KLE400

大井川鉄道
静岡県中川根町
大井川鉄道のSL

 1993年4月に購入。
 購入動機は、TWを手放した後ONロード車1台を所有していたが、日帰りで行けるONロードはほとんど行き尽くしてしまい、やはり林道まで行動範囲を広げたいということを考えたが、2台所有することも出来ないのでKLEを購入。
 比較検討したのはやはり同タイプのホンダトランザルプ 。トランザルプの大きなカウルが気になったが、ONロードがメインの私としてはワインディングでも楽しめるように、高回転型のエンジンに6速ミッションでKLEに決定。

しらびそ峠
長野県 しらびそ峠

 クラス分けではKLEはビッグトレールということになるが、正確には林道も走れるツアラーと言った方がいいと思う。車重が180kgもあっては林道を軽快に走ることなど出来ず、ドスンドスン、よっこいしょ、と言う感じで、走りを楽しむなどということは絶対に不可能です。TWはバネ下の重さを実感していたが、KLEは上も下もとにかく重い。
 それでもやっぱり、走ることが出来るというのは大きな武器です。ONロード車では工事中の未舗装路でも「ゲゲゲ!!」と思うのにKLEでは鼻歌物。ツーリング途中で林道の先の景色が良さそうとか、キャンプ場までがダートになっていても、KLEなら躊躇せずに入っていくことが出来ます。

 ONロードでは、ON寄りのタイヤということもあってワインディングでもそこそこのペースで走ることが出来ます。ハンドリングが軽く、切り返しはひらひら。それに加えてバンク角が深いので、つづら折れなんかが結構楽しめる。
 最高速は160km/h。高速では140km/h程度の巡航はOK、そこからスロットルを開けてもちゃんと加速をしてくれます。べつに160kmで走ってもいいけど、直立姿勢で風をまともに受けて走り続けるのはかなりきついよ。
 ちなみに、KLEのカウル胸から下は風があたらないけど、あまり効果は無い。

 KLEで一番似合うのは、キャンプ道具を満載して自然の中を延々走り続ける姿だと思います。
 主に夏は南アルプス、春秋は南紀方面によく行ってました。キャンプといっても何をするわけでもなく、テントを張ったら周りの景色を眺めながら焼き鳥の缶詰を肴に缶ビールを空け、メインディッシュはパックのご飯にレトルトのカレーかどんぶり物という寂しい食事です。それでも星空の下、コーヒーを飲みながら、のんびりボーっとしているのが私は好きです。

 KLEはマイナーな車種ということもあり、アフターパーツが少なくてあまりいじるところがありません。海外では600cc用のパーツがあるようですが、国内で簡単に手に入るのは私の知っている限りメッシュのブレーキホースとスプロケットくらい。エンジン関係ではEX−4やEliminatorの物が使えるようですが。そんなとき雑誌の広告で見つけたのが[SUPER TRAP]マフラー。定価¥86,000でした。
 その効果は、パワーは下から上まで全域でトルクが上がってノーマルと比べかなりいい加速をしてくれる。それに対し音は、標準では「パンパンパン」という甲高いかなり大きな音で、もっと重厚な音を想像していたのでちょっと期待はずれ。音質はまあ諦めて、音量をもう少し抑えたいと思い、インナーサイレンサーを装着。すると、音量は少し静かになった程度だが、音質が「ボ、ボ、ボ」という低い音になり、大正解。ただし、6500rpm位にトルクの谷が出来てむちゃくちゃ乗りにくいし、その回転数が高速で一番使う100〜110km/hになり燃費がすごく悪く、「これではいかん」と思い、もっと抜けを良くすればと考え、ディスクを12枚追加して20枚にした。音は変わらず、谷が無くなり、ようやく満足のいくマフラーになりました。
 これで解ったことが一つ。SUPER TRAPは、ディスクの枚数でパワーと排気音量を調節できるということがうたい文句だが、ディスクを減らしても音量は変わらずパワーだけがおちる。ということは、ディスクは無い方がいいのではないのだろうか。

天竜スーパー林道
静岡県 天竜スーパー林道

 そんなこんなで結構気に入っていたKLEですが、一人で走っているときはいいけど、いつも一緒に走る連中が飛ばし屋ばかりでKLEでついていくのはかなりきつく、やっぱり純粋なONロードバイクがほしくなり1998年8月に手放してしまいました。
総走行距離 約15,000km


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