蜃気楼の少女
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- 皇女シルヴィアを救出しケイロニアへと向かうグインは、帰路に敢えてノスフェラスを通過することを選ぶ。そこに待っていたのは、古代カナン帝国の亡霊を名乗る蜃気楼の娘だった。古代カナン帝国滅亡の謎が今解き明かされる
- というのが大筋です。正伝でナリスが陰謀を巡らせたり、イシュトバーンが戦場を駆け巡っている間、主人公グインは「ヒロイックファンタジー」らしい冒険をこなしています
- 古代カナン帝国滅亡の謎については再三触れられてきたのですが、それがハッキリとした形で文章になるのは今回が初めて。話のコンセプト自体が執筆開始当初のグインサーガに立ち返った形で、SF的要素が強く入った場面も登場します。こういう話が出てくると、これからの30巻余を読む意欲が再び湧くというものです
- この巻、私は久しぶりに「グインサーガらしいグインサーガ」を読んだ気がしました。物語の長さに「あきらめ」ている方、「グインはどうした」と鬱憤の溜まった方に是非お薦めします
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