2001.6.29  キャンディード


 
発端は、「踊る大捜査線」ファン仲間のAさんからのメール。岡さんが出演しているミュージカル「キャンディード」を観に行きませんか?というお誘いでした。Aさんとは踊る仲間の徹夜カラオケオフ会で一緒にミュージカルナンバーを歌った仲。その縁でのお誘いでした。
 仕事の後、有楽町駅で待ち合わせをして東京国際フォーラムへ。初めてです、ここで演劇を観るのは。少し小さめのCホールでしたが、全面的に木を使ったきれいなホールでした。舞台の方も凝ったつくり。黒地に白で描かれた世界地図を背景に、二段に中二階というか回廊のようなものが円を描いて配置されていました。
 そして、すごく席がよかったんです! 前から13列目のほぼ真ん中。すみませんっ、飛び入りなのに私が一番いい位置座らせていただいちゃいました! 舞台全体が見えてほどよく前という、絶好の位置でございました。
 Aさん、お誘いいただき本当にありがとうございました!

 さて内容ですが、ほどよくコメディの入った楽しく観られるミュージカルでした。十八世紀の詩人ヴォルテールの作品を原作としていて、いわゆる「教養小説」的に未熟な青年が遍歴の旅を通して成長していくストーリー。と、一口で言ってしまうとそうですが、舞台は地球を一回りしそうな勢いで次々と移り変わり、様々な人物が入り乱れる波瀾万丈の展開です。
 主な配役は、主役のキャンディードに石井一孝さん。レミゼのマリウス役の方ですね。純粋で素直な青年を好演なさってました。私にとって戸井さん以外のマリウスはアウトオブ眼中だったので注目したことはなかったのですが、ピンで見るとなかなかスタイルがよくてかっこいい方でした。主人公が想い寄せる男爵令嬢クネゴンデはトリプルキャストで、私が観たときは鵜木絵里さん。楽観主義の哲学者パングロスに黒田博さん。パングロスの恋人、小間使いのパケットにシルビア・グラフさん。(「ザ・ゲストショー」や「エリザベート」に出演していた方ですね) クネゴンデの逃亡を助ける婆やに中島啓江さん。キャンディードを助ける事業家ジェームズと、キャンディードが新大陸で出会う陰気な男マーティンの二役に、佐山陽規さん。(昔レミゼのジャヴェールをやってらした方だそうです) 進行役のヴォルテールを演じるのは岡田眞澄さん。
 そして、岡幸二郎さんの役所はクネゴンデの兄マクシミリアン。まるで「あてがき!?」と言いたくなるようなハマリ役でした。自分の美しさに圧倒的な自信を持つナルシストで、男爵の城がブルガリア軍の攻撃に合って陥落した後は、その美貌(!)によって様々な危機を乗り越えていくとゆー人物。女装あり、神父あり、警官ありと、いろいろとコスプレも披露してくださいました(^^;) これだけでも一見の価値ありですわ。
 もう一人、私が気に入ったのがキャンディードの従者になるカカンボ役の斎藤桐人さん。身軽に飛び跳ねる様が好ましかったのです。人物像も素朴で忠実で、かわいげあり。彼が「キャプテン・キャンディード」と呼ぶのが「キャンキャンキャンディード」と聞こえて一人笑っていた私でした。レミゼにも出演なさっているようなので、今度気を付けてみましょう。 

 ちょっと説教くさいところがないではないですが、全体としては笑って楽しめる作品でいろいろと見所もあるので、観て損はない作品だと思います。
 東京では7月8日まで上演中です。


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