呆冗記 人生に有益なことは何一つ書かず、どーでもいいことばかり書いてあるぺえじ。
お仕着せヒロインが好きになれない症候群
さて、久しぶりに私のプレイステーションは全開で回っている。衝動買いしたクロノトリガーとクロノクロスを連続攻略なのだ。
「がんばれクロノ。負けるなルッカ! そこだセルジュ、びんただレナ!」
「待つニャ」
「おお、クロノクロスの某アニメーション再生中に何度も暴走、思いあまってメーカーに対応を訪ねたらプレイステーションは消耗品と言われ落ち込んでいたが、実はディスクが汚れていただけだった友人T!」
「ずいぶん説明的なせりふだニャ。しかし、2回続けて友人をアシスタントに呼んでいいのかニャ」
う、痛いところをつく男だ。
「うーん。はっきり言ってこの形式は非常に楽なのだ。しかも仕事も忙しいし勘弁してくれ」
「ま、いいニャ。しかし、さっきの台詞おかしいニャ」
「なにが?」
「クロノトリガーのヒロインはマール。クロノクロスはキッドニャ」
「それで?」
私は確信犯でしらばっくれるのだ。
「はあ・・・。『7番目の最後のおとぎ話』のヒロインは誰ニャ?」
「花売り娘」
「『8番目の最後のおとぎ話』のヒロインは?」
「大阪弁少女」
「じゃあ『ロボット格闘RPG』のヒロイン?」
「ケーキ好きの王女様。ついでに言うとヒーローは片目の王子様だ」
「わあああああああ! 違うニャ。違うニャ! 7番目はホットパンツの幼なじみ。8番目はレジスタンスの女リーダーニャ! ロボット格闘RPGはエリート軍人。ヒーローは謎の先生じゃなくて、役立たずの多重人格者ニャ」
「ふ・・・」
私はわざと鼻で笑った。しかし、最後はおまえの方がきついぞT。
「百歩譲ってホットパンツの幼なじみは認めても良いが、レジスタンスの女リーダーは断じて認めるわけにはいかん。あの女のせいで8番目のストーリーは破綻しているのだ。あんな自分がかわいいことを武器に媚びるような女はどうしても赦すわけにはいかないのだよ。T。私は8番目をただ一つ、あのキャラクターだけで否定しうるのだ」
これは、後輩に指摘されたのだが、まったくもって正解である。あの大作、私は一人のキャラクターで否定しているのだ。げに恐ろしきは虫の好かないキャラクターである。
「ついでに言うと、7番目。花売り娘が助かるシナリオが付随するならもう一本買ってもいいぞ」
「それは・・・魅力的ニャ」
しかし、メーカーの用意したヒロインは最大多数が感情移入出来るように調整されているはずである。なのに、なぜ私は彼女たちに感情移入が出来ないのだろうか?
私は普通ではないのかもしれない。
「普通だと思っていたのかニャ」
五月蠅いのだ。(99,11,22)