地御前神社の梵鐘
 西光寺(広島県沼隈町)の梵鐘は元厳島外宮地御前神社の梵鐘で、天文13年(1544)施主は大内義隆で、廿日市鋳物師の久枝直家が鋳造している。
 この梵鐘に刻されている経文は、国の重要文化財に指定されている山口市の興隆寺の梵鐘に刻されているものと同文である。この梵鐘は広島県重要文化財に指定されている。

 この梵鐘が吊り下げてあった鐘楼は、現在の地御前小学校の地に御旅所、釈迦堂などとともに建立されていた。現在残されている鐘楼棟札の年号を確認することはできないけれど、宮島御奉行であった足助九兵衛正峯の名がみられることから宝暦中頃のものと思われるのである。
 

 
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