銀河おさわがせマネー
訳:斎藤 伯好
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- 前作でカジノ警備を仰せつかったフール中隊だが、あまりの楽しい任務に我を忘れる者が続出、ついには神の手まで借りることに?!また隊規の乱れこそないものの「落ちこぼれ」でない初めての新兵を迎えた彼らに分裂の危機が迫る・・・。さらには商売敵のマクシーンが巡らす陰謀や、エイリアンの使節の受け入れなど、問題が問題を呼び状況はまさに四面楚歌。そうやってフールが中隊固めに追われている間に、またまた上層部では中隊つぶしの罠が考え出される。中隊の新たな任務はランドールという惑星における平和維持。ところがこの星、フールにとっては因縁の惑星だった。任務遂行のためフールが打った奇策とは?
- 前作の発表から早7年。ちょっとしたスランプだったらしいアスプリンは、ミステリ畑の作家であるピーター・J・ヘックとの合作で今回の新シリーズを発表した。去年アメリカで発表されたばかりの本書がもう読めるということは、それだけこのシリーズの人気の高さを伺わせる。作品の時系列的には前作とほとんど差がないのだが、実際の時間が7年も空いているので前半部分は読者の記憶のリハビリといったところ。そこで張られた伏線が、後半部分へと引き継がれてゆく
- 原題は“A PHULE AND HIS MONEY”で、フールが自分と中隊のために湯水どころか「滝」のように使い、かつ手にするお金を巡る話。口八丁のフールではありますが、実務面は執事のビーカーが一手に取り仕切っており、彼のアドバイスと処理能力がなければ中隊の存続も危うし?といったところ。章ごとの執事日記で主人を冷静に見つめるビーカー、今回はそんな彼のロマンスにも注目
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