七年前に遭難した貨物船オーディン号が発見された。だが内部には生命反応はなく、脱出ポッドが3基無くなっていた。エンタープライズはポッドが着陸したと思われるエンジェルI号星へ向かう。
エンジェルI号星から通信が入った。デイタはこの惑星が少数の女性に支配される独裁国家であるとピカードにアドバイスし、ピカードはトロイに応答するよう命じた。
ビューワーに現れたのは議長のビアタという女性だった。トロイは長年接触を断っていた無礼を詫び、表敬訪問したい旨を伝える。「その必要はない」と断るビアタだったが、トロイが「オーディン号の生存者を捜索したい」と言うと、「短時間なら」と条件付きで認めてくれた。
ライカーたち上陸班は転送室に向かう途中、スキーウェアのウェスリーたちにであう。二人はこれからホロデッキでスキーをするとおおはしゃぎ。転送室まで上陸班を見送りに来たピカードは、エンジェルIが連邦に加入する気になるようなるべく好印象を与えてこいと注意する。
エンジェルIに上陸したライカーたちは、ビアタたち議会のメンバーの前に案内された。トロイが今回の目的を改めて告げるが、ビアタの態度はどこかそっけない。ライカーが生存者は確認されているのか?と尋ねると、彼女は「今は答えられない」と答え、一方的に話し合いを打ち切ってしまった。
ライカーたちは一室に案内された。トロイはビアタたちが何かを恐れているようだと報告する。その何かは一つではなく、人によって違うようだ。ライカーは、今後どのような態度に出るべきか決めかねていた。
エンタープライズ。ターボリフトの中では、ピカードが「今回の任務が終わり次第、中立地帯に待避出来るよう準備しておけ」とウォーフに命じている。ロミュランの巡洋艦が中立地帯付近をうろついているらしい。リフトを降りたピカードたちがホロデッキの前を通りかかると、ウェスリーたちが飛び出してきて、投げた雪がピカードに当たってしまう。ウェスは慌てて謝る。ピカードは、甘い花のような匂いがすることに気づく。
与えられた一室でデイタが媚薬をいじっている。ライカーたちはビアタに呼ばれ、議会へ向かった。話し合った結果、ビアタは生存者が四名いることを認め、四人全員を連れてかえることを条件に捜索を認めた。生存者たちは七年前に救助されたものの、この惑星の女性中心の社会に反発したため追放され、今はどこにいるかわからない。ビアタは彼らのリーダーであるラムジーには気をつけろと警告する。
ウェスリーと、一緒に遊んでいた友達が医療室で苦しんでいた。呼吸器系の病気なのだが、原因のウィルスがどこから来たものかわからないため、ビバリーには何もすることが出来ない。二人の様子を報告されたピカードも、どこか体調がすぐれないようだ。
しばらく捜索方法を検討していたライカーたちは、エンタープライズに通信を入れ、スキャナで惑星上のプラチナを探すよう要請した。
惑星エンジェルIは夜を迎えた。ライカーはビアタから礼服と装身具を送られた。これを着てこれからビアタと会うつもりだと宣言するライカーに、ターシャとトロイはあきれてしまう。
ピカードがビバリーの検査を受けているが、かなりまいっているようだ。ピカードは艦の指揮をジョーディに任せ、自室に戻っていった。ウォーフも風邪気味らしい。また、スキャナーにはライカーの狙いどおり、プラチナの反応が捕らえられた。
礼服に着替えたライカーが部屋の隅から出てきた。礼服の丈は短く、胸の前ははだけてしまっている。「セクシーですね」といってターシャとトロイは大笑いする。
ビアタの部屋を訪れたライカーはエンタープライズが生存者らしき反応を捕らえたと報告する。ビアタと一緒に話を聞いていたエリエルという女性は、なぜか「今ごろにになって」と怒り出し、「やることがある」と言って部屋から出ていってしまった。
ライカーは捜索に取り掛かりたいと言うが、ビアタは「友好を深めるのも任務でしょ」と彼を引き止める。ライカーはターシャたちに捜索を始めるよう命じた。
ターシャ、トロイ、デイタがプラチナの探知された場所に転送された。すると生存者のリーダーであるラムジーがまるで三人が来るのを知っていたかのように「ようこそ」と出迎えた。
自室のピカードはもうろうとしている。ジョーディの報告によれば風邪は艦内に広がりつつあるようだ。さらにコンピューターまで不調に陥ってしまった。
デイタたちがラムジーと話している。生存者たちも近くにいること、そして彼らはここで家族と共に暮らしていると打ち明けた。
ライカーとビアタが二人きりで酒を飲んでいる。二人はお互いを理解しなければと言いながらベッドに倒れ込む。
ラムジーは逃亡生活を送るようになった経緯を三人に説明し、ここから出て行くつもりはないと告げた。たしかにラムジーは艦隊の一員では無く、強制的に連れて行くことはできない。
艦内に広まる風邪はすでに乗員の三分の一をおかしていた。原因ウィルスが短時間で変化を繰り返すため、ビバリーもワクチンを作れないでいた。こうしているうちにもロミュラン艦は中立地帯に続々と終結しているようだ。
「なぜ我々の来ることを知っていたのか?」とターシャは尋ねるが、ラムジーは答えようとしない。ターシャたちは仕方なくライカーのもとへ帰っていった。三人が転送された後、ラムジ―は岩陰に向かって「行ったぞ」と声を掛ける。するとエリエルが現れ、ラムジーに抱きついた。
ビアタとライカーが相変わらずいちゃいちゃしているところに、三人が帰ってきた。ラムジーが一緒にいないことに気づいたビアタはライカーから離れ、怒り出す。そして「こうなった以上、彼らを処刑するしかない」と宣言した。
自室のベッドでぐったりしているピカードの元へ、薬を持ったビバリーが現れた。半ば強制的に薬を飲まされたピカードだが、あまりのまずさに顔をしかめる。ビバリーはふとピカードの体が甘い匂いを発していることに気づく。ウィルスは空気を介して甘い匂いと共に広まっているのだ。ワクチンを作る鍵を見つけたビバリーは部屋を飛び出していった。
惑星ではライカーたちがこれからのことを話し合っている。ラムジーたちの件も、ロミュランの件も打つ手がない。そこへビアタがやってきて面白いものを見せてやろうという。部屋に連れてこられたのはラムジーたちと、彼らの妻であるエリエルたち。「だましたな」とラムジーがライカーたちを怒鳴るとビアタはひそかにエリエルの跡をつけさせていたと説明する。彼らは明日処刑される予定らしい。「文明国とは程遠いな」と言うライカーに、ビアタは「理解してもらおうなんて思っていない」と言い返す。
ライカーはビアタの部屋を訪れ、処刑に代わる方法はないのかと尋ねる。彼女はラムジーと妻たち全員を連れて行くのなら、と譲歩した。
ライカーはラムジーたちが拘束されている部屋を訪れ、この星から離れるよう説得する。だがラムジーは首を縦に振ろうとしない。ライカーはデイタの制止も聞かず、強制的に彼らをエンタープライズに転送しようとする。だが、エンタープライズは風邪のために全滅に近い状態で、ビバリーは「これ以上感染を広めるわけにはいかない」と転送を拒否する。しばらく考えていたライカーはデイタをエンタープライズに帰し、艦を中立地帯に向かわせた。「ラムジーたちはどうするの?」と尋ねるトロイに対し、ライカーには「今はわからない」と答えるしかなかった。
ビアタの小姓(?)が三人の部屋にやってきて、ビアタが処刑の立ち会いを求めていると告げる。そこへエンタープライズのデイタから連絡が入った。「なぜ中立地帯に向かわない?」とライカーが尋ねると、デイタは計算した結果、ロミュランとの衝突までにあと48分の余裕があることがわかったと答えた。ライカーは処刑に立ち会うと小姓に伝えた。
処刑場にビアタが現れた。処刑のデモンストレーションが行われた。小姓が手に持った球状のスイッチをいれると、処刑台に置かれた物体は分子まで分解されてしまった。ライカーは彼を力ずくで処刑しても社会の進化を妨げることは出来ないとビアタに訴える。だが、ビアタは部下に命じ、ラムジーを処刑台に連れて行かせる。小姓が球状のスイッチにゆっくりと手を近づけていく。スイッチに手が触れようとする瞬間、エリエルが「ビアタ!」と叫んだ。ビアタは小姓の腕をつかみ、処刑を中止させた。そして「ライカーの言葉を検討する」と言い残して部下とともに出ていった。
エンタープライズ。ブリッジのデイタの元にビバリーからワクチン完成の報告が入った。ライカーは転送状態で待機するよう連絡を入れる。
処刑場にビアタたちが戻ってきた。検討の結果、処刑は中止され、ラムジーたちは辺境の地に追放されることになった。「我々はゆっくりと進化したい。ライカー、お前は男にしては賢い」と言うとビアタは出ていった。ライカーたちはエンタープライズに帰還した。
エンタープライズの乗員たちはビバリーの作ったワクチンで次第に回復しつつあった。ピカードもブリッジに現れ、よろよろと艦長席に座った。そして声の出ないピカードに代わり、ライカーの命令で、エンタープライズはロミュランの待つ中立地帯に向かった。