洞雲寺の景観が !
 JR廿日市駅裏の市道から洞雲寺に至る参道を少し行くと、桜の樹々の間から洞雲寺が遠望される。洞雲寺を訪れた人々は、この付近からかいま見える四季折々の風景に感嘆せずにはいられない。冬の雪景色、春の参道の桜、田んぼの菜の花やレンゲ満開,秋の紅葉など、駅裏とは思えない街の喧騒から隔絶された美しい景観を提供しており、画家、写真家のみならず多くの市民の構図に収められているところである。
 この美しい景観の地である洞雲寺門前に戦時中弾丸鉄道の敷設計画があったが、戦争の激化により工事は中止されこの景観が保持されてきたのである。ところが現在廿日市駅北地区は土地区画整理事業の対象区域となっており、洞雲寺が開かれて以来510余年間保持され続けたトップ写真のような美しい景観が、土地区画整理事業という美名のもとに数年後には消滅しようとしているのである。
 平成21年9月トップ写真の桜の木は伐採されて桜の満開越しに垣間見える洞雲寺のすばらしい景観は消滅したのである。
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