呆冗記
呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。


私は何を買ってしまったのか

 北海道の9月は秋の気配。今年も何事もなく過ぎつつある。いや、事実は違う。良いことは何事もなくだ。悪いことは確実に起きる。本当に良いことは何事もなく、悪いことばかり起きていくような。平和な人々の営みが、全て私を避けて流れていくような、そんな気すらしてしまう。
 ストレスが脳細胞を変質させていく。その課程をこのような焦燥感とともに感じているのであろうか。もしも、完全に脳細胞が変質してしまったら、こんなことを感じるまでもなく既成概念の知覚の外に、その生命を置くことができるのだろうか。
 だとしたら、現在の、既成概念の知覚のボーダーラインにいる人間はどうすればいいのだろう。
 ここは、多数の方々の目に触れるウェブサイトという場所である。このことを承知の上で暴論を吐く。最初から異なる世界の住人であることを自覚した、いや、最初から世界の構造自体を一切理解できない人間も、悩む必要がないのではないか。少し無理をすればこの世界に存在できる、ボーダーラインに住む、言うなれば薄暮の住人。そんな人間故に悩むのではないのであろうか。
 私は存在する場所を間違えたのであろうか。  サラリーマンとして生きていくこと自体が過ちであったのではないだろうか。
 カミングアウトすれば楽になれるのではないのであろうか。
 たとえ、今の社会から追い出されたとしても、それはそれで楽しい生活なのかもしれない。
 しかし、今の私には、その世界に生きる勇気も、純粋さも失ってしまったのだ。
 だから、悩む野かもしれないのだ。
 どこに、38にもなって一晩で3万6千円もサラリーマンの一般常識の上での浪費をしてしまう莫迦がいるというのだ。  莫迦である。大莫迦である。いかんともしがたいどうしようもない莫迦である。3万もあれば、お姉ちゃんのいるキャバレーに行けるんじゃないかと思うのだ。いや、そうでなくても、『木曽路』さんでおいしい物食べまくったり、『みのすぎ』さんでしこたま飲んだりできるではないか。なのに、なのに、なのに。私は、何を買ってしまったのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

機動武道伝Gガンダム DVDBOX
(しかも3BOX全部)

 莫迦である。一杯気分で行きつけの中古ゲーム屋に入ったら。丁度そこに、『W』と『G』が存在したのだ。で、思わず『G』を購入してしまったのである。これを莫迦と言わずしてなんであろう。
 過去に久部さんと見た作品である。レンタル屋で借りてきて前巻見倒した作品である。それを大喜びで買ってくるとは。ただでさえ、夏に作成した新型マシンの代金は冬のボーナス一回払いで存在するというのにだ。
 はあ、経済観念が崩壊している今日この頃かもしれない。
 しかし、しかし、しかし。『皆さんお待ちかね』なのだ。この異様なノリ。これはガンダム多々あれど、この作品だけである。
 実はこのGガンダム。おそらくは非常に人が死なないガンダムなのだ。ガンダムファイトで人が死ぬことはほとんどない。死ぬべき運命の人間は幾人か存在するが、しかし、あちこちで火花が飛び散り、死が闊歩するわけではない、平和なガンダムなのだ。完全平和主義の『W』よりも人の死は重い。いくら覚えていてもらっても、死は死である。(まあ、トーストの数と一緒にされては浮かばれないが)このノリが好きなのだ。
 ハッキリ言って、『W』よりも戦隊物のフォーマットに忠実かもしれない全員美形の『W』より、熱血漢、クール、チビ、巨漢、美少女。(あ、これではチボデーが浮いてしまう)良いではないか。疲れたときにはシャイニングフィンガー。これで決まりである。
 別段、器物を損壊するわけでもなく、傷害事件を起こすわけでもなく、DVDを見るだけで、DVDの中でのガンダムファイとの勝利だけでストレスが取れるのなら、それはそれで良いのではないだろうか。
 レクリエーションのために3万6千円。これは決して高い買い物ではあるまい。故にお金が出来たら『W』も買いに行こうと思うのだ。
 しかし、たかだか買い物一つにここまで理屈をつけないとやっていけない性格がストレスをためまくっているのかもしれない。(03,9,16)


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