妙見社
  桜尾城跡は削平されて全く遺構は残されていないが、城跡北麓には大内氏の氏神である氷上山興隆寺妙見社を分祀し、桜尾城の守護神(軍神)として勧請された妙見社が現在も祀られている。この妙見社は厳島神主家藤原氏が大内氏との結びつきが深かった時代か、神主家滅亡後大内氏の支配時代に守護神として祀られたものとみられる。
  妙見社の本尊妙見菩薩像は右手に宝剣を持って亀甲の上に立っており、足元には白蛇がどくろを巻いている軍神の容姿像である。大内氏の妙見尊崇については長享元年(1487)の大内家壁書に、鼈(すっぽん)、亀及び蛇は氷上山の御仕えのものという堅い信仰に基づき、鷹の餌として鼈、亀、蛇を用いてはならず事の次第によっては死罪にするとの極めて厳しい厳命が下されていた。
桜尾城と妙見社
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