シチリア旅行記
(2004/04/27〜05/06)


2004/04/28(Wed) パレルモ到着

キャセイパシフィック航空で成田から香港経由でローマへ。
同行のAさん(大阪在住)は関空から出発して、香港の空港で落ち合った。
ローマからはアリタリアの国内便でシチリア島の一番の大都市、パレルモへ飛ぶ。
1時間足らずで、午前10時頃パレルモ着。
ローマ出発は30分近く遅れたのに、到着はほぼ定刻通りだったのはなぜだろう?

パレルモ空港で両替をしようと思ったら「CANGE」の窓口には誰もいない。
しばらく待っても誰も来る気配がないし、手持ちのユーロが少しはあったので、あとで町の銀行で替えればいいかとあきらめる。
なんとなくイタリアだなあ〜と実感。
空港からバスで市内へ。
パレルモは予想以上に大きな町で、車の多さにびっくり。
特に市街地に入ってからは大渋滞で、終点の駅まで1時間以上かかった。

駅内の観光案内所で地図とホテルリストをもらう。
なかなか陽気なおじさんでいろいろ親切に教えてくれた。
駅周辺で安宿の多いローマ通りを歩いて、目についたホテルに入る。
シャワー付きでツイン1泊62ユーロ。
今日の予定は「着いた時の体調で決めよう」とほとんど考えていなかった。
ふたりともけっこう元気なので、2時間ほど仮眠を取ってから町を散歩することにした。


…仮眠のつもりがしっかり熟睡。
寝込まないように窓を開けて車の騒音がうるさい状態で寝ていたのに、Aさんに起こされてやっと目を覚ます。
けっこう疲れていたのかな。
時刻は2時半を過ぎたところ。
ふたりともあまりお腹はすいていなかったので、そのまま町へ繰り出した。

郊外のモンレアーレへ行くつもりで、バスの出ているインデペンデンツァ広場に向かうはずが、いつのまにか90度反対方向のマッシモ劇場(Teatro Massimo)まで来てしまった。
ネオクラシック様式のヨーロッパでも有数の劇場だ。
いまさら引き返すのも面倒なので、予定を変更してそのままマッシモ劇場を見学することにする。
ここの内部見学はガイド付きのみ。
ちょうど英語ツアーが始まるところだった。
50人くらいの大集団でぞろぞろとガイドについて館内をまわる。
鏡の間の説明を聞き、いよいよホールへ。
客席数は3200。それほど広くはないけれど、5層のボックス席と桟敷席を持ち、高さと奥行きがある。
VIP用のロイヤルボックスにも入ることができた。
マッシモ劇場
マッシモ劇場
サヴォア王家のためにつくられた休憩室はさすがに豪華だったが、ボックス席の椅子は他のボックス席と同じ。広土間席の座席のほうが座り心地はよさそうだった。
その後もいくつかの部屋を見学し、30分ほどで見学ツアーは終了した。
ちなみに今夜の公演はバレエ「ロミオとジュリエット」。
観てみたい気もしたが、さすがに今日は寝てしまいそうだ。

次に目指したのはシチリア州立考古学博物館(Museo Archeologico Regionale)。
マッシモ劇場から歩いて5分くらいのところにある。
16世紀の修道院を利用していて、緑豊かな中庭の雰囲気もなかなかよい。
最上階の3階から見ていく。
彩色鮮やかなギリシア時代の壷や絵皿が並んでいるが、イタリア語の説明しかないので由来がよくわからない。
時代からしてAC○年って言われても、ACってBC(紀元前)とAD(紀元後)のどっち?
(展示物から紀元前ということは推測できたけど…。)
3階の展示で印象的だったのはローマ時代のモザイクの舗床。
2階は半分が修復中だったが、シラクサ出土の有名な青銅の雄羊像は見ることができた。
1階にはこの博物館のメイン、セリヌェンテの遺跡の神殿を飾っていた破風浮彫り(メトープ)がある。
「ゼウスとヘラの結婚」「アマゾンと戦うヘラクレス」など、馴染みのあるギリシアの神々の物語が刻まれている。
セリヌェンテは紀元前6〜5世紀頃栄えたシチリア西南の古代都市で、今回は日程の都合で行くのをあきらめた場所だった。
ここでその片鱗に触れられて嬉しかった。

ローマ通りを横切り、サンタ・チータ祈祷堂(Oratorio di Santa Cita)へ。
ここはパレルモ出身の高名な彫刻家ジャコモ・セルポッタの見事な彫刻群があるというのでぜひ訪れたい場所のひとつだったけれど、ガイドブックには「修復のため拝観不可(2003年7月現在)」となっていた。
そろそろ修復が終わっていないかな〜とかすかに期待して行ってみたけれど、やはり閉館だった。残念。

しばらく歩くとサン・ドメニコ教会(San Domenico)が見えてきた。
14世紀の創建だが、バロック様式に改装された堂々とした教会だ。
残念ながら午前中しか開いていないようで内部を見ることはできなかった。
(パレルモの教会は午後は開いていないところが多いので、観光はなるべく午前中がいいと思う。)

ここから南側の一帯がヴッチリア。食料品を中心にした市場が続く。
色とりどりの野菜や果物。香辛料やチーズ。肉や魚…。
美味しそうだったのでイチゴを1パック買った。
サン・ドメニコ教会
サン・ドメニコ教会

さすがに疲れてきたので、今日は早めに夕食を取って休むことにした。
時刻は6時半。イタリアでは一般に夕食は7時半頃からなので、トラットリアなどはまだやっていない。
駅の中のピッツェリアでピザ1/4切れとフルーツと飲み物のセットを食べた。
ホテルに戻ると、シャワーを浴びて8時過ぎに寝てしまった。
(4/28終わり)

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本日の出費(2004/04/28)
水やチップ、トイレなど細かい出費は省いています。

空港バス 4.8ユーロ
マッシモ劇場 3.0ユーロ
考古学博物館 4.5ユーロ※
いちご 0.5ユーロ
夕食(ピザセット) 5.5ユーロ

※州立美術館との共通券は6ユーロ(2日間有効)