Windows2000導入レポート♪

実行環境:旧PC


@はじめに AそもそもWindowsってなに?

BWindows2000導入レポート Cその後


@はじめに

 Windows2000とは、たぶんこのHPに来てくださっている多くの方が使用しているWindows9x系とは全く異なる物です。その中身はWindowsNT系を9xライクに発展させた物であり、とうぜん使えるソフトもWindows9x系の物が使えるかどうかはきわめて微妙です。16bitプログラム領域を使用して処理を進めるアプリケーションであればインストールはできても実際には動かないでしょう。それでもWindows2000を導入することには意義があるといえます。それは現在普及しているWindows9x系はSecond Editionの次期バージョンであるMillenniumで打ち止め予定だからです。今後はWindows2000をベースにしてコンシューマー向けOSが展開していくようにMicrosoftのロードマップが変更になっています。

 しかし同時に今現在のWindows2000が9x系から全面的に乗り換えする価値があるかといえば否定せざるを得ません。まず9x系の対応アプリケーションが動かない可能性が大きいことに加えてハードウェアのドライバ類も不足している。また専用のアプリケーションも出そろっていない状況ではNT系用のアプリケーションを購入してみるか、9x系のアプリケーションで使える物を探してみる必要があります。そうした情報もまだまだ少ないのが現状では購入には二の足を踏んでしまいます。そこで今までの9x系と共存させるデュアルブート環境での導入を今回は実施してみました。この状態での動作チェックレポートを作ってみたいと思います。


@はじめに AそもそもWindowsってなに?

BWindows2000導入レポート Cその後


AそもそもWindowsてなに?

 Windowsはパソコンに様々なアプリケーションを特別なコマンドを使わなくても実行させることが出来るようにした環境ソフト(OS)のことです。同種としてはMacやBeOSやLinaxなどがあげられます。この上では「c:\Program Files\dpix2162\DPixed.exe」みたいにややこしいコマンドを打ち込まなくても、そのOSに対応したソフトならばマウス操作などで起動・終了させることが出来るようになっています。広い意味ではMS-DOSもOSになるんですがそれはおいといて\(^ ^\ /^ ^)/、とりあえずWindowsの説明を♪

 Windowsは代表的OSの一つですが、その種類にはいくつかあります。歴史を見るとMS-DOS用のアプリケーション管理用に始まります。しかしメジャーな物になったのはWindows3.x系の登場からでしょう。これは8bit及び16bitプログラムを取り扱うことを前提に組まれていたWindowsです。まだ多くのコマンド操作を必要としたもののMS-DOS上で動くアプリケーションの扱いに長けていたため、かなりのユーザーに受け入れられたWindowsです。しかし8bitプログラムとの共存のため16bitプログラムに割り当てられたメモリ領域は64kbしかありませんでした。このためアプリケーションの複雑化にも限界が生じていました。この特徴はWindows9x系でも受け継がれてしまいました。そして32bitプログラムの登場と共にWindowsは2つの流れに分裂します。16bitプログラムと32bitプログラムを共存させた9x系と、32bitプログラム専門に特化したNT系がそれです。

 9x系はパソコンの初心者であっても使いやすいように徹底された簡便さと、今まで16bitプログラムを扱ってきた人がプログラムを引き継げるように考慮されたOSになっています。しかし前述した16bitプログラムの64KBの壁のために、この領域を使用したプログラムが複数起動すると割り当てられたメモリ領域が足りなくなって「リソースが足りません」と表示して強制終了を起こすやっかいな性格を持ってしまいました。また、プログラムの見分けをする動作が必要になるため必然的に不安定さを助長する傾向が作られてしまいましたし、たとえ32bitプログラムであっても、実際の計算作業は16bit環境を多用して実施してしまうようなやっかいな構造を持っていたので、プログラマー達も16bit環境を意識したソフト作りを強いられています。それでもプラグ&プレイによるハードウェア導入の簡便さや、様々なグラフィックを楽しませてくれるDirectXといったコンシューマー向けの便利機能が受けて爆発的にユーザーを確保することになりました。

 それに対してNT系は32bitプログラムという分野に特化した分安定度に勝っており、LANを組んだりサーバーを作ったりするためのネットワーク構築に向いています。そのため企業内で情報ネットワークの構築に使用されるケースが多く見受けられます。その分、マシンパワーを要求する作りになっており、メモリーを例にしますとWindows95では最低限8MBでも動いたのが32MBを起動時に必要としています。メモリーの安くなった近頃ならともかく出た当初はコンシューマー向けには扱いにくいOSだったため、業務用OSとしてアプリケーションも業務用中心に増えてきています。また、9x系に比べてDirectXといった動画対応機能も用意されていなかった為、コンシューマーにとっては魅力に欠ける物であったのは否めません。しかし9x系に対する最大の利点はメモリー管理に壁がないためアプリケーションを複数起動してもそう簡単には不安定にならないことです。試しにExcel97を複数起動してみても9x系では10個を越えたあたりで無茶苦茶重くなったり強制終了を食らいまくる羽目になるのが、20個を越えても全く問題なし♪複数のアプリケーションを同時に動かすビジネス現場では9x系よりも愛用者が増えた理由が納得できますね。それでもUnix系の安定度にはかなわないんだけど・・・・・・ 

 以上のように我々のような趣味でPCを使う人に使いやすいように配慮されたのが9x系で、ビジネスユースに利用されてきたのがNT系になります。それではWindows2000は?っと言えば、基本構造はNT系を引き継いでいるのですが、9x系で使われていたDirectXやプラグ&プレイといった便利機能を搭載することによってコンシューマーにも受け入れやすくなった新世代OSだと言えます。完全に過去の遺産である16bit環境から抜け出るための野心作であり、今後16bit環境の64KBの壁から抜け出たアプリケーションが次々とでてくる物と思われます。


@はじめに AそもそもWindowsってなに?

BWindows2000導入レポート Cその後


BWindows2000導入レポート

 Windows2000が発売されてから遅れること5日・・・・・・・ やっと手元にパッケージが入る。僻地暮らしはしんどいな〜。って、愚痴を聞いてもらう為にこのレポートを書いているわけではない!正気に戻ってWindows2000を導入してみたレポートを書かねば!しかし正直なところ私の環境ではほとんどWindows2000がうまく動いていないのにレポートになるんだかどうだか・・・・・・・(どんより) 閑話休題。気を取り直してトラブル報告と対応状況報告も行ってみましょう。

 今回、私が導入した方法はWindows2000をクリーンインストールする方法ではなく、Windows98とのデュアルブート環境の構築である。とうぜんこれにはHD上のパーテンションが複数存在していないとならないし、そのスペックも腹が立つほど大きい・・・・・・・ 800MBのHDの空きをドライブ別にして持っているコンシューマーがどれだけいると思っているんだ?しかもまともに動かそうと思ったら最低2GBは必要だぞ? 私のようにデュアルブートで導入しようと思ったらHDの増設は必須です。それでも今までの9x系を生かしたままにできるのは便利ですよね。さらに別な理由からもこのやり方を勧めたいと思います。詳しくは後ほど・・・・・・・

 さて導入する私のマシンスペックですが、今現在は以下のようになっています。

 本体:NEC VALUESTAR NX VS20C モデルCA1    ディスプレイ:NEC DV15A1

 メモリー:256MB  CPU:AMD K6-2 400Mz

 内蔵ハードディスク:3GB+6.4GB(3G+3G+2.5G+700MBでパーテンションを構成)

 増設機器:I-O DATA製 SC-PCI(SCSIボード)  BUFFALO製 WGP-SF(3Dグラフィックボード)

 周辺機器:EPSON製 PM-700C(プリンター)  Canon製 CanoScan FS2710(フィルムスキャナ)

        富士通製 Mocking Bird MO640  NEC製 Aterm IT60(ターミナルアダプタ)

 この環境で周辺機器も増設ボード類も外さずにインストールしたらどうなる?というのが今回の検証になります。まず予想できていたのはメーカーのHPでNT用のドライバ類がそろっていない場合はまず認識しないだろうということです。これについては各社ともドライバが出そろっていたので念のためダウンロードしておきました。そして問題はWindows2000にインストールできないプログラムが多数存在するのでは?といった疑問でした。そこで愛用のフリーソフトを調べてみたところ、2000対応の物がいくつか出ていたのでこれもダウンロード。準備は万端!さあデュアルブートにチャレンジだ〜!なんて意気込んだのはよいのですがその前に一つ忘れてはならないことが・・・・・

 それはBIOSのアップデートです。これをしないと話になりません。相当古い機種でない限りメーカーのHPからダウンロードしてこれますが最悪マザーボードを壊しかねないのでこの作業は慎重に行ってください。ついでに機種別のWindows2000の導入マニュアルなどもあるメーカが多いので、プリントアウトして参考にしてください。

 さて実際の導入ですが、Windows98が立ち上がった状態でCD-ROMを入れるとセットアップ画面が立ち上がります。そしてアップグレードインストールが推奨になっていますが、新規インストールを選ぶようにしてください。そうすると使用許諾同意書のサインとプロダクトキーの入力の後に特殊なオプションの選択画面が立ち上がります。ここで詳細オプションを選びインストールしてやるパーテンションを選びます。後は指示に従ってセットアップを進めていくだけです。だいたい1時間半ほどで完了してWindows2000のインストールは終了しました。

 しかし、大変だったのはここからです。まず周辺機器ではフィルムスキャナーとターミナルアダプタが動かない・・・・・・ しかも両方ともNT用のドライバを用意したにもかかわらず微動だにせず!!!!どこがNTの後継なんだ〜(怒)などとぶつくさ文句を言いつつメーカーのHPを見てみると5月頃には2000対応のドライバが用意される予定らしい・・・・・・ しかし、ISDN回線にしている場合モデムを使用したかったらTAの設定が必要になる機種が多い!そして私のTAはもろにそれ!これによってドライバが来るまではWindows2000からのインターネット接続は不可になってしまった。これがデュアルブートを私が勧める理由である。さらに、グラフィックボードはWindows2000の添付ドライバでまともに動いたのだが、デバイスマネージャをみると機種名が違う??????メーカのインストールCDに添付されたドライバに入れ替えが推奨されていたのでやってみたらなんと画面が出ない!!!!!やむなくsefeモードで立ち上げてドライバを元の物に戻しました。さらに私の場合、NECのHPで用意されていたドライバを入れないとFDやUSBキーボードがうまく作動しないため、この入れ替えも行わなければなりませんでした。

 そして次にアプリケーションのインストールを行ったわけですが、これについてはレジストリに書き込みを行わないソフトであれば9x系との共有が可能です。ただ単にショートカットを作ってやるかスタートメニューに登録してやれば良いのですが、はまったのはレジストリに書き込みを行うソフト類・・・・・・動作確認のためにインストールしてやると動かないソフトが山のよう。で、アンインストールするわけですが・・・・・・、デュアル環境だということをコロッと忘れていたために悲劇は起きました。

 ドライバ探し&対応ソフト情報を求めて98でインターネット上をウロウロしようと思ったときTAの反応がない!!!!!いったい何事?????ややしばらく悩みまくったのですが、TAのドライバソフトが立ち上がらない事で思い当たりました。

 「ああ!Windows2000でインストールしたソフトを抜いたときにDLLファイルが抜かれたな!」

 これはWindowsにアプリケーションを実行させるファイルなんですが、別フォルダに入っていてもこの部分はデュアルブートの場合共有してしまうので、アンインストールの際にはWindows9xの方も抜かれてしまうのです。これは逆の場合も同じではないかと考えて試してみると同じ症状が2000の方でも・・・・・・・ これは使うソフトを別々に分けた方が確実そうです。結局フォルダの状態が分けわからない状態に陥ったのでWindows98と2000の再インストールという羽目にあいました。

 さて、インストール後の動作レポートですが・・・・・・・ 9x系のみ対応のソフトの場合、ちまちまと細かな不具合が起きています。ATOK11の辞書設定で品詞の指定ができないとか、PHOTOSHOP 4. LEでフィルターが動かないとか、表計算ソフトの三四郎が一部文字化けするとか、なかなかやっかいですな〜 しかし秀逸なのはその状況でも固まらない!驚くべきタフさです。PHOTOSHOPと一太郎と三四郎とウイルスバスターと囲碁と将棋のソフトを同時起動しても全然平気!9x系ではこの状況で使っていたら重くて使い物にならなかったのにな〜と感慨深くなってしまいました。しかしやっぱりNT対応ソフトであっても動かない物もあるし、9x系ではなおさらギャンブル的な試みとなるのは間違いなさそうです。

 結論を言うと、NT系に対応していないソフトはほとんど何らかの不具合が起きると思っていた方がよいです。しかし先程述べたように抜群の安定度を誇っていて、画像処理などを多用するヘビーユーザーにはお勧めできること請け合いです。対応ドライバとソフトがそろってくれば、私のように裏でフィルムスキャナーに画像取り込みをさせながら別ソフトでレタッチ作業をしているユーザーには強力な味方になってくれるでしょう。

 最後にMicrosoftに言いたいことが。これだけ魅力的なOS作っておきながら、ドライバ類が揃っていなくて実力を生かせないんじゃ意味がないぞ!9x系からの乗り換えユーザーを取り込む気なら、ドライバやアプリケーションが出そろったかどうかの確認ぐらいしてから発売せんかい!乏しい財布の中身から4万も出して購入したOSが宝の持ち腐れになっているぞ〜(怒)!!!!!!!!!

 以上、はなはだ簡単ながらWindows2000のレポートをさせていただきました。


@はじめに AそもそもWindowsってなに?

BWindows2000導入レポート Cその後


Cその後

 現在使用中のPCでは旧PCから移植したハードウェアはほとんど完全に動いており、インターネットへの接続も、ファームウェア類の更新で可能になった。

 しかし一点だけフィルムスキャナーが頑として動いてくれない・・・・・・・ ファームウェアのアップデートもしたけどだめ。どうやら旧PCでもあったSCSIボードとの相性問題のようである。旧PCではボードのドライバを更新したら直ったんですけど・・・・・

  そんな訳で、現在もWindows98とのデュアルブート環境を維持しており、大半の作業はWin98で行い、長文作成などを行う場合はWin2000という風に使い分けしています。

 OS単体での安定度はかなりの物を誇っているのに、相変わらず機器の相性問題が出やすいのが困ったもんですね。


@はじめに AそもそもWindowsってなに?

BWindows2000導入レポート Cその後