育児の広場  I-034      幼児期の便秘 U   育児Top へ戻る
 
 成人の便秘も多いものですが幼児期の便もよく相談を受けます。  以前からも幼児の便秘にはよく出会いましたが,最近は少し多くなったように思います。
 
 ここで書きますことは統計で確認出来たことではありません。 経験で説明するわけです。
 
 便秘の治療として緩下剤・浣腸の使用も奨められますが,繊維性の食品を取り入れるように指導されます。
 
 対症療法としては,これ以外に方法がありません。
 
 ここでは原因を考えてみたいと思います。
 
 第一は離乳食の内容です。
 
 離乳食が始まると,保護者は消化不良・下痢を心配されます。
先へ進むのにも消極的になり,内容も消化しやすいことが最大の注意点となり,切り刻み・すりつぶすことが過度になっているようです。
 
 一才を可成りすぎて,普通食 (勿論,幼児としての配慮は必要ですが) に出来る月齢になっても ‘柔らかすぎる食事’ が主流になっている子供が多くなっています。
 
 ここでは深く書きませんが,咀嚼 (かみ砕く) を必要とする食事内容が少ないので,子供の咀嚼力が低下しているとはよく言われます。
 
 第二は腹筋の弱体が関係していると予想します。 腹筋の力は消化管・腸の蠕動運動にも影響します。
 
 運動発達の項でも解説していますが,最近の育児では腹筋の弱さが気がかりです。
 
 例えば,運動発達の説明コーナーで、六ヶ月の幼児の姿勢写真を載せていますが,あの姿勢が保持出来ないのは腹筋の低下も関与しています。
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 離乳を始める乳児のお母さん・離乳食を始めているお母さんへ。
 
 将来の便秘を予防することを視野に入れて,離乳食を考えてください。
  @ 参考にするアドバイスの進度に合わせてテンポよく進めること。

  A 消化不良を心配するあまりに ‘過度な柔らかい食事’ にならないように。  

  B 下痢は困りますが,過度な心配は必要ありません。 離乳食による下痢なら,数日の軟食で回復します。

  C 腹筋の強化

 
 「 四つ這い が出来た 」、「 一人歩き が出来た 」  と姿勢発達だけに注目した完成の喜びを目指すだけでなく,便秘の予防に役立たせるために、 腹筋の強化も考えてください。
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 上にも書きました咀嚼・かみ砕く必要のない食事が多くなった悪影響は、「 飲み込めない 」  との心配の原因にもなっています。

 乳児の浣腸 綿棒浣腸は他のページで説明しています。  [ 便秘と浣腸

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