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last update : 2003.03.27.thu
-Animations World-
Great Characters
ミーメ
mieme
ハーロック作品には(特にアニメ)本当にいつも影のように寄り添うように出てくる異星人ミーメ。
下の登場作品一覧を見てもわかる通り、時代を経たり作品によって少しずつ設定が変わっていっても、ハーロックの側に登場し続けているという彼女もまた非常にハーロックと縁のある個性的なキャラクターの一人です。
異星人だからこそ余計に醸し出せる神秘的な雰囲気のある彼女、更にその独特の誰にも真似できないような個性も魅力的なキャラクターなのです。
ここでは、そんなミーメを取り上げてみました。
[ミーメ登場作品] [ミーメの歴史] [ミニアンケート結果] [ハーロックとミーメの不思議な関係] [個人的な感想] [投稿コメント集]
<2002.7/Illustrated by Maja>
■ミーメ登場作品(原作・アニメ・ゲーム別)
-Comics- ◆ダイバーゼロ
◆宇宙海賊キャプテンハーロック<TVシリーズ「宇宙海賊キャプテンハーロック」原作>
◆ニーベルングの指環<OVA「ハーロック・サーガ」原作>
◆銀河鉄道999<劇場版「銀河鉄道999エターナルファンタジー」原作>
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-Animations-
◆宇宙海賊キャプテンハーロック(TVシリーズ・1978年東映、テレビ朝日) <声:小原乃梨子>
◆銀河鉄道999(劇場版・1979年東映)
◆さよなら銀河鉄道999(劇場版・1981年東映) <声:小原乃梨子>
◆わが青春のアルカディア(劇場版・1982年東映、東急エージェンシー) <声:山本百合子>
◆無限軌道SSX(TVシリーズ・1982年東映、TBS) <声:山本百合子>
◆ハーロック・サーガ(OVA・1999年バンダイビジュアル) <声:弥永和子>
◇番外編 ◆SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK-The Endless Odyssey-OUTSIDE LEGEND(OVA・2002年バップ) <声:皆口裕子>
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-Games- ◆松本零士999(Playstation・2001年バンプレスト) <声:?>
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ミーメ。
名前からしても大きな目からしてもどことなくネコを思わせる存在。
神秘的でかつ自由気侭に艦内をうろつき回る…。
助けてもらったハーロックに命を捧げ、影のようにいつも寄り添っている…。
その姿に、(その名前といい)どこか零士氏の愛ネコミーくんの思い入れも感じられるような気がしませんか…?
■ミーメの変遷
ミーメの登場一覧を見てもわかる通り、彼女はキャプテンハーロックが描かれるとき、登場することが多く、ホントに作品上でもいつも影のように寄り添っている、という感がありますね。 ハーロックが登場する作品に初めて異星人ミーメが登場したのは原作の「ダイバー0」ですが、ここでもうミーメはハーロックの側にいてアシスタント的な役割をする心ある異星人として出てきます。 最初はいかにも大きなネコ目に大きな耳があり、異星人という感じでちょっとコワイ感じもしたのですが、徐々にただハーロックの艦の中にいる異星人というだけでなくて、ハーロックと深い信頼関係で結ばれているどこか心優しく親しみのもてる人物ということがわかってきます。頑なな心のゼロとハーロックとの橋渡しのようなことをしたりする大事なキャラクターでした。 まさしくよく知られているその後の「宇宙海賊キャプテンハーロック」のミーメの原型を感じることが出来るのです。 そして、より女性らしくなりより親しみやすくなって、いまだに支持されるミーメへとつながっていったのでした。 |
<2002.07/Illustrated by Maja> |
さてそのミーメ、いつもハーロック作品に登場し続けていても、時代と共に変化しています。
今までのミーメを大きく分けると、3つくらいになるでしょうか?
このそれぞれのミーメの違いとは…?
<ミーメの変遷>
第1期 <原作> |
ミーメというと、やはりこの作品のミーメをイメージが強いという人も多いはず。 アルコールを主食とするジュラ星人な為、しょっちゅうお酒を飲んでいる。 そのジュラ星のただ一人の生き残りで、たまたま昔ハーロックが立ち寄った時に出会い、助けられた。 それ以来、「私ハハーロックニ命ヲ捧ゲタ女…」という彼女の言葉通り、ハーロックに影のように寄り添って生きている。 彼女の故郷のジュラ星で何故同族が一人もいなくなってしまったのかというのは原作では一切不明だったが、アニメでは、ジュラ星は女王ラフレシアの花園とすべくジュラ星人同士争わせ死滅させたということになっており、その仕掛け人がミーメの親友だったというフーレ(マゾーン名:ジョジベル)によるものであるということが判明し、ミーメはかつてのその親友と決闘するというアニメオリジナルのエピソードになっている。 |
第2期 <アニメ> |
このミーメは金髪で首から足先まで全部黒。しゃべる時に左胸の青い光が点滅するという姿だったが、この黒い部分が彼女の服だったのか、何だったのかかなり謎だった…。 彼女はアロザウルス星人で、故郷の星をイルミダスによって破壊され、多くの同族を失ってしまったという悲しい過去を持っている。 その後地球のイルミダス司令部の秘書として働いていたときハーロックと出会い、それ以降彼らと行動を共にすることになる。 ただこのラ・ミーメはハーロックと出会う前にトカーガのゾルと知り合いで、物語では彼を愛していたという設定。 ゾル亡き後、やはりミーメという設定であるからにはということからか、ハーロックに淡い想いを寄せる場面が小説ではあったが、アニメでは描かれることがなく、アルカディア号の艦橋で地味に計器類を操作するだけの印象になってしまったようなのが残念である。 しかも何故か、ハーロックに愛を…という役目は螢になってしまうことに〜。 |
第3期 <原作> |
今までの瞳がない異星人っぽいミーメとはまた違って、今度は容姿は割と普通の松本美女に近くなった。 更に胸元まで開けられたドレス、ネックレスというアクセサリーを纏って、ちょっとセクシーっぽく変身?! 設定的にも単なる異星人というよりは、地球人に知恵を授けた一族ということで、ミーメの存在は昔からの文献に「伝説の魔女」として語り継がれているなど、神々に近い存在で普通の惑星に住む人類からはかなり超越しているというところが、今までのイメージからするとちょっとかなり神秘的になりすぎてしまっている感もなきにしもあらず。 宇宙の神々ヴォータンらにニーベルング族は闇に押しやられたということで、彼女の兄アルベリッヒはヴォータンらに復讐し、宇宙を支配しようという野望を持つ。 だがミーメはそういう兄によってもたらされる宇宙の危機のため、ハーロックと共に阻止しようとするのだった。 また、原作ではハーロックの父とトチローの父の艦に乗り幼少の頃からハーロックとトチローの養育係みたいになっており、二人の酒の強さはミーメによって鍛えられたとか?! 今までの登場作品では一途にハーロックを見つめていた感のあるミーメだったが、このシリーズのミーメは確かにハーロックの側におりアルカディア号の艦橋にもいるというのは変わらないが、ハーロック達とは同じ土俵の上には乗っていず、どこか遠いところにいて非常に大きな視野で宇宙を見ているという印象がある。 |
<2002.07.Illustrated by Maja>
さてさて、それでは皆さん設定も雰囲気も異なる作品ごとのミーメ、一体どのミーメがお好きかコメントを頂いた皆さんにプチアンケートを取ってみました。
他の皆さんはどのミーメがお好きですか?(う〜ん、どのミーメがいいかなんて決められん!という方がいたら、ごめんなさいね〜。)アンケート投票結果
タイトル | アニメ | 原作 |
ダイバーゼロ |
− |
★ |
宇宙海賊キャプテンハーロック | ★★★★★★★★ | ★★★★★ |
銀河鉄道999 |
− |
|
さよなら銀河鉄道999 | − | |
銀河鉄道999(平成版) |
− |
|
わが青春のアルカディア | − | |
無限軌道SSX | − | |
ニーベルングの指環 | ★ | |
CAPTAIN HERLOCK-OUTSIDE LEGEND- |
−
|
【2003.03.27.thu/1票★追加更新分】
おぉ!?やはり、「宇宙海賊キャプテンハーロック」のミーメは、圧倒的に人気が高いようです。
アニメ版と原作版ではこのアンケートだと今のところアニメ版の方に支持する声があがってきているようですね。
また、この作品でアニメと原作、どちらも好きなので甲乙つけ難いという意見も頂きました。
ちなみに「ダイバー0」に一票入れたのは私です。(決してアマノジャク精神で入れたわけではないんですよ〜!)
最初読んだ時、とてもインパクトが強かったので…!いかにもよく知られるミーメの原型っぽく、より異星人らしいところに不思議に好感が持ててしまったのです。
ご協力いただいた皆様、ありがとうございました!
■ハーロックとミーメの不思議な関係
「宇宙海賊キャプテンハーロック」を見た時、この作品の一つの独特の魅力になっているのが、ハーロックとミーメの不思議な関係ではないでしょうか。
彼らから感じられる雰囲気、決して他のどこにも感じられるものでもなく、当時からとても印象的だし魅力的だったんです。
そもそも、ハーロックを取り巻く女性たちは、ハーロックと一種独特な不思議な雰囲気の関係で結ばれていることが多いですよね。
単純に友人とか男女の愛だけにあてはめられないような…。
それは有紀螢にしたってそうだし、敵対するラフレシアにしてもそうだし、まゆにしてもそうだし、そして「私ハハーロックニ命ヲ捧ゲタ女…」と影のように寄り添うミーメもやはりドラマなどで描かれるような一般的な男女の愛では片付けられない類の関係だなぁと思わずにはいられません。
これまでも、この先も目にすることがないんじゃないかと思うくらいの独特さでした。
例えば、ハーロックは海賊のボスということで、映画なんかではマフィアのボスに必ず愛人がくっついている図はよく見かけるんですが、(そうそう、TVシリーズの999のエピソードで登場した「時間城の海賊」のニセハーロックとレリューズのような感じ?!)このハーロックとミーメの場合、そういうちょっと生々しいよくありがちなものってなんだかあてはらまらないようです。
恋愛愛憎のドロドロしたもの…感じないですしねぇ。
かといって社長と秘書みたいなビジネスの関係でもないし、館の主人と召使いというわけでもないし。
ハーロックの側にミーメがいるシーン(特に艦長室でくつろぐ時など)がよく出てきますが、割とあんなに近くにいても、ミーメはハーロックを遠くから見つめている、という感じがします。
どこかそういう一般的なものを超越している感じがありますね。
これはミーメが異星人だから、一層そう感じられるのかもしれません。
もしこれが地球人の女性だったらと考えると、果たして彼女のポジションって不可能だったんじゃないでしょうか。
それこそ、はっきり表現する言葉が決まってきてしまうような気がするんです。それこそ恋人とか愛人とか夫婦とか…。
そしたらもう女性ファンから嫉妬の嵐だったかもしれませんが、ミーメの場合は、それどころか女性ファンからも支持している方も多いみたいですよね。
それに、これは彼女が異星人でも、やはりあの「ミーメ」だからこそ出来た素敵な関係だったのかもしれません。
ところで、そのミーメと関わるハーロックについて。
ミーメは、ハーロックの物語の中で、例えば「ダイバー0」や「宇宙海賊キャプテンハーロック」などの場合、主人公の少年が謎の男ハーロックの家(艦)に行くと、初めて見る異星人ミーメの存在にびっくりします。
そこでのミーメも、もうハーロックに従順なアシスタント的な役割をしていて、異星人を見たことのない地球人から見て、そういう異星人をも尊敬させるハーロックとは一体何者なんだろうかと一層ハーロックの謎の深さを感じさせられたものでした。
またそのミーメは異星人といっても地球人以上に人間らしいと感じる、純粋で心優しい女性ですよね。
そういうミーメが命を捧げるというシチュエーションからも、ハーロックとは過去の謎も多い人物ですが、それだけのいろんな星を渡り歩いてきた経験や人間的な深さが伝わってくるのです。
そういうことを考えてもハーロックとミーメ、いい感じで引き立て合ってる関係ですよね。
また、ハーロックのような立場で普通の人だったら、助けたことがきっかけでとはいっても、自分に影のように寄り添われるのを許すかなぁ?と思ってしまうんですよ。
実際現実に考えてみると、結構それも大変なんじゃないでしょうか。
また、それこそハーロックにお側においてねと思ったのは彼女以外にも過去沢山いたのではないかという(注:勝手な想像です。)気がするし、そういう人全部側においてたらハーロックも大変かなぁ…と?!
だけど、それはあのミーメだったからだったんじゃないかとやっぱり思ってしまうんですよね。
そういうポジションが許された唯一の存在…そう思うと、また一つミーメの不思議な魅力を感じずにはいられません。
comment_maja
■個人的な感想
TVアニメ版の『宇宙海賊キャプテンハーロック』のミーメを最初見たときは、どうしてこの人はこんなフワ〜ンとしたような、不思議な喋りをするんだろう?と思ったのが第一印象だったと思います。
その後原作ではミーメのセリフはカタカナだったと思い当たり、なるほどと納得。
声優さんもさぞかしどう表現するか苦労されたんだろうなぁ〜と思いました。
(ロマンアルバムのコメントでは、声担当の小原乃梨子さんがお酒を主食としている星の女らしくトロッとして語尾がフワーという感じにしてみたとおっしゃってましたね。)
アニメ版のミーメは、音があるのでこういう声が聞けたり、竪琴を持たせてミーメが歌う異星の歌というのを美しくも哀しいハープの音色で聞かせてくれたり、またカラーなので酔っ払うと金色に光輝いたり、といった原作にはないアニメ独特の雰囲気というのを醸し出していましたが、そういう演出などよく考えられてるなあと思いました。
私としては、ミーメのハープの音色が作品中よく流れたオカリナによるまゆのテーマと合っていて、そういうところなどとてもよかったなと思いましたよ。
あれは、作品の中でとてもいい雰囲気を作っていたと思います。
ただ、ミーメの全身から強力な黄金のビームを発して相手を消滅させてしまうというちょっと人間離れしたところは、いかにもいままでのアニメにもありがちな部分であまり好きじゃなかったです。原作にもなかったし。
やっぱり零士作品に出てくるキャラクターって異星人でもロボットでも人間くさいところを魅力に感じているので、結局異星人だからといってそういう便利な演出をされてしまうと私には余計どこか都合のいいように映ってしまうんですね。
また、原作の方ではもうちょっとミーメの人間的な面白い描写なんかもあったので、そういうところ、アニメの方にももう少しあったらよかったんじゃないかなという気はします。
戦いのことで頭が一杯になったハーロックがあまりかまってくれず寂しさを感じてドクターゼロの元を訪れる場面とか、巨大蟹に襲われたミーメを見てハーロックがすぐ駆けつけるといった場面など、沢山ありましたから。
ところで、ミーメの話の中で私が特に印象に残ったエピソードは、「宇宙海賊キャプテンハーロック」アニメのオリジナルストーリーの方で、ミーメにスポットを当てた話「死滅のジュラ星」でした。
といってもジュラ星を滅ぼしたのがマゾーンで、それがしかもミーメの親友で、そのマゾーンと彼女と対決するという筋書きにというわけではありません。
(ちょっとそれは出来過ぎ?という気もしたので…。)
それまでは、正直なところミーメに関しては、あまり深く意識してみたキャラクターではなかったのですが、私の場合これで割とミーメへの見方が変わった位だったんですよ。
決闘が終わった後、ミーメがハーロックに涙ながらに呟いた言葉が特にとても強いインパクトがあったのです。
それは、「(ジュラの)堕落した人類なんて皆死んでしまえばいいと思っていた。でもそれは間違いだった。例え憎しみ合う相手でもいた方がいい…。」
ある意味、はっとさせられた言葉でした。
今までそんな考え、思ったことがなかったし、当時、その言葉にはっとするほどの心理状況だったと思います。
私達は普段周りにいつも人がいて、外へ出ると必ず誰かと出会って…とこの地球上に自分一人しかいないということは決してありませんし、それが当たり前に暮らしています。
確かにこの物語は架空の話ですが、多くの同族が滅びてしまったジュラ星…核戦争を始めてしまい、お互い憎み合って殺しあった…というのは、結構今の地球でも現実的な話だし、ある種ジュラ星の行く末は地球の未来の姿ともいえますね。
やはり人間、小さなことでも、異なることがあるだけでとかく争いを起こしやすい。
しかし、ミーメのこの言葉は、本当に人間が自分一人になってしまったら…?ケンカできる相手すらもいなくなってしまったら…?
ということを初めて考えさせてくれたのでした。
なかなか争いをしているときには、相手を憎み倒すことのみでそんなことは思い浮かばないですし、周りにそう考える人もいない。
それに、この作品では、ハーロックVSラフレシアという2者の戦いの話ですが、お互いを亡き者にせんと殺し合いをしている中にあって、しかも地球とマゾーンとは太古の昔から縁のある者同士。
尚更そんな渦中のこのミーメの言葉は大きく響いてくる、そんな気がしました。
宇宙で同じ故郷を持つ人間が一人もいないというミーメならではの、大きな孤独を知るミーメだからこそ言える言葉であり、そういう彼女が言うからこそ当時の自分の胸に響く言葉だったように思います。
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