タリン散歩
(滞在日1999年4月29〜30日、5月4〜6日)


旧市街を歩く

タリンの旧市街は支配層の居住地であった「山の手」(Toompea)と商人達が築き上げた「下町」(All-lin)に分かれています。
  
ラコエヤ広場とその南
    ヴィル門をくぐり、旧市街のメインストリートであるヴィル通りを行くと市庁舎のあるラコエヤ広場に着きます。ここは旧市街の中心。広々とした広場のまわりにはカフェがテーブルを並べ、大勢の人で賑わっています。この一角に観光案内所があるので、タリンに着いたらまずここへ行きましょう。ホテルの紹介もしてくれます。

    ラコエヤ広場を南に下ると聖ニコラス教会があります。内部は現在は博物館となっていて、15世紀に描かれた「死のダンス」などがあります。
    さらにハルユ通りを下ると旧市街の最南端ワバドゥセ広場に出ます。ここは市街の交通の中心で、バスやトラム、トロリーの乗り場があります。
タリン市街
タリン市街
山の手(トーンペア)
    ワバドゥセ広場から山の手(トーンペア)への坂道を登ります。
    途中にあるキーク・イン・デ・キョクという塔の中は博物館になっています。一階ずつは狭くても何階もあるのでなかなか見ごたえがありました。上階からは眺めもいいのでおすすめの場所です。

    アレクサンデル・ネフスキー寺院はこの町並みには不似合いなロシア正教の教会です。ここがかつてロシア(ソ連)の一部であったことを実感する唯一の場所です。
    その向こうに見えるトーンペア城は現在も政府の一部と議会が使っており、中に入ることはできません。
    トーンペアの中心には、1219年に建てられたエストニア最古の大聖堂があります。

    さらに道を進むと展望台に突き当たります。ここから、赤い屋根の町並みの合間に塔がいくつも並ぶタリンの旧市街が一望できます。展望台は二個所ありますが、東側の展望台から真横に見えるピック・ヤルク通りを通って、ラコエヤ広場に戻ることができます。
キーク・イン・デ・キョク
キーク・イン・デ・キョク

展望台
展望台からの眺め
下町と城壁
    ラコエヤ広場から北に上がると、この辺りには古い建物が多く残っています。
    交通の要はライ通りとピック通り。どちらを進んでも、目の前にはオレフ教会の大きな塔が見えます。高さ124メートルの塔は、15世紀に建造されたとき世界一の高さだったそうです。残念ながら礼拝時以外は中に入れません。

    ライ通りの横の小道を入ると城壁の外側に出ることができます。かつては町全体を覆っていた城壁や堀は、すべてが残っているわけではありませんが、この辺りはかなり昔の面影を残しています。「塔の広場」と名づけられているように、城壁にはいくつもの塔があり、その眺めはなかなかな壮観です。
    この向こうには西側にタリン駅、反対側に港があります。
ライ通り
ライ通りとオレフ教会



ひとやすみ

軽い食事にはセルフサービスのカフェが便利です。カウンターに置かれたケースから好きな皿を選んでトレイに乗せて、レジでお金を払います。ジュースやコーヒーはパックやポットから自分で注ぎます。温かい料理は注文すると厨房で作ってくれる所もありました。お値段もお手ごろです。
ゆっくり休憩したいなら普通のカフェに入りましょう。趣向を凝らしたお店が多く、くつろげます。


海岸を歩く

ひととおり旧市街を見たら、ちょっと海を見に行きませんか?
旧市街から5キロ、バスで10分ほどのピリタは海水浴場で有名なところです。ヨットハーバーには白いヨットがいくつも並んでいました。
海岸沿いに遊歩道がありました。海には、かもめにまじって白鳥の群れが羽を休ませています。その向こうをフェリーがタリンの町に向かって行くのが見えました。

この近くに15世紀の修道院の遺跡があります。シーズンオフのせいか、ほとんど人がいませんでしたが、誰もいない迷路のような廃虚を歩くのは楽しかったです。礼拝堂の右手にある階段を上って行くと塔の上に出られます。正面に広がる青い海と反対側ののどかな緑の大地が一望できました。
ピリタから見た旧市街
ピリタから見た旧市街



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