前回のレミゼ鑑賞の翌日、私はほんとに余っていた半有休を使ってレミゼのチケットを買いに行ってしまいました。でも、決心してよかった! 何と一番前のA列が取れたのです。一番端の45番でしたが。
当日はインフルエンザの予後で体調が芳しくなかったのですが、せっかくのチケットをこれ以上無駄にはできないと思って行ってきました。隣りの席の女の子二人組みがもろコギャル風で大丈夫かな?とちょっと心配だったのですが、開演後は静かになりました。2幕めの途中で携帯が鳴ったけどね(怒)。でも、その携帯がリトル・コゼットの初出の曲だったのでご愛敬。誰のファンかと思いきや、ガブローシュ役の稲垣謙介くんでした。(顔見知りらしくて、最後にお花を投げてもらってました。いいなぁ) うるさいと言えば、すぐ後ろのおばさまグループの方がうるさかったですね。
今回のキャストは、ヴァルジャン滝田さん、ジャヴェール鈴木綜馬さん(初見)、マリウス戸井さん、エポニーヌ島田さん、アンジョルラス今拓哉さん(初見)、ファンテーヌ岩崎さん、コゼット安達祐実さん(初見)。
やはり滝田さんのヴァルジャンは重厚な感じがしてよいですね。今回は一番前と言うことで表情をまざまざと見ることができ、その点でも素晴らしかったです。戸井さんのかっこよさも堪能。島田さんや岩崎さんの歌声もいつもに増してよかったです。でも、ちょっと声に対してオーケストラの音が大きすぎるような気もする時がありましたね。舞台も奥の下の方が見えないし。やっぱり、一番前は一度経験すれば充分かなぁ。
今回初見の方々で、まずはジャヴェール鈴木さん。この方は最初の頃は若造風、その後だんだん深みを増してくる感じのジャヴェールでした。渋さでは村井さんが上、華麗さでは川崎さんが上かもしれませんが、非常にバランスのよい印象でしたね。
今さんは、岡さんが原作から抜け出したような怒れる天使のアンジョルラスであるのに対して、もう少し人間味があるように感じました。みんなには自信満々に見せてるけど、その実内心では悩んだり迷ってたりしていそう。お声もいいしすらっとしてかっこいいし、岡さんとはまたひと味違う魅力的なアンジョルラスでした。
安達さんは、やはり歴代コゼットに比べて歌が子供っぽいような気がしますね。かわいいし、純真なコゼットだからそれでいいのかもしれませんが。いつも笑顔だったなぁという印象。
さて、続いては中心人物以外の方のチェックに移ります。
今回も司教さまは林アキラさんでした。私ってついてる? やっぱりお声がいいですから、あのヴァルジャンを諭すシーンはいいですよねぇ。それから、砦ではレーグル。みんなを精神面でまとめている世話焼きさんという印象です。最後の攻撃の前、残るという少年達を抱き締めるシーンも感動的でした。
ガブローシュは前述の通り、稲垣謙介くん。前回の近野くんよりも平凡な感じはしましたが、元気のよいガブローシュでした。最期のシーンがよかったですね、彼は。(席の関係でちょっと見えない部分もあったんですが) 弾丸もちゃんと砦に届いていましたよ。
そして、グランテールは大谷美智浩さん。あごひげくちひげをはやし、長身で足も長いのにちょっとお腹の辺りは太め?という感じの、今まで私が観た中で原作のイメージに一番近い方。マリウスをからかうところや、ガブローシュとのやり取りも楽しく拝見。そして、一番注目していたのは砦でお酒を飲むシーン。彼がアンジョルラスに酒瓶を差し出すも、アンジョルラスはそれを無視してレーグルから受け取ったものを飲むのですが……その後、しばらくアンジョルラスは彼に背を向けて佇んでいるのですが、一度グランテールの肩を叩くようにして、そのままバリケードの上に駆け上がっていってしまうのです。驚いて振り返るグランテールですが、その時はもうアンジョルラスは遠くにいるのですね。これで私は二人の心情を勝手に憶測してしまいました。グランテールはこの時革命に対する懐疑を口にしていた訳ですが、アンジョルラス自身にも内心迷いがあったのではないかと。それで、俺もわかっているが、今はこうするしかないんだという思いをこめて、グランテールの肩を叩いたのではないか、と。それがグランテールにも伝わって、最期にアンジョルラスが撃たれて倒れたときには、思わずバリケードの上に駆け上がっていっったのではないか、と。こんな想像をさせてくれた、今アンジョルラスと大谷アンジョルラスに感謝!
余談ですが、それにしてもグランテールの撃たれぶりはすさまじいですね。合掌。
さてさて。今回はその他の学生さん達もけっこうわかってきました。
実は、メールで知り合ったレミゼに詳しい方にご本をいただき、予習して行ったのです。(R.Aさま、ありがとうございます! すっかりご無沙汰してしまっていますが……)
まず、プルヴェールさん発見。津田英佑さんがやっていらっしゃいました。今年からマリウス役もされる方ですね。最後の攻撃の前、ガブローシュを砦から一生懸命逃がそうとする学生さんです。あまり背は高くなく、やさしい印象。ガブローシュをぎゅっと抱き締める姿が印象的でした。
そして、メガネくんコンブフェール。今回どなたが演じられたのかはチェックしていませんが、97年には戸井さんも演じられたそうですね。メガネの美形に弱い私には、これから要注目な役どころかも。そういえば、今回の方もたいへんかっこよかったです。
ちょっと視認できたのはクールフェラック。アンジョルラスが呼びかけるシーンがあるので。でも、最初の頃と砦では格好が違うのか、はっきりとはわかりませんでした。次回も研究が必要ですね。
来年もレミゼやってくださいね、帝劇さん!