MashRacingHistory

’04シーズン


Date EntryRace Class Result Machine Circuit
2004/03/28 もてぎロードレース Rd-1 SuperTwin 1/7(10/33) RSV mille ツインリンクもてぎ
2004/05/09 もてぎロードレース Rd-2 SuperTwin 1/5(7/30) RSV mille ツインリンクもてぎ
もてぎロードレース Rd-3 SuperTwin 3/6 RSV mille ツインリンクもてぎ
2004/08/21 もてぎオープン7H耐久レース 3H第1Grp 16(74)/48(168) RSV mille ツインリンクもてぎ
2004/10/17 もてぎロードレース Rd-4 SuperTwin DNF RSV mille ツインリンクもてぎ

2004/03/28
 もてぎロードレース第1戦 スーパーツインクラス
 予選 5位(総合15位) 決勝 1位♪(総合10位) BL 2'07.658  


2004シーズン最初のレース。
しかし、年度末の真っ只中にあって仕事が忙しく、金曜日の練習走行にも行けない状態であった。
加えて金曜日も仕事で帰りが遅くなり、もてぎ入りしたのは土曜日の朝4時。
なるべく万全の体制で臨みたかったが出鼻をくじかれる形となった。
それでも土曜日のフリー走行は、自己ベストに1秒半遅れる事の2'10"61。
筑波でも練習では自己ベストの2〜3秒落ちが当たり前の自分にしては上々であった。
ブリジストンのサービスに行き、タイヤを新調する。
今季からBSはニューリリースされたBT-002となる。サービスの人と相談して、
F−ソフト、R−ミディアムをチョイス。
宇都宮の阿部さんの家に行き、BSE問題で心配されたフライングガーデンの爆弾ハンバーグも健在で
いつものようにダブル爆弾セットを平らげ、明日のレースに備える。

明けて日曜日。
今回はもてぎの粋な計らいで前日に車検を済ませた為、のんびり9時にサーキット入り。
今回スーパーツインは7台で、リッターマルチを含むスーパープロダクションクラスとの混走である。
マルチとのレースは何回も経験があるが、タイムの稼ぎどころがツインとは大きく異なるため、
何度も苦い思いをしたことがある。
しかし逆に、ライバル(ツインマシン)との間に挟めば、相手を封じ込め、俄然有利に展開できる。
その為には予選で少しでもタイムを出し、スタートをうまく決める必要がある。
そして予選。
うまくクリアラップがとれ、果敢に攻められる。

9秒台が出た事を確認したところで4気筒マシンにひっかかったのでピットイン。
タイムは自己ベストから0.5秒落ちの2'09"554。
予選でここまでタイムを出せるとは思わなかったので満足だった。
が、予選結果を見て愕然とした。

Pos No. Cls Name Time Machine
7 11 TW 池内 裕之 2'07"469 RSV-Mille
11 22 TW 三輪 信雄 2'07"991 998
と、この辺りは順当だと思っていたが、それ以降は総合15位から、
Pos No. Cls Name Time Machine
15 16 TW 池田 公平 2'09"479 VTR SP-1
16 21 TW 太田 智之 2'09"482 VTR1000F
17 71 TW 増田 靖久 2'09"554 RSV-Mille
18 31 TW 尾越 哲郎 2'10"761 998R
とまたも大接戦の四つ巴だ。
しかしグリッドは自分のところから1列ずれて5列目だ。
そしてすぐ後ろの6列目には、
Pos No. Cls Name Time Machine
24 77 TW 稲見 浩 2'13"136 996
と、ここにきてツインが固まっている。
しかも#77稲見君は、去年の第5戦でも魅せた抜群のスタートダッシュがある。
当初の思惑が外れて残念な反面、これでまた熱いバトルができるかと期待もできる。
2時間のインターバルを置いて決勝に臨む。
いろいろイメージトレーニングをしたが、やはり蓋を開けてみないとわからない。

そして決勝。
シグナルブラックアウト!
目の前に居た、#6小野寺選手のYZF6Rがスタートミス!
するすると前に出られた。
しかし、右側から#31尾越選手の998Rが信じられない加速を見せた!
そして1コーナー進入。
#31尾越選手とラインをクロスさせながら立ち上がる。
もう周りはぐちゃぐちゃで他のツイン勢がどうなっているのか全然わからない。
しかし我ながらスムーズにスタート出来た方だと思う。
スタート直後の混乱が収まった頃、目の前に#22三輪選手の998が居た。
この段階で恐らくツイントップは#11池内君で目の前に居る#22三輪さんが2位だろう。
どうやらうまく3位に付けられたようだ。
どうせ、目の前の三輪さんはするする前の方に行ってしまうだろう。
後はこのポジションを何とかキープできれば・・と思ったが、思いの外三輪さんのペースが上がらない?
付いていける・・いや、こちらの方が速い。
V字コーナの進入で#22三輪さんのインを突き、パス。
しかし、バックストレッチから90度コーナの進入で抜き返される。
この段階でも三輪さんに勝てるワケが無いと踏んでいたため、抜き返されたのは当たり前だし、
最終ビクトリーコーナーでの三輪さんの走りを間近で見れてラッキー♪ぐらいに思っていた。
案の定、ビクトリーからホームストレートにかけて、引き離される。
しかし、その後どんどん差を詰めることができる。
この段階で自己ベストを既に更新していたのだが、本人にはその自覚が無く、三輪さんの調子が悪いのだと思い込んでいた。
ならば調子が悪い内に前に出ようと思い、アタックする。
どうせ負けても3位お立ち台だ♪←負け犬根性が身に付いている
V字コーナでは、三輪選手がインを閉めてきた。やはり同じ手は通用しない。
だが、ヘアピン進入でパス。しかし次の90度コーナで抜き返される。
やはり一筋縄では行かないなぁと思っていたところでホームストレートで#31尾越選手の998Rに抜かれる。
これには焦った。4位転落だ!
しかも相手は4気筒にも引けを取らない、998R!
バックストレッチまでに抜き返さなければ、引き離される。
何とか5コーナでパス。#22三輪さんの後ろに着ける。

ここで三輪さんと接戦を展開すれば、後続も突け入りにくいだろう。
そしてまた、ヘアピンで三輪さんをパス。
案の定、90度コーナでインに並ばれるが、ここは踏ん張ってなんとか抑えた。
そして目前に、#41なかねっち選手のYZF R1が迫る。
ここでR1(リッターマルチ)を挟めば当初の思惑通り有利に展開できる。
しかしこちらもおいそれとは抜けない。
だが、レース前になかねっち選手はリヤホイールに問題があり、S字の進入が厳しい様な事を言っていた。
チャンスがあるとすればそこだ!
130Rを立ち上がり、S字の進入。130Rの立ち上がりラインをそのままに、一気にインを突く。
よし!この後のバックストレッチを抑えれば残り数周押さえ切れるかもしれない。
4コーナを立ち上がり、後ろを振り返る。かなり離れた。よしよし♪
次の周回も5コーナまでのストレートで後ろを振り返る。差は縮まっていない。ヨシヨシッ♪
前方にマシンは見えず、後はこのポジションをキープするだけだ。
しかし、気は抜けない。
残り2周。早く終わって欲しいと願った。
と思ったら本当に終わってしまった。赤旗が出ている。中断?しかしもう7周以上は走っている。
このまま成立かな?
スローダウンしながらヘアピンを周ると、スーパープロダクションのマシンが一台、コースの真ん中に横たわっている。
ピットロードに入ったところで、係員が呼んでいる。明らかに入賞者のみを集めている。
「このままレースは成立ですので、表彰式に行ってください」との事。
やった!三輪さんを抑えて2位入賞だ!
でも優勝のはずの池内君の姿が見当たらない。
え?池内君は3位?なんで?スタート失敗した?
え?俺クラス優勝なの?ホント?
実感を掴めないまま、パレード用のトラックに乗り込む。
スーパープロダクションクラスの入賞者達と握手を交わし、表彰台に向う。
真っ先に名前が呼ばれる。表彰台のてっぺんだ。
やった!本当に優勝だ!
ミニバイクレースから数えれば、10年目にして初めての優勝だ!
池内君がシャンパンシャワーを浴びせてくれる。最高だ!

終わってみれば、自己ベストを1秒半更新して、総合10位のクラス優勝であった。
10年という区切りの良さを考えれば、半ば本気でカートへ転向も考えていた。
しかし、やはり今回の事を考えると、まだまだやめられそうに無いと感じた1日だった。
次のレースは、5月のもてぎロードレース第2戦
今回は運良く4気筒に引っかかる事も無く、池内君のミスにも助けられた。
しかし、池内君、三輪さんのベストタイムを考えれば今回のタイムはぱっとせず、
第6戦で超接戦を展開した#16池田さんもしっかり7秒台を出している。
まだまだ、シーズンは始まったばかりだが、今暫くは今回の余韻に浸る事にしよう。


2004/05/09
 もてぎロードレース第2戦 スーパーツインクラス(スーパープロダクション混走)
 予選 1位(総合10位) 決勝 1位♪(総合7位) BL 2'20.706(Wet)


もてぎロードレースの第2戦
スーパーツインは第1戦から池内選手、尾越選手の不参加により今回は5台となった。
しかも一週間前から週間天気予報では雨マークが・・
ならば今回の目標はクラス優勝はもちろん、4気筒勢にどこまで食い込めるかチャレンジ!とした。
そんなつもりで金曜日も有給を取り、練習に励む予定であったが、木曜日から”くう”の容態が思わしくない・・
金曜日の練習は取りやめ、くうを動物病院に連れて行く事にした。
愛する息子の為ならレースなんて・・・
幸い、金曜日には容態も良くなり、土曜の朝に出発、もてぎには昼に入った。
受付を済まし、昼食を取りながら、#22みわさんと猫談義に花を咲かせた後、
練習走行に入る。まずは目標は自己ベストの1〜2秒落ちの8〜9秒台。
コースインして調子を探りながら、少しづつペースアップをして行くと、1台のGSXRと絡む事になった。
コーナーで抜いても直線であっさり抜き返される。
練習だからここで引いても良かったのだが、ここで引き下がってはレースでも勝てない。そう思って食い下がる。
何度かポジションを入れ替えながら残り時間が少なくなり最後の一周、ヘアピンでパス。
そしてダウンヒルストレート真ん中辺りで抜き返されるが、90度コーナで再度抜き返す。
そしてそのまま、走行終了。タイムは2'08.65。軽いバトルが出来て満足だった。
その夜は軽く整備して、四季彩館でひと風呂浴び、食後、犬の会長と合流して北ゲートで車泊。

翌日は6:30に起床。
天気も持ちそうな為、リヤタイヤのみ新調して予選に挑む事とする。
パドックに入ると7時前だというのにBSのサービスが開いている。
天気の確認をすると、どうやら雨は夕方かららしい。
雨を希望していただけにちょっと残念。しかしBSのニューパターンレインは10セットしかないとの事。
雨が降ってきたらすぐにでも注文しなければ・・
そしてブリーフィングの後、予選。
なるべく前の方でコースインしようと、4番目につける。
1番目には#22みわさんが入っている。しかしみわさんのドゥカ998は何かメカノイズが大きく感じた。
そしてコースイン。みわさんはあっという間に見えなくなってしまった。
とにかく自分のペースで少しづつスピードを上げていく。
暫くして4気筒勢の集団に前を阻まれ、なかなかペースが上げられなくなる。
ここでも練習と同じように、抜こうとするが思うようにいかない。ボードを見ても11〜12秒台だ。
仕方がないので、ペースを落とし、集団との間を取る。
そしてタイムアタック!
みるみる前の集団との差が縮まっていく。すぐに追いついてしまったが、こちらには勢いがある。
難なく集団をパスして行き(さっきまでの苦労は・・?)ヘアピンでギヤ抜けするも、2'08.19が出る。
そしてそのままの勢いで次の周回に2'07.591、自己ベストが出る。
走行時間が終了し、ピットに戻る際に電光掲示塔でポジションを確認する。
10位!そして自分より前にはツイン勢のゼッケンは無い。
「よし!良いポジションにつけたぞ!」
ホクホクで決勝に備える。
しかし昼食中に雨粒がぱらついて来た。空を見るとまだ明るいような・・しかし雨足は次第に強くなりWET宣言が発令される。
あわててホイールを外し、サービスに持ち込む。ニューパターンレインをGet!
履き替えたホイールを組み、電話でサクセス菅沢さんにサスセッティングを聞きながら調整し、いざ決勝へ!



コースイン、スタート前はなるべく息を荒らさないよう気を使う。
そしてシグナルブラック。
クラッチを繋ぐ。が、スリップを抑える為にクラッチのリリースが中途半端になってしまったようだ。
キキーッとスキール音がし、マシンはのろのろとしか進まない。
左右に居たマシンがするすると前に行き、後列にも抜かれる。
失敗した〜っ!
焦る気持ちを抑えながら1コーナー進入、イン側から#22三輪さんに抜かれる。
ここでラインを換え、混雑するイン側を避け、大外から行く。
2コーナーを立ち上がるが、前走車の巻き上げるしぶきがバチバチ当たる。
三輪さんより前に出たはずだが・・スタート直後は接近している為、前に出るチャンスでもあるのだが、
レインコンディションを見極める為にもあまり無理はできない・・。
1周目、14位。
ポジションを上げていこうと目の前のGSXRにチャージする。
3コーナー進入で抜けるか・・いや無理だと思った瞬間、
2台前のマシンが転倒!更にその前を走っていた#41なかねっちのR1にヒットする。
そして目前のGSXRはカットインするタイミングを誤ったかアウト側に寄っていく。その内側から難なくパス。
しかし、やはりウェットだけに滑りやすくなっているのか?
やな恐怖感を拭いつつ、意識を前走者に向ける。
3周目、10位。
勢いがついてきた♪
5周目に予選でも絡んだ#6藤本選手YZFR6に追いつく。
600といえどもストレートは向こうの方が速い。が、コーナー立ち上がりでちょっとアクセルを早めに開ければ十分渡り合える。
そして4コーナー立ち上がり、5コーナまでのストレートで真横に並ぶ。
ヨシ!取った!
っと思った瞬間、5コーナーのコーナーポストイエローフラッグが振られている。
すぐに5コーナーで転倒しているのを見つけた。マシン、ライダー共にコースアウトしているが・・
どうする?このままイン側だから前に出てしまうが・・抜いてしまったらペナルティか?いや横一直線だし・・
躊躇しながら5コーナ進入。スピードを落としながらインベタでクリア。
アウト側には並んだまま#6藤本選手。
そして立ち上がり。130Rのポストにグリーンフラッグが見えるが・・躊躇した分、#6藤本選手に先行を許す。
先行させた分、気が楽になった。V字でパス。これで7位。ボードでも確認する。
そして前方には、かなり離れているが、1台マシンが見える。
レースは丁度、中盤。ここまで調子良く走ってツインに会わなかったって事は恐らくツインではトップであろう。
振り返っても、追いすがるマシンは見えない。
このまま完走を目指すか・・いや、前方にマシンがいる以上、何としても追いつく!
前方の小さい機影に意識を集中する。
シールドの内側に水滴が垂れてきた。右半分の視界が悪い。頭を少し左に向け何とか視界の確保に勤める。
しかしやはりコーナー進入時、スピード感が掴み難い。
左足が攣ってきた・・シフトダウンが辛い・・少しエンジンを引っ張って、シフトダウンを減らす。
だが、幾分か先行車に近づいた気がする。残り周回数は少ないが、チャンスはありそうだ。
大分、追いついたか?しかし90°コーナーでバックマーカに追いつく。
ビクトリーコーナー進入で抜けるか?
ここで躊躇してしまった!せまいビクトリーをバックマーカの後ろで走る。
長い時間だ・・立ち上がってすぐにパスする。
先行車はかなり離れてしまった。しかし気は抜かない。まだチャンスは来るかもしれない。
しかし願い空しく、差は詰まることなく最後のビクトリーを立ち上がる。
ピットを見ると、ひろが手を振っている。ツイントップを確信した!
左腕を高々と上げてゴール!
コレだよ!コレがやりたかったんだよっ♪
第1戦で果たせなかった夢が叶った♪

パルクフェルメに入り、マシンをオフィシャルに預ける。
スーパーツイン2位は、何と#77稲見君が入ってきた!健闘を称える。
そしてパレードカーに乗り込むのだが、足が攣りそうで思うように歩けない。
足をひきづりながら乗り込む。スーパープロダクション入賞組と握手を交わす。
そして暫定表彰。また真ん中に立てるとは思っていなかった。しかし前回ほど緊張は無い。
その分、思いっきり喜べる。

これで開幕2連勝♪まさに出来すぎなのだが、贅沢を言えばやはりドライで自己ベストを更新したかったのと、
前回ほどのバトルが出来なかった事。そしてスタートの失敗さえなければもう少し前に食い込めたのではないかと思うとやや残念。
ま、いっぺんに色々望むというのは贅沢というもの。
次回への目標としてとっておこう♪

リザルトはこちら♪



2004/05/09
 もてぎロードレース第3戦 スーパーツインクラス
 予選 3位 決勝 3位 BL 2'15.843(HalfWet)

もてぎロードレースの第3戦
第1戦、第2戦と連勝しここでキメれば04チャンピオンである。
万全の体制で挑みたいトコだが、今回はヘルパーのひろが仕事の都合で来れない。
だが、前回に引き続き、犬の会長が手伝ってくれた。
ここは一発良いトコ決めて、彼のレーサー心に火をつけようと気合を入れる。
今回のスーパーツインは、
02チャンプにしてレコードホルダ #22 三輪選手 ドゥカ998
今季急成長のハイテクライダー  #11 池田選手 VTR SP-1
雨の第2戦で見事2位をGetした  #77 稲見選手 ドゥカ996
スーパーツイン最古参ライダー  #21 太田選手 VTR-F
今回初参戦!のチャレンジ  #31 さいや選手VTR SP-1
新規参戦の  #54 西村選手 VTR-F
そして現時点でランキングトップ♪#71 まっしゅ RSVミレ
の6台。相変わらず綱渡りな成立だが、今回は混走クラスのスーパープロダクションの台数が多いため、
決勝は単独開催が決定していた。
しかし、#77稲見君は仕事の都合で参戦出来ないとの事。
寂しい単独開催となってしまったが、最終戦には、今の面子にい〜おさんVTR-Fと第1戦に参戦した尾越選手ドゥカ998Rが参戦するという話。



金曜の晩に出発し、もてぎを目指すが、高速に乗ったところでツナギを忘れた事に気づく。
止むを得ず、横浜でUターンし取りに戻る。
これが今回のケチのつきはじめか(自業自得なんだけど・・)
前日受付を済まし、車検と練習走行に備えるが、ここでラジエターキャップが無い事に気付く。
先月のもて耐公開練習で転倒してしまったミレに乗るチームメイトに貸したまま返して貰うのを忘れていた。
変なキャップの為、代用は効きそうにない。
方々を調べるが、手配出来そうにない。
今日の車検と走行は諦めて、取りに戻るしかないか・・そう諦めかけていた時、丁度お店に遊びに来た常連君が届けてくれる事になった。
なんとか走行時間に間に合い、コースイン。
と、#22みわさんが目の前にいる。後ろから#35五代さんも追いついてきた。
皆で牽制しあいながら前哨戦としゃれ込む。タイムはパッとしないが・・結構、ついていくのが辛かった。


途中から雨粒もパラつき、ピットイン。タイムは11秒を切るのがやっとだった・・。
どうにもうまく乗る事ができない・・
やや自信を失いながら、宇都宮へ向かい、ともさんを拾ってフライングガーデンに向かう。
流石に週末のせいか混んでいる。しかし、ここでダブル爆弾ハンバーグを食べなければ俺のレースは始まらない!
空腹に耐えながら、待っていると突然店が大きく揺れた。地震だ!
しかし一瞬の事ですぐに収まる。が、安全装置が働き、店のガスが止まってしまったという。これにはんだ・・。

明けて日曜日。
まずは予選だが、今回は35分と長い。ブリーフィングでも言っていたが、フルに走る必要は無い。
のんびりコースインし、適当に9秒台が出たら切り上げるつもりだった・・が、タイムが出ない!
走っても走ってもリズムに乗れない。
一旦、走行を切り上げ、休憩後再度タイムアタック。しかしリズムは戻らず、2’10”832で予選3番手。
ポールをと意気込んでた割には不甲斐ない結果に結構んだ。
クールダウンしてピットロードに入るとオフィシャルから呼ばれる。なにやらマシンから煙が上がっているとの事で、
ピットに戻りマシンをチェックすると、オイルクーラがエキパイと干渉して穴が開いてしまっていた。
これはピンチだ!
溶接してもらおうと、TSRに持ち込むが、出来ないとの事。
パテで塞ごうかと考えたが、危ないらしい。で結局クーラーのコアを取って、直結する事にした。
何か良い部品が無いか探したところ、前職の名残でトイレの設置に使う水道管が出てきた。
何とかうまい具合に繋げるが、今日の気温ではオイルクーラ無しでは辛い。
雨でも降ってくれないかと願っていたところ・・来ました雨雲♪
ポツポツと大粒の雨が降り始める。
ヨシヨシ! 降れ降れもっと降れぃっ!!
と強く願いながら、修理&タイヤ交換をしていると・・ピットにも吹き込む程の大雨となる。慌ててシャッターを下ろす。
シャッターの下からも水が流れ込んでくるが、そんな事言っていられない。早くバイクを完成させなければ!
と作業を進めていたが、みるみる水位が上がっていく。
その内、とても床の上にはいられない程水位が上がる。完全な床上?浸水だ。

レース進行は完全に中断し、しばし嵐が収まるのを待つ。
暫くして雨が止み、天気が回復するが、コースの復旧の為、以降の決勝レースは6周へと減算される。

しかし空模様は曖昧だ。晴れ間も見えるが、コースの回復も微妙で、ところどころでは湯気が上がっているが、時々雨粒も落ちてくる。
スタート前チェック30分前にコースを一周して様子を見るが、ほぼ乾いている箇所もあれば、川となって到底乾きそうにないコーナーもある。
こうなるとスペアホイールを持っていない為に辛い。ドライにチェンジとしてもハードコンパウンドタイヤを用意している為、
ウォーマをかけないと不安だが、延長コードを水没させてしまった為、もうかける事は出来ない。
こうなったらレインでいけるトコまでいくしかない。
コースインしてみると、ほとんど路面は乾いている。グリッドにつくと、レインタイヤは僕と#54西村選手だけだったが、
西村選手はすかさずドライタイヤに交換している。
一気に心細くなるが、ここで四の五の言っても仕方がない。

スタート前。1コーナを睨む。3番グリッドの為、ほぼコースの真ん中でけっこう気持ちが良い。
シグナルレッド。思い出したようにエンジンの回転を上げる。
そしてシグナルブラックアウト。
気負いもなく、普通にスタート出来た。その瞬間、左側の三輪さん、五代さんより前にするする出て行くのがわかった。
よし!1コーナーホールショット獲ったっ!
1-2コーナーを回り、ストレートに入る。レコードラインは乾いてしまっているため、ラインを外して濡れたところを走る。
3コーナー進入。ブレーキングでリヤがグニグニ動くような感じがする。しかしまだ普通に走れる。
5コーナに入ると、ここはまだ濡れている。レインタイヤでラッキーと思いながらも、やっぱり濡れているコーナーは怖い。
130Rは何かマシンがグラグラするような気がする。
S字を抜けて、V字コーナー。立ち上がりでアクセルを開けるとリヤが不安定になる。怖い。
一拍置いてアクセルオン。しかしここからヘアピンにかけてのストレートで三輪さんにあっさり抜かれてしまう。
ヘアピンを抜けるが、どうしてもアクセルを開けるのが遅れてしまう為、ダウンヒルストレートで更に差が開く。
しかし、90°コーナーからビクトリーにかけては路面がまだ濡れている。一気に差を詰めるが、抜けない。
だがついていく事はできる。まだ勝負はわからない。
なんとか付いていき、まだ濡れている5コーナー。
流石にみわさんもペースを落とす。
こちらはレインタイヤ。勝負をかけるならココッ!と一気に差を詰めるがリヤが一瞬流れる。
レインを履いていてもドライコンディションに比べればやっぱり滑る。
それでもみわさんの真後ろに付けるが、ラインが獲れない。立ち上がって差が開く。
まだまだ喰らいついていけばチャンスはある!と思ったが、V字コーナーの進入でそれまで以上にブレーキングで車体が不安定になる。
立ち上がりもどうしてもアクセルが開けられない。ヘアピンも状況は同じでどんどん差が開いていく。
こりゃ駄目だ・・と後ろを振り返るが後続の姿はない。
早くも2位確定でこのレースは終わったか・・と思ったが、走れば走るほどマシンは不安定になっていく。
ここで転んでしまっては元も子もない。慎重にならざるを得ないが・・後ろを振り向くと・・#35五代さんの姿が見える。
こりゃヤバイ!ペースを上げて振り切りたいがどうにもならない。ダウンヒルストレートで一気に抜かれる。
そして付いていく事も出来ない。再度後ろを振り返ると、後続の姿は無い。
しかし残り週回数僅かとなり、後ろを振り返ると、オレンジのマシンが見える。
#21太田さんのVTR-Fだ!
これはマズイ!表彰台からもこぼれ落ちてしまう!!
天にも祈る気持ちで走る。そしてFinalLapのダウンヒル。後ろを見ると確実に太田さんの姿は大きく見える。
しかし、これだけ差があれば逃げ切れるかという距離。
慎重にビクトリーをこなしてゴール。なんとか3位を守りきった。
6周に減算されていたことで助かったが、疲れるレースだった・・が、このコンディションで3位をGetできた事はかなりラッキー♪
欲しかった、ニューBS帽子も貰えた♪


振り返れば今回はいろいろあった・・ここまでいろいろあったレースは初めてかもしれない・・
今回の3位、そしてみわさんの優勝で、ポイントランキングは、
1st まっしゅ 55ポイント
2st みわさん 37ポイント
3st 五代さん 17ポイント
4st 稲見くん 17ポイント
残す最終戦で、みわさんが優勝&まっしゅがノーポイントで終わればみわさんの逆転チャンピオンとなる。
もちろん守りに走るつもりはない。次回こそ優勝してチャンピオンを決めたい。
しかし、チャンピオンとは運だけでなく、あらゆるものを備えていないと容易には獲れないものだと痛感する一戦だった。



後半戦へ→
戻る