます。
バッテリーは単三型充電式。乾電池も使えます。
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ソニー サイバーショット DSC−W1
主要スペック
レンズ |
レンズ構成 |
カール・ツァイス ’バリオ・テッサー’ 5群7枚(非球面3枚) |
ズーム倍率(光学/デジタル) |
3倍/約6倍(撮影サイズにより3.8倍〜12倍に変動) |
F値 |
F2.8−5.2 |
焦点距離(35mm換算) |
38〜114mm |
合焦範囲 |
AF:0.5m〜∞ マクロAF:ワイド0.06m〜∞、テレ0.3m〜∞ |
CCD |
サイズ |
1/1.8型 |
総画素数 |
530万画素 |
カメラ |
有効画素数 |
510万画素 |
シャッタースピード(秒) |
オート時:1/8〜1/2,000
プログラムオート時:1〜1/2,000
マニュアル時:30〜1/1,000 |
露出補正 |
-2.0EV〜+2.0EV 1/3EVステップ |
ISO感度設定 |
自動/100/200/400相当 |
連写機能 |
最大9連写 |
記録メディア |
メモリースティック/デュオ/PRO/PROデュオ |
液晶モニター |
2.5インチTFT(123,200ドット) |
電源 |
バッテリ形式 |
単三型ニッケル水素充電池×2/単三型アルカリ乾電池×2 |
連続撮影時間(CIPA値) |
約170分 |
連続撮影枚数(CIPA値) |
約340枚 |
起動時間 |
1.3秒 |
シャッターラグ |
0.3秒 |
撮影間隔 |
1.1秒 |
外形寸法(幅×高さ×奥行) |
91×60×36.3mm |
質量(本体質量/撮影時質量) |
189g/250g |
その他 |
USB(MiniB)端子、PictBridge対応、MPEG動画撮影(8〜17fps) |
購入動機
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「デジタルカメラ」は「フィルムカメラ」とは違い、気軽にスナップを取ってその場で確認、失敗すれば破棄して
撮り直しできるのが特徴。「カメラ=マニアック」という敷居を一気に低くしました。
またパソコンの普及に伴い、撮影データをデジタル管理できる点から多くのフォトグラファーに愛されています。
なんしぃが初めて買ったデジカメは、オリンパスの81万画素単焦点カメラ「C-820L」でした。当時としては
大きめの画素数で、コンパクトクラスではこのあたりが主流。価格も約7万円と、今ではエントリークラスの
一眼に手が届きそうなほどの値段…。しかもパソコンとの接続キットは別売だったので、更に7千円ほど出費
してこれを購入(当時はUSBはまだ普及しておらず、各社専用の接続キットが用意されていました)。
81万画素ですから撮影できる画像サイズは1024×768ドットが限度。ホームページ用画像を撮るなら
問題ありませんでしたが、印刷するとなると明らかに表現力不足。はがきや一般のL判サイズであれば何とか
OKでしたが、A4サイズに印刷すると…見れたものではありませんでした。
その後、私の弟がソニーのデジカメ「サイバーショット」を購入。カール・ツァイスレンズの表現力に驚愕し、
ツーリングなどでは拝借して重宝しましたが、あくまでも私の所有物ではないので、使いたいときに手元に
ないことが多く、シャッターチャンスを逃す苦汁をなめる毎日…。
そんな日々に終止符を打つべく、遂にデジカメを買い換える決心をしたのです。
購入する機種の選定において、以下のガイドラインが引かれました。
1.使いやすい
ウチの嫁も使うため、気軽に扱えるサイズや機能が望まれます。
2.500万画素クラス
今後の主流を考えるとこれ以上の画素数ですが、A3サイズにも印刷できるこのクラスが丁度良い。
私自身の主要目的はホームページ作成なので、このクラスで十分。
3.少々マニアックさが欲しい
一昔前の「シャッターボタンを押すだけ」のデジカメとは違い、最近はコンパクトクラスでも数々の
機能が付いています。「オートで一発!楽々」も良いですが、ここはちょっと趣味性がアピールされてる
機種をチョイス。
これらの点を集約して私が目をつけたのが、今回の「ソニー・サイバーショットDSC-W1」。オーソドックスな
カメラスタイルにコンパクトボディ。サイバーショットらしくない地味なスタイルですが、手にした感触はとても
好印象。また露出やシャッタースピードを手動設定できる「マニュアルモード」を搭載し、別売りのアダプタを
使えばコンバージョンレンズも装着可能。コレしかない!
さて、お目当ての機種を見に広島の代表的な家電ショップ「デオデオ」に赴く。すると…ありました〜W1!
しかし全然人だかりは無く、完全に不人気の様子。それもそのはずで、このクラスの人気モデルはTVCMで
お馴染みの「ソニー・サイバーショットDSC-T1」と「キャノン・IXYデジタル500」。もちろんなんしぃもこの
2機種が選択肢に加わったのですが、前者はあまりマニアックさが伝わらなかったのと、後者は記録メディア
がコンパクトフラッシュだった点で、私的に却下。
DSC-W1を手にとってニヤニヤしていた(かどうかは不明)私に近寄ってきた一人のオネーサン。「デジカメを
お探しですかぁ?」と声をかけてきたので、「そーですねぇ、このW1がいーなぁと思って見てたんですが」と
返答。するとオネーサンは「W1も良いですが、こちらのFinePix・F710などもお勧めですよ」と、横に誇らしげに
展示してあった同機を手に持って機能実演を始めてしまいました。
「F710はW1と比べるとやや大きめですが、画素数は600万画素と上です」
「いやぁ、使用目的を考えると500万クラスで十分なので」
「こちらは値段がお安くできて、機能も充実です。ワイド撮影もできますよ」
「W1はコンバージョンレンズが使用できるので、こっちの方が良いかと」
どうも執拗に食い下がってくるなぁ…と、よくよく見るとオネーサンの首にもF710が。どうやらF社の派遣
販売員らしい(笑)。正直「F710」はノーマークで選択肢に入っていないワタシは、何とかオネーサンを振り切る
ことに成功しました。
んで、ここからが真骨頂の「値引き合戦」。F社オネーサンから、デオデオ店員にバトンタッチです。
「それで、今4万9千円って書いてますが…ぶっちゃけ幾らぐらいになるんですか?」
直球攻撃にあまり慣れていないのか、それとも「あつかましいやっちゃな」と思ったのか、
「え〜、一応提示ではこれから更に一割引きとさせていただきますので、4万5千円と言うことになります」
「そこからは安くならないんですか?」
「ちょっと待ってください…(電卓をたたいて)これならどうでしょう?」
電卓に表示されているのは「42000」という数字。しかしなんしぃはめげずに…
「う〜ん、もう一声!それなら決めます」
店員さんは「ちょっと待っててください、店長と相談してきます」と一時退散。5分ほどで店員さんは戻ってきて、
「コミコミ4万円で精一杯です」と必死な表情で私に言いました。もう一声!といきたいところでしたが、売れ筋
でもない機種にあまり食い下がっていては逆効果になるかも…と思い、とりあえず「それで良いです」と返答。
しかしながらネット価格以下の値段になったことですし、とりあえず交渉は成功!と言えるでしょう。
苦労して購入にこぎつけたW1でしたが、在庫品がなく取り寄せとなり、当日の持ち帰りは不可能でした(涙)。
一週間待った後、何とかW1を手に入れたのでした。
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使い勝手インプレッション
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実物はホントにコンパクトで、手のでかい私にはちょっと辛いですが、適度な厚みがあるため持った感じは
とても安定感があってグッドです。最近は収納性や手軽さを重視するあまり、とても持ちづらいカメラが
少なくありませんが、そういったトレンドをあえて無視し、撮影しやすさを主眼に置いたボディ形状はとても
好感が持てます。実際に構えても本体はしっかり安定し、手振れ防止機能を持っていない同機ですが
そんなことは気にする必要がないくらいの撮影しやすさです。特に前面のレンズ横にあるストッパーが、
とてもいい仕事をしてくれてます!
電源スイッチを押すと液晶モニタに「CyberShot」のロゴが表示され、所有欲を
揺さぶります。実際の
起動時間は約2秒。一瞬でレンズが張り出て撮影準備完了になりますので、サッと取り出しすぐさま撮影。
このスピードはライバル機にはない魅力であり、コンパクトカメラの重要なフィーチャーと言えるでしょう。
W1の特徴はなんと言っても「質実剛健」さに尽きます。
本体上部のダイアルを回せばモード選択になりますが、現在のダイアル位置が液晶に表示されるので、
いちいちダイアルを見なくても今どのモードになっているのが判るように工夫されています。
また「M」(マニュアル)モードにすれば「絞り」と「シャッタースピード」を設定でき、「そろそろフルオートを
卒業したいなぁ」と思ったら、そのままマニュアル撮影が楽しめます。
また、レンズはサイバーショットシリーズおなじみの「カールツァイス」ですが、W1は焦点距離がやや遠め。
物体を撮るには良いのですが、背景などはフレームに入りきらなくなることが多々あります。被写体全体を
撮影しようとすると、ある程度開けた場所でやや遠くから構える必要があり、シチュエーションを選んでしまう
ことが多々あります。が!通常のデジカメなら諦めるしかないのですが、W1は多彩なコンバージョンレンズに
対応!ワイドコンバージョンレンズを装着すれば、37mm→27mmと広角寄りになり、遠近感が強調された
写真が撮影できるようになります。
(しかし私はコンバージョンレンズを持っていないので、その違いを論ずることができませんが…)
バッテリは単三型ニッケル充電池を使用。本体のみでは充電できず、付属の充電器を使用して充電します。
他機種は専用バッテリ(リチウムイオン)を採用していることが多く、汎用性がイマイチですが、W1は一般的な
乾電池型の充電池がそのまま流用でき、またいざというときには通常の単三乾電池も使用できるのが強み。
旅先などで充電池がなくなっても、コンビニなどで単三電池が入手できれば引き続き撮影できます。専用バッ
テリ使用機は予備のバッテリを持ち歩くか、充電器を常に持ち歩く必要があることを考えると、W1は持ち歩き
のポイントを押さえている…そう思いませんか?
肝心の撮れ具合ですが、コントラストが明るくはっきり表現されるのは「カールツァイス」の実力が成せる技。
特に人物と背景の組み合わせでは、フルオート時でも非常に綺麗に撮影できます。510万画素というスペック
では兄弟機「DSC-T1」と同じですが、T1はCCDが1/2.4インチと小さめなためか、見た目の表現力はW1に
軍配が上がると思います。(とは言え、好みの問題といったレベルなので、一般的に見ればどちらも綺麗!)
ホワイトバランスはやや赤が強めに出る感じですが、ポートレート写真では人物に温かみを感じ、好印象です。
また車などの物体を撮影する場合は、あまり広角寄りではないことが幸いして、被写体が歪まず見たままの
状態を捉えることができます。逆を言えば情景撮影はやや不得手とも言え、壮観な風景を撮影したい方は
前述のワイドコンバージョンレンズを用意したほうが良いです。
以下に撮影サンプルを掲載しておきますので、機種選定の折にはご活用ください。
(但し撮影者の腕がヘッポコなのでご容赦を…)
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息子・裕貴君をフルオートで撮影。
赤目軽減設定でフラッシュが明るめの出ていますが、
全体的に赤が強く、肌色が際立ちます。
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こちらは以前使っていた81万画素デジカメで撮影
したもの。被写体も幼少のみぽりんで写真同様
やや古いですが、ほぼ同じ構図の左写真と比べると
表現力の差を感じてしまいます。
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フルオートでみぽりんを撮影。
超ドアップで人物に寄ってるように見えますが、
被写体との距離は約30cmも離れています。
(もちろん、非ズーム状態です)
コンデジのくせに、背景がいい感じににボケてます。
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これまたフルオートで撮影。
見た目とほぼ同じように撮影されるので、そういった
写真が好みという人に向いていると言えます。
しかし被写体との距離は約1m…狭い場所での撮影は
苦戦を強いられそうです。広角レンズが欲しい。
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