武装音楽祭
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- 「花狩人」収録の『目狩都市』に登場したテロリスト、レモン・トロツキーが主人公の話。如何にしてレモンが革命結社<狂茶党>の中で重要な地位に上ってゆくかを描いた巻です
- 真の革命とは何か、革命を成功させるためのプロセスとは、などと野阿梓氏の観念世界が満ち満ちています。狂気に関する定義などは読み応えあり
- 星間ギルドを壊滅させるという<狂茶党>執行部の思惑が、奇しくも政府側の陰謀と目的を同じくしたが故に張り巡らされた、二重三重の罠をレモンはどう掻い潜るのか。そして数世代前に失われたチャイルドハロルド家の家宝『赤の楯』の謎とは?というのが話の大筋です
- サスペンスにしてもSFとしても、登場人物の性格描写や独白がかなり多いので、その意味では読み手を選ぶ小説かもしれません。また、このところ野阿氏の作品は「やおい」がかっているともっぱらの評判ですが、この作品もそちらの世界に片足を突っ込んでいますので、念の為ご注意下さい
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