2004.7.15 レ・ミゼラブル コンサートバーション その2
さて、レミゼコンサートバージョンの2回目。7月15日の夜公演でした。
唯一自力でチケットを取った回だったんですが、一緒に行くはずだった人が仕事の関係で駄目になり、急遽いつもチケットをとってもらっている友達に連絡して一緒に行ってもらうことになりました。駒田さんの出る日ではなかったので彼女には申し訳なかったですが、チケットを無駄にしないですんでほっとしましたよ。
全体的に若めのキャストで、ジャン・バルジャンは石井一孝さん、ジャベールは今拓哉さん、エポニーヌは新妻聖子さん、マリウスは津田英佑さん、アンジョルラスは吉野圭吾さん、ファンテーヌ井料瑠美さん、テナルディエ三遊亭亜郎さん、マダム・テナルディエ岬さを理さんでした。
まず、石井バルジャンはやっぱり若いなぁという印象が強いし、お声が高めですよね。今までのバルジャンとは大きく違うと思いました。もちろん実力のある方なので、歌は聴かせるなぁと思いましたけどね。友達と、この役はこの人と固定されてしまっている役があるという話をしたのですが、私にとってはバルジャンは滝田栄さんで固定されてしまっているのです。彼のバルジャンは崇高というか、一種超人的な印象があるのですよね。それに比べると、どのバルジャンも人間味が強いと思えてしまいます。人間的な弱さが現れているというか。もちろん、そういうバルジャンもまた感動的なのですけど。(ちなみに彼女のジャベールは鹿賀さんで固定されてしまったそうです……それは何か不幸な気がする~ だって、たぶんもう鹿賀さんがジャベールをやることはなさそうですが、鹿賀さんを超えるようなジャベールはなかなか現れないでしょうからねぇ)
今ジャベールはかっこよかったです! お声もいいし。でも……「スターズ」で歌詞をお間違えになりましたね? うまくつながってましたが、聞き逃しませんでしたよ~ 「神の道を行くのは俺」という歌詞を2回歌ってらっしゃいました。あれは絶対1回だったはず!と、私が休憩中に強く主張しまして、帰りの車の中で友人が偶然持っていたレミゼCD赤盤(鹿賀バルジャンのバージョン)で確かめましたら、やっぱり違いました。でも、歌詞は少しずつ代わっていっているし、キャストによって違ったりもするみたいなんですよね。間違い、とも言い切れないのかな?(それでもおかしいと思うんですけど~) それ以外はよかったんですけどね。自殺シーンの狂気の笑いはやはり強烈でしたが、あれはあれで今ジャベールの味ですし。(誰かああいう笑いをしてる人を観た記憶があると思ってましたが、何のことはない、去年今ジャベールを観てたんですね、私。感想を読み返してわかりました)
新妻エポは、最近の人達の中では好きなのでうれしかったです。彼女とマリウスとコゼットのシーンは今回非常にバランスがよかったですね。津田マリウスも歌お上手ですし、コゼットは剱持さんだったんですが、この人もなかなかよいですし。見た目的にもきれいな三角関係ですよね。三辺がきれいにそろった正三角形という感じでした。
吉野アンジョルラスは、前回観た時よりもかなりよくなっていたと思います。前半はちょっと不安定なところもあったように思いますが、後半は力強い歌い方で、よくお声が響いてましたね。それに、この方はやっぱり舞台映えしますよね。岡さんに比べるとオーバーアクション過ぎるかなぁという気はするんですが、それがこの人の持ち味というところにまで高まれば当たり役になるんじゃないかと思います。先が楽しみな方ですね。
テナルディエに関しては、駒田さんがあまりにも素晴らしすぎるので比べると気の毒な気がしますね。やっぱりこの役は歌えないと駄目なんですよ。ソロもしっかりある役なんですし。コミカルに楽しませるだけでは駄目なんですね。三遊亭さんにも手拍子は起こってましたが、駒田さんの時の盛り上がりには到底及ばなかったです。それでマダムの方もあんまり記憶に残ってない…… 指揮者の人に抱きついてみたり、マダムとダンスを踊ってみたり、いろいろと工夫してはいらっしゃいましたけどね。
ところで井料さんのファンテーヌは……この人のファンテーヌ、私一度観たことあったんですね。すっかり忘れてましたが。何て言うかこう……本当にたくましいファンテーヌで。歌はうまい方なのに、ファンテーヌのイメージに合ってないんですよ~ ほんと、夢破れてのソロではペンダントを引きちぎりそうな勢いでした。
まあ、そんな訳で不満がない訳ではなかったでしたが、全体的に若い方が主で、先が楽しみな方達がそろったという感じでした。今後のレミゼをつくっていく方々ですね。
あ、カーテンコールでは今回も民衆の歌を歌いましたよ! 後ろの方がとても気合いを入れて歌ってらしたので、便乗して声を張り上げてしまいました。次も歌うぞ!