1999.11.7  THE GUEST SHOW

 今日は、横国の学祭に柳葉敏郎さまがゲストでいらっしゃっていたんですよね……
 このお芝居のチケットを買ってもらってなかったら、私も行きたかったよ!
 でも、泣く泣くあきらめて、「これおもしろくなかったらホントに泣くぞ」と思いつつ劇場に向かいました。

 初めての劇場、銀座博品館劇場。新橋駅から徒歩3分ほど。8階建てビルの一番上でした。
 THE MUSICAL MANに続くマリアートのミュージカルで、玉野和典さんの華麗なタップが今回も拝めるし、駒田さんも出るし、宮内良さんの美声も聴けるんだから、値段(6,500円)にしては満足できる舞台になるはず。チラシ見たら、レミゼでもう一人のアンジョルラス役をやっていらっしゃる今拓哉さんも出てるし……まあそれなりに……
 そんな風に考えてた私、かなーり失礼でした。不心得ものでした。

 舞台はあるテレビ局のリハーサルスタジオ。人気深夜番組「THE GUEST SHOW」は世界的なタップダンサー木下氏をゲストに迎えて撮影前のリハーサル中。それが無事に終わったところに、番組のスポンサーが3社とも下りてしまったという知らせが。新しいスポンサーが名乗りをあげてくれたものの、社長は母親の会長に頭の上がらないマザコンで、会長の強引な要請で経費半減と視聴率10%獲得の使命が課せられてしまう。何とかやってみようと出演者・スタッフ一同が決心を固めたのも束の間、木下氏の弟がスポンサーが下りて番組が終わってしまうと思いこみ、銃を持ってスタジオを占拠。彼の要求で番組は突如として生放送に。果たして無事放映を終えることができるのか――

 というのが主なストーリー。
 のっけからリハーサルシーンの気合いの入ったタップで魅せてくれます。タップダンサー役はもちろん玉野さん。 駒田さんは番組プロデューサー役で、宮内さんは司会者役でした。社長役が今さん。この社長さんがものすごくおもしろくて大受けでした。(最初はすごくかっこつけているので、母親が出てきた時のマザコンぶりが落差ありすぎでおもしろい) がんばって番組を成功させようという決意を固めたところで、駒田さん、宮内さん、今さんが一緒に歌うシーンは圧巻でした。さすがにお声のよい方々が集まるとすごいです。
 玉野さんはスタジオジャックしてしまう弟くんと、一人二役。それでちょっと無理がある部分もあったけど、それほど気にはなりませんでした。
 番組を生放送することになって客席に人を入れなきゃということになり、会場にいる人達がその客役。駒田さんが番組が占拠されていることを説明し、皆さんの身は我々が必ず守りますと言ってくださるんですよ! 今回の駒田さんはいつもよりかっこいい役所でした。普通の男の人っぽい、俗っぽくて情けない面もあるけど、仕事に誇りを持っているかっこいい男。最近かわいい役が多かったので新鮮でした。
 なぜか犯人も客席に向かって挨拶するんですが、その時観客が3人人質代表として舞台に上げられ、人質の証拠写真を撮るというおいしいことが! 私は5列めだったんで全然ダメでしたけどね。いいなー、一番前の人達。その写真はポラロイドで、すぐに手渡されてました。
 この辺で私、あまりにおかしくて盛り上がって、何か涙が出ちゃいました。でも、まだまだこんなものではなかったのです!
 番組はハプニングを起こしながらも進行していき、FAXが殺到。急遽リクエストに応え、50音順名曲メロディをやることに。これがすごかったです! 普通のポピュラーな曲、懐メロ、演歌、みんなの歌系、何でもあり。しかも美声ぞろいで踊り付きですよ! 全部は覚えきれなくてとても書けませんが、私は特に「と」の「トレイン トレイン」と「や」の「YAH YAH YAH」がすごくうれしかったな。駒田さんは「関白宣言」だの、「ヘイ ジュード」だの、ソロで歌ってくれちゃうし。「り」で「リンダ リンダ」と「恋のテレフォンナンバー6700」が歌われ、「し」の「SHAKE」はSMAPもメじゃないぜって感じだし、「ムーンリバー」や「メモリー」もあり。大興奮で盛り上がりまくりでした。
 番組は12%以上の視聴率を獲得。みんなは達成感をひしひしと感じながらビールを飲む。それはスポンサーの新製品、ムーンアイランドビール。なぜかみんなにビールの感想を言わせ、それを録画するプロデューサー……
 ここまで言えば、本当のオチはわかってしまうでしょうか。まあ、今日で千秋楽だったんだから、大目に見てください。

 しかし! それで大興奮は終わりではなかったのです!
 アンコールの拍手に応えて、玉野さんがタップを披露。そして千秋楽ということで、出演者の皆さんが一芸を披露してくださることに!
 タップあり、リンボーダンスあり、着ぐるみ(笑)あり、新体操あり、古畑任三郎のものまねあり(これがはさん。いやー、こんなにおもしろい人だとは思わなかった。それにけっこうかっこいいし。この人もアンジョルラスも一度見てみるか!)。駒田さんは何と羽織り袴と時代劇みたいなヅラをかぶって登場し、傘の上でマスを回してくださいました。ウケた!
 ものすごく楽しくて、舞台との一体感も感じられたミュージカルでした。
 休憩時間にご一緒した友人A.T嬢が、「私、二幕を観て生きててよかったと思った」とおっしゃったのにもうなずけますね。(彼女は既に3回ほどこのミュージカルを観ていたのです)

 おまけ。何と、あの川平慈英さんが見に来ていらっしゃいました。あの方が実は舞台俳優なのだということは、知られているよーで知られていない事実。
 客席を出る時すぐ後ろにいらして、「わー」と思ったんですが、ご迷惑かけてはいけないと思って普通にしてまいした。そしたら友人は気付いていなかったそうなんで、教えてあげればよかったなぁと思いました。川平さんも彼女の好きな俳優さんのお一人なので。

 すごく充実した観劇でしたよ。はぁ。

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