2004.11.11 ミス・サイゴン (初観)
人事異動の準備のために休日返上で忙しくしていた合間を縫って、土曜日休みの振替休日を取って「ミス・サイゴン」を観に行ってきました。だって、異動の内示がある何ヶ月も前からチケット取って、休みも予定してて、チケット代も高いし……
まあ、休みと言っても6時に起きて異動先に挨拶をしに行き、間に仕事を3件ばかりこなし、「ミス・サイゴン」を観てから職場に行って更に3時間ほど働いてきたんですけどねー。
今回は東宝のナビザーブの優先予約でチケットを取ったのですが、平日で一枚だけなのでとても席がよかったのです! E列29番で、前からは5列目、横で見ると劇場のほぼ真ん中! こんないい席滅多にないよ~ 役者さんの表情がはっきり見え、しかも舞台全体も見通せるという絶好の位置でした。
「ミス・サイゴン」は初めて観たんですが、ストーリーとしてはお約束な感じのものでしたね。まあ、そういったお約束に進むストーリーだからこそ素直に受け入れられるということもあると思うので、ミュージカルのストーリーとしてはOKだと思います。
セットはレミゼに比べるとかなり派手でしたね。私は大がかりな舞台装置にはかえって萎えるタチなのです。実物大のヘリコプターとか言われてもあんまり感動しないし(そのシーンでの岡ジョンはかっこよかったけど)。やはりミュージカルは歌、歌うことによる演技ですよ。なので、その辺に注目して観ました。群舞のシーンなどの見所もありましたけどね。
今回のキャストは、まずエンジニアは筧利夫さん。役柄には合っていると思うのですが、ミュージカルファンには余り評判よくないようです。歌い方がミュージカル的じゃないのかなぁ。友人は「華がない」とか言ってましたが。
キムは笹本玲奈さん。役に合ってかわいいし、歌もまあいいんだけど、やっぱりイマイチだったかな……重要なシーンなのに声がよく出てなくて、クリスとのハーモニーが物足りない面がありました。「世界が終わる夜のように」のところですね。ソロの部分はよかったと思います。息子に歌いかけるところなんか。
クリスは石井一孝さん。無論この方は歌は大層いいです。でも、キムと掛け合いのところで、やっぱりちょっと声が「あれ?」だった。力が入り過ぎているように思える部分もありました。後日知ったのですが、体調を崩されて数日間休養を取られたみたいですね。それなら仕方ないか。そして、初めて観たレミゼのマリウスのようにむかつきましたよ、役柄が。結局は奥さん選ぶのかよ~というのと、子供に対して誠実でなかったと思う。
ジョンは岡幸二郎さん! 最高最高! やっぱり舞台に立っていらっしゃるだけで「おおっ」って感じですし、二幕の冒頭の「ブイ・ドイ」は聴き応えありましたよ~ キャラクターとしては彼が一番好きですね。まあ、岡さん以外の方で観たらまた違う感想を持ったかもしれませんが。
トゥイは戸井勝海さん。私を最初にグランテールにはめた人ですわ。ここでもやはり素敵でした。トゥイっていい役ではないんですけどね。亡霊で登場したりもするし。でも戸井さんはかっこいい。舞台映えする人です。お声もいいし。キムに撃たれた時の死にっぷりもよかったです。
総じてよかったのですが……夢みたいなことを言うと、駒田一さんがエンジニア、本田美奈子さんがキムだったら私的には最高なんだけどな~と思ってしまいましたよ。本田さんのキムはもっと早くミュージカルの魅力を知っていれば観られたものなので、惜しかったという気がします。駒田さんのエンジニアはいつか実現してほしいな。