講習12(見極め)(平成12年9月某日)

見極め。見て極める。がるるー。いったい何を極めるってんだよぉおおお。

前日、名古屋方面で100年に一度の豪雨が有ったので、次は関東地方に来るだろう、今日は見極めやめとこう!と思って、ブーツ(香港産)で出社したのだが。どうやら持ちこたえそうな上、翌日および週末の天気の方が悪いらしいので、急遽キャンセル待ちカードを出しに行き(誰が?)、最終時間の講習を受けることにした。

最初からダメだと思っていたんだな。だって靴が違うんだもの。いつもNBの小汚い履き古したスニーカーで練習してるのに、今日はブーツ。しかも、このブーツ、幻の講習のときにも履いていたのだ。

さて、まず最初は教官に先導されつつ、外周を回り、前回やったBコースを2回ほど回る。最初の坂道発進でちょっと手間取ったが、それ以外は踏切などでもエンストこいたりバックしたりせず、できた。

う〜む、これが見極めなのか?見極めって、こんなんなのか?そういや、8講習目のとき、見極めの子と一緒だったが、最初こんな感じで走っていたよなぁ…(でも彼女の場合、最後までこんな感じに走ってけど…)と思い出していたら、教官が「じゃ、Aコースやってきて」と言うので、Aコースは1人で練習するんかな…と思って走り始めた。が、外周から最初に内道路に右折するT字路で、後ろに教官が追尾してきているのに気付いた。あれ?これって、見極め?見極めチェック始まってるってこと?おいおい、そんな大事なこと、最初に言ってくれなきゃ困るよぉぉおおお。

と、そこからとたんにド緊張し始め、手はカチカチになり、ギアチェンジしたりブレーキかけたりする動作が妙にぎこちなくなってしまった。ま、とりあえず、失敗っぽいことは何もせずにゴールに着けたのだが…。教官が「自分ではどう思う?」と聞くので、「めちゃくちゃ緊張しました。そのせいか、すごくバイクに引きずられて動いていた…というか…」

すると教官から、「そうだね、う〜ん、一本橋以外、全部ダメだよぉ。なんていうかなぁ、メリハリがないんだよ。もっと目的意識を持って走ろうよ。ブレーキも踏んでないし。ブレーキもかけずにカーブに入ったり、曲がったりできるってことは、つまりその程度の速度しか出してないってことだよー。直線では直線の走り方、カーブではカーブの走り方をする。ちょっと後ろに乗ってみて。」と優しい口調で言われてしまった。

ぐわ〜ん。ダメ?ほぼ全部ダメ?しかもブレーキ踏んでないってか?カーブに入るときも、右折とか左折とかする直前も、前ブレーキのブレーキランプ(教習用バイクに付いてる前のブレーキランプ)だけが点いて、後ろブレーキのブレーキランプが点かなかったのは、私の踏みが甘かったってことか?このランプ、壊れとるやんけーというのは、私の勝手な思い過ごしだったってことか?でもって、後ろに乗れってことは、私はもう終わってる…ってことか?ぐわ〜ん。

その後、教官の後ろに2ケツしながら、Aコースを回る。途中、「直線ではアクセルを使ってしっかり加速、その速度をカーブや交差点の手前でブレーキ使ってしっかり落として走る」というようなことを延々説明された。「はい、はい」と殊勝にもきちんと返事をしてはいたが、心の中ではブーツのせいだ。やっぱり曰く付きのブーツだったんだ。やっぱスニーカー履いてる日に見極め受けたらよかったぁああああ。と泣いておりました。

ゴールに着いてから、「じゃ、今度は1人でやってみて」と言われ、Aコースを1人走る傷心の29歳独身OLの私…。でも、とりあえず、2ケツ時に言われたように、直線ではしっかり加速し、カーブや交差点の入り口ではブレーキをしっかりかけて(しっかり踏めばしっかりランプが点いた…とほほ)、走った。「ほらー、メリハリ付けて走ると、全然違うでしょう?」と言われたあと、「じゃ、もうあんまり時間がないから、自分の苦手なところを重点的に練習してください。」と言われる。その言葉にますます傷が深まり、超傷心のどよよん気分のまま、数回スラロームとS字をやったら時間が来たので、終了となった。

とほほほほ。この時間、バイクの講習を受けていたのは、私と総合(卒検に進めるかどうかの段階)の2人で合計3人だけ。そのためか、バイクの教習者の集合場所であるプレハブの建物は、妙に緊張した空気が漂っていた。が、すでにぐわわ〜ん気分をさんざん味わっていた私は、結構覚悟ができていた。

講評。「じゃ、2段階いっとこかー」まーじー?じゃ、あの「ダメだよ」ってのはなんだったの???

ま、なんかようわからないのですが、そういうことで、見極め、通ってしまいました。ありがとー!ありがとー!

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