タイトル | 登録日 | 改稿日 | |
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コラム002 | シナリオ作成法 | 00/04/01 | 01/07/08 |
日常生活 | 普段、日常生活を送っているとき、何か“ピン”と来る事がある。仕事や学業での体験、夢の内容、散歩中に目撃した事件、電車の中で聞いた他人の話、妄想の中の思い付きなど、ヒントは思わぬ所に転がっている。これらを眼前にして流れ過ぎ去る事が無いよう、物語の元ネタとして意識する習慣をつける。 |
小説etc. | 小説、コミック、映画、演劇、TVドラマなども勿論、物語の元ネタとなる。面白いものだけで無く、反面教師になるもの、「自分ならこうするな」と思う物も役に立つ。重要なのは分析する事である。 “ピン”と来る小説etc.に出会ったら、まず、内容を整理して骨子となる粗筋を抜き出してみる。その上で、その作品の何が良い/悪いのかを考えてみる。粗筋(ストーリー)その物が良い(または改造すれば良くなる)と思ったならば、それは良い元ネタの候補である。ストーリーでは無く、キャラクターとか雰囲気とかの良さで点数を稼いでいる小説etc.は、余り役に立たない。 ジャンルで言えば、本格ミステリ、ホラー、アイディア系SFなどが元ネタになり易い。モジュラー型(複数の事件を平行して描写する構造)の物や、人物描写を売り文句にしている物は、外れる事が多いと思う。 1つのネタで長々と引っ張る大長編よりも、中短編の方が「1ネタ得るのに必要な労力」は少なくて済む傾向が強い。 また、なにも1冊の小説etc.を読む必要は無い。文庫本やレンタル・ビデオの背表紙に書いてある粗筋を読んだり、ミステリなら最後の解決編を立ち読みするだけでも元ネタを収集するだけならば存外に足りてしまう。 ライトノベル(電撃、スニーカー、コバルトなど)は、ゲーマーでは読んでいる人が多いので、注意が必要だ。 コミックは、粗筋を抽出する過程で、元ネタが何か分からないように自然と変形する傾向がある。 TVドラマは、民放の物は雰囲気重視でストーリーがチープな物が多いので役に立たないと思う。無理に元ネタにして筋の通らない自慰的ストーリーに陥らないよう注意が必要だ。 海外ドラマやNHKドラマは、元ネタになるかどうか半々といったところだと思う。最初だけ観て使い物になりそうに無ければ、だいたいその判断は合っているので無理に観続ける必要は無い。 普段は読まない/観ないジャンルの作品に敢えて触れてみるのも良い刺激になる。 しかし意識的に元ネタを集めようとする余り、強迫観念を覚えて嫌になってしまうようでは本末転倒である。無理をしてまで読みたくも無い本を読む必要は無い。実際、10倍の小説etc.を読めば10倍の元ネタが得られる訳では無い。逆に、「自分は読書量が多い」という事だけを根拠に、シナリオ・メイキングの実力を過信してしまうようではプレイヤーの共感は得られないだろう。 色々と書いたが、仮にあなたがライトノベル好きならば、元ネタ収集のメインフィールドをライトノベルにするのが結局は最も元ネタ収集の効率が高い。 |
ニュース等 | ニュース等も元ネタの宝庫である。特に海外のTVニュース番組(CBSやCNNなど)などはお勧めである。 週刊誌(文春とか朝日とか)も参考になる。電車の社内吊り広告に目を通して、興味を持った物や、週刊誌同士で対立している記事などに注意して、そこだけコンビニで軽く立ち読みでもすれば十二分に事足りる。 郵便局で順番待ちをしているときにミニコミ誌に目を通しててみるといった事でも、掘り出し物に出会う事がある。 その他、スポーツやレジャーなどでも「元ネタ収集の為」という程度のつもりで挑戦しても損は無いだろう。 |