2004.7.18 レ・ミゼラブル コンサートバーション その3
忙しい仕事の合間を縫って、レミコン3回目に行ってきました! 私にとっては今年最後のレミゼです。(千秋楽は20日ですが)
今日は職場の同僚と一緒でした。演劇好きで話があって今回も一緒に行くことになったのですが、レミゼをナマで観るのは初めてとのこと。
今日はバルジャン別所哲也さん、ジャベールは佐山陽規さん、エポニーヌ本田美奈子さん(!)、ファンテーヌはマルシアさん、マリウス岡田浩輝さん、アンジョルラス留守晃さん、そして、テナルディエ駒田一さんというキャストでした。
これが、もう、初日に匹敵するレベルの高いキャストだったのですよ!
別所さんはテレビの方だと思っていたのでちょっと不安だったのですが(経歴を後で確認したら、実は舞台もいろいろとやってらしたんですね! お見それしました~)、すごくお声がよく出ていて予想の何倍もよかったのです。私は滝田バルジャンがベストだと思っているので、それとはかなり趣が違って感情が激しい感じでしたけど(囚人の頃のすさみっぷりとか)、こういうバルジャンもいいなと思いました。そして、舞台映えする長身で素敵でしたね。
佐山さんのジャベールは初めてだったのですが、基本に忠実というか、原型に近い雰囲気のジャベールでした。何というか、岡さんや今さんのジャベールは若いし、いい男過ぎて余分なものがある気がするんですよ(それもまた楽しみなんですけどね)。佐山さんのジャベールはまさに刑事ジャベールという感じ。歌も大変お上手でした。
マルシアさんのファンテーヌは以前観た時にちょっとイメージが違うなと思ったんですが、今日はレミゼの雰囲気に馴染んだ感じでよかったです。(井料さんに比べれば儚げだし……)
岡田マリウスもよかったですが、今までのマリウスの中ではやっぱり石川さんが一番かな~ しかし、隣りの席の方が岡田さん容姿で声が石川さんのマリウスが観たいとおっしゃっていたのが聞こえたのですが、岡田さんだって歌いいと思いましたけど? そして、石川さんの容姿だって取り替えたいと思うようなものじゃ…… それに、今回はエポニーヌが本田さんだったので、マリウスも何となくいい奴に見えたかも。(「愛で治せるならば」は本気で言っているように聞こえました。でも、すぐ後にコゼットコゼットと言うだがな)
留守アンジョルラスも初めてでした。やっぱり岡さんのアンジョルラスで固定されちゃってると違う~という気持ちになりますが、声に力があって、リーダー的なアンジョルラスとしてはよかったと思います。男くささがあるアンジョルラスですよね。
そう言えば、15日編で書き忘れたアンジョルラスの演出話。やっぱり、キャストによって演技がいろいろと違いますよね。岡さんはドライというか、孤高な感じなのです。吉野アンジョルラスは結構感情の動きが出てます。エポニーヌの死に落ち込むマリウスをがっちり抱き締めたり(津田さんと仲良しなのかしらと思ったら、どのマリウスの時でもやる演出だそうですね)、カフェソングのシーンでグランテールの肩を肘で小突いたりしてたし。留守さんは男っぽいあついアンジョルラスですね。エポニーヌの死の場面ではマリウスの肩をつかんで慰めてました。革命に疑問を投げかけるグランテールとのにらみ合いも長かったなぁ。カフェソングのシーンではグランテールと絡みがなてくがっかりでしたが。
今回は3回ともグランテールは伊藤さんだったのですよね。いいんですが、1回くらい阿部さんのグランも観たかったな~ そしてガブローシュは局田奈都子さんのみ。子役があったのはコゼットだけでしたね。
そして、今回の目玉その1、駒田さん! 今日も大変盛り上がりましたよ、彼のシーンは。もう、「待ってました!」という雰囲気なのです。要求されなくても手拍子が起こる。おもしろいし、歌は聴かせるし、言うことなしですよね。今回のマダムは瀬戸内美八さんで、森さんほどのインパクトはなかったですが、やはりノリノリでやってくださっていておもしろかったです。例の「イ○ポ」のところでは、駒田さんはマイクを全部上げて回るという行動で笑いをとっていました。それを観て「あら?」という瀬戸内さんもおかしかったです。そして、駒田テナは下水道のシーンの歌が素晴らしいのですよね~ もう当分テナが当たり役なのは駒田さんで決まりだな、という感じです。(でも、あんまりこのイメージで固定されてしまうのも嫌なんですけどね。こういうクセの強い役だけでなく、二枚目もできる俳優さんだと思うので、幅を狭めてはほしくないと思います)
今回の目玉その2は、もちろん本田美奈子さんのエポニーヌ! 可憐でしたね~ そして、やっぱり歌の表現力が段違いです! 彼女のOn My Ownは最高です!(ちょっと歌詞が違ったような気がしたのは……んなこと、あの素晴らしさの前では無意味ですよ!) バルジャンからもらったお金を道に投げ捨てるシーンとか、好きだった仕草もやってくれてうれしかったな。バリケードへと走るところも。コートを翻すのが好きなんですよね。
エポニーヌ役は年齢層が下がってしまったので、もう彼女がやることはたぶんないだろうと思うととても残念です。CDにも出てないですしね。しかし、エポニーヌ役はコゼットのように若手の登竜門にはしてほしくないんですよね! この役は、ただ歌がうまいだけじゃなくて、心に響くような歌を聴かせる人がやらなきゃいけないんですよ。今の人達にも表現力をつけていってほしいですね。
さて、カーテンコール。
できれば民衆の歌を歌う時に立ち上がりたいなぁと思っていたのですよ。今回は一番後ろから2番目の席だったので、いっそ一番後ろだったら立てるのになぁと思っていたんですが、少し前のお嬢さん二人が立ち上がったので立ってしまいました。だって、立った方が思いっきり歌えていいんだもの。この歌、いつもラストにこっそり歌っているのですが、今回は大声で歌えてうれしかったな~ タイミング的にはあの次くらいで立つのが正しいようけどね。
今回のカーテンコールでは、別所バルジャンと佐山ジャベールが握手、別所バルジャンと留守アンジョルラスが握手した後、別所バルジャンと駒田テナルディエが軽く抱擁し合ってました。珍しい組み合わせだな~ 何だか舞台上がいつもより盛り上がってるなと思ったら、別所バルジャンの最終日だったのですね。別所バルジャンはその後、ファンテーヌをお姫様だっこするわ、子コゼットを抱き上げるはの大サービスでした。そして、騎士のように膝をついて礼をする姿もかっこよかったです。(最後は駒田さんもファンテーヌをお姫様だっこしてたよ! マダムじゃなくていいの~?)
今回で別所バルジャンはすごく株が上がってので、これからは彼の時も積極的に観てみようと思います。