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「宇宙海賊キャプテンハーロック」/GreatCharacters

last update: 2003.10.26.sun

投稿コメント集更新。 

有紀 螢

有紀 螢

<2000.4. Illustrated by Maja>

 

 

 

〜登場作品〜

 

原作版「宇宙海賊キャプテンハーロック」(1977)
  戦闘機を操ったり、大酒かっくらったり、艦橋でデータ分析など何をやらせても有能なアルカディア号には欠かせないハーロックの右腕として登場。非常に勝気で行動派という印象有り。

アニメTV版「宇宙海賊キャプテンハーロック」(1978)<声:川島千代子>
  原作のように大酒飲んだり、マゾーンにくってかかるといった豪快さ、勝気さというイメージはないが、少女らしい独特の温かみのある雰囲気が印象深い。
  16話「螢・わかれうた」では、彼女をメインにしたオリジナルストーリーでハーロックとの出会い、かつての恋人の登場等彼女の謎めいた過去の部分が描かれている。

●アニメ劇場版「銀河鉄道999」(1979)<声:川島千代子?>
  セリフはハーロックの声に応える「了解!」と一言だけだが、アルカディア号の戦闘艦橋でヤッタランらと共に、元気な姿を見せている。

●アニメ劇場版「さよなら銀河鉄道999」(1981)<声:川島千代子>
  今回も一言だけだが前回よりちょっと長めのセリフと共に登場。

●アニメTV版「無限軌道SSX」(1982)<声:麻上洋子>
  新聞惑星の編集長の娘として登場し、宝のありかを知る鍵を握っているとされる。それがなんと彼女が愛を知った時、その扉が開かれるというのであった。
  しかし、アルカディア号の艦橋ではラ・ミーメと同じく計器を操作する姿が大半だったという印象。

●まんがビデオ版「宇宙海賊キャプテンハーロック」(1999)<声:内川藍椎>

●プレイステーションゲーム「松本零士999」(2001) <声:川島千代子> 
  
20年ぶりの川島千代子さんによる有紀螢が登場。ファンの期待に応えてか、出番もセリフも多くアルカディア号でハーロックを補佐する役で活躍。
  ミライザーバンこと井台判と廊下でぶつかった時のリアクションの先の展開が気になるところ?!

●アニメOVA「SPACE PIRATE CAPTAIN HERLOCK-The Endless Odyssey-OUTSIDE LEGEND」(2002) <声:佐久間レイ> 
  
今回は胸に大きなドクロのマークの黒のコスチュームを身にまとい、一人立ちして部下を従えた女海賊の頭目となっている。
 以前よりも少し大人びた女性として登場するらしい…?!

 

 

<独断と偏見のコーナー>

 彼女の名前は螢と書いてケイと読む…。最初名前を見た時に、苗字を含めてとてもインパクトのある素敵な名前だなと思いました。特に、ホタルとそのまま読むのではなくケイにしているところが、親近感があって好感を持ったのを覚えています。
零士氏も気にいっている名前らしくて、他の作品にもその名前が使われていたりしますよね。
 実をいうと、今までそれほど彼女に注目していたわけではないのですが、こういうページを作る機会があって改めて螢について考えてみると、思っていた以上に面白いキャラクターではないかと思えるようになりました。
 それでは、このページをご覧になっている皆さんも一緒に有紀螢の魅力に迫ってみることにしましょう。

☆☆☆

 有紀螢って一体どういう人物なのかというと、まだ16歳といううら若き乙女でありながら、ナント宇宙海賊なのである!
しかも、それでいてあのハーロックを補佐するほど有能な戦士なのである!
 残念ながら、作品中では、ハーロックとか、台羽君とかミーメとか、周りも非常に個性的なキャラクターばかりだったせいか、それほど目立ってはいなかったように思うのですが、よく考えてみたらこういう表面の部分だけ見てみても、スゴイキャラクターなんですよね。
 彼女の有能ぶりは、アルカディア号艦橋でテキパキと計器を操作したりする以外にも、戦闘機を操ったり、ハーロックに意見を言ったり、いろんなところで発揮されてます。
普通、16歳の一般の少女がアルカディア号に乗り込んだとしたら、出来ることはマスコック長の下で皿洗いとか調理アシスタント、ウエイトレス(そんなものがアルカディア号に果たしてあるのかわかりませんが)として働くといったこと位じゃないでしょうか。
ところが、戦闘艦橋でハーロックの右腕として働いているんですからねー、大したものです。
また、ハーロックから信頼されているというところが正直言って一番羨ましいところでありますね。
 彼女を見ていると、一人で生きている女性の逞しさというのを感じます。といっても、一匹狼で宇宙をさすらっているというわけではないのですが、アルカディア号の中に仲間が沢山いても年が若くても女であっても決して寄りかかってフラフラして生きているわけではありませんよね。
きちんと自分というものを持っている。こういうのを自立しているというのでしょうか。
それには、勿論アルカディア号の中という環境もあるとは思うのです。
周りは、仲間は大切にするけれど、一人一人がいろんな過去を背負い自分の胸の中にあるものの為に乗ってきている連中ばかりですからね。
馴れ合いっていうのはないと思う。だからそんなアルカディア号の中にいて、自然に彼女も磨かれ成長していったっていうのはあるのかもしれません。
特に、アニメの「宇宙海賊キャプテンハーロック」の方では陰のある彼女の過去というものが16話「螢・わかれうた」で描かれているので、余計暗い過去を胸の中にしまいこみつつ、必死で生きている彼女というのがいじらしく思えますね。
 でも、彼女は決して一人ぼっちというわけじゃなく、周りには彼女を温かく見守る仲間がいて、ハーロックがまるで兄のように後ろで見守ってくれている。(これまたとても羨ましい〜。)
そんな中にいて、あの年齢で宇宙海賊にならなければならなかった彼女、たとえ過去に辛い想い出があったとしても、とても素晴らしい青春の日々を生きているのではないでしょうか?

 

■原作版「宇宙海賊キャプテンハーロック」の有紀螢

 私にはこちらの有紀螢はとても完璧に見えてしまうのです。アニメ版の方より万能という印象。
戦闘機を操りデータを出したりテキパキと動くかと思えば大酒を飲んだりとにかく活動的、できないことは何もないって感じで。
私にしてみればちょっとあまりにも出来すぎてしまうので、もうちょっとドジというか、少女らしい柔らかい部分があったらな〜と思いました。
 16歳の彼女らしいエピソードとかですね。
アニメ版の方では、いろいろとそういう描写もあったので、余計にそう思うのかもしれませんが。
「ブタがブタブタと…私何を言っているのかしら?」とか、「ごめんね、ヘマやっちゃって。」なんて最初の方はおちゃめなところもありましたけど、マゾーン・ジョジベルに「だったらどうしたっ!」と言葉を返したり、なんだかとにかく勝気なイメージが強いです。
そういうところも原作ならではの螢の魅力なんですが、ちょっとした弱さも見せてくれると尚、よかったなあって思います。
 16歳の思春期から早々完成している人なんていないと思うし…。
それと、原作の螢は過去のことなどが一切明らかにされていないせいか、とてもミステリアスでしたね。
彼女は何故アルカディア号に乗ることになったのか?ハーロックとの出会いはどんなだったのか?幾つくらいの時だったのか?
ミーメはハーロックとの出会いが描かれているので、もしかしたらミーメよりも螢の方が謎が多いかもしれないですね。
 でも、美女はやっぱり謎めいていた方が、魅力的なのかも?

 

■アニメ版「宇宙海賊キャプテンハーロック」の有紀螢

 私の好みからすれば、どちらかというとアニメ「宇宙海賊キャプテンハーロック」の螢の方が好きです。
やはり、有能なんだけどどことなく控え目な彼女が好印象で。川島さんの温かみのある声も好きでした。
 原作にはないですが、マゾーン・ローラに執着する台羽君にやきもきするところなんかは少女らしくて可愛らしかったし、もっとそういう少女らしいシーンがあってもよかったのにと思いました。
 また、こちらでは原作では明らかにされていないアルカディア号に乗るきっかけ、過去のいきさつやマゾーンがらみの哀しいエピソードが披露されましたが、これはかなり印象的でしたね。
なんてったって彼女が着物姿で津軽三味線を弾く、というところが何とも凄いインパクトがありました。
こういうところに津軽三味線を持ってくるという渋いセンス、今作られるアニメからはなかなかそういうのってないでしょうね。
やっぱり惜しいのは、毎回登場しているレギュラーメンバーの割には、あまり活躍の場面がなかったことでしょうか。
彼女のキャラクターをよくよく考えてみると、もっといろんな面白いエピソードがあってもよかったんじゃないか…と、ちょっと残念です。
 例えば、以前掲示板の方の話題にも出ましたが、当初企画書では、昆虫学者の娘でその知識を活かしマゾーンの謎解明に一役買うとありましたが、その設定でも面白かったと思いますしね。
いろいろ描いていると収拾つかなくなるから、台羽君のことに絞られてカットされてしまったんでしょうか。
また、台羽君がらみのエピソードなどももう少しあっても面白かったと思いました。
11話「ローラが金色に輝く時」でも28話「ユリシーズの星雲」でも、台羽君のことが気になるシーンってありましたしね。
 それから、螢ってとても美少女ですし、原作ではヤッタランに「マゾーンに見えないこともない…」と言われてたこともあったし、螢そっくりのマゾーンが現れるとか、(マゾーンも彼女を同胞だと思ったりして)そういう事件があっても面白かったかもしれません。

 ところで、アルカディア号を降りた後、台羽君と観測所建設の夢に向けて頑張っている彼女の顔は、今までアルカディア号に乗って戦闘してた時には見られなかった、晴れやかな明るい笑顔でしたね。
 哀しい過去がありつつも、また戦いの中にも素直な明るさを失わなかった彼女、新たな夢の実現に向かって頑張って、女性としての幸せも掴んで欲しいです。

 

■アニメ版「無限軌道SSX」の有紀螢

 この作品では、新聞惑星のジャーナリストで、アルカディアの場所のカギを握る人物として登場。
何と彼女が愛を知った時、彼女の記憶に宝の地図が浮かんでくる…という設定なんですよね。
でも、そういう主要な人物の割には、「宇宙海賊キャプテンハーロック」に比べると更に印象が薄いといいますか、只のアルカディア号のオペレーターになってしまっていたような気がします。
 面白かったのは、彼女を救け出した何と”ハーロックに”愛を感じてアルカディア号への扉が開かれた…というところなんですが、なんだかその後どうなることかと思って見ていたら、これといったロマンスもなく(まるで何もなかったかのごとく〜!)終わっちゃいましたね。
地球に帰っての別れのシーンもその割にはこれまたあっさりしてたっていうか…。(豆腐もびっくりですよ。)
一体彼女の愛ってなんだったんだぁ?って感じでした。
こういうところも中途半端だし、ジャーナリストという部分もアルカディア号の乗組員という部分でもちょっといまいち中途半端だったのが残念のような気がします。

 ところで、「宇宙海賊キャプテンハーロック」では、年の近い台羽君に興味あった螢ですが、SSXでは物野正君にはな〜んの関心も示さず、ハーロックに走りましたね。
 でも、わかる気がします…。

 話は変わりますが、ジャーナリストっていう設定なら、宇宙海賊のハーロックにインタビューを試みようとする若い無謀な記者って役どころも面白いんじゃないでしょうか。なんとか噂の海賊船に潜入できたものの戦闘に巻き込まれるとか…最後に、この記者のおかげでハーロックの名も宇宙のあちこちに知れ渡るようになった…?なんて…。

★陰のある少女

 有紀螢に関しては、「陰のある少女」という解説をよく見かけましたが、当時、これを読んで一体彼女のどこが暗いのだろう?と思ってました。
暗い、というとなんだかジメジメしていて、一人で部屋にこもって挨拶もせず、ひたすら人類の滅亡を願っているーという陰気さがあるわけじゃないし。
私には、とても素直で明るく眩しいくらいの美少女に映ってましたね。
確かに、今から見れば、「は〜い、有紀でぇーす!」というような底抜けの明るさ(?)というのはないんで、どういう意味で言われたのかというのはわかるのですが、彼女の性格は決して暗くはないし、過去にいろんな裏切りや哀しい想い出があっても、決してひねくれてもいず、素直でいい性格のままである、というのが素晴らしく思えるところなんです。
 暗い出来事にも負けずに、一生懸命自分らしく生きている、というのが私が感じる有紀螢の大きな魅力ですね。

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さて、皆さんの有紀螢についてどういう思いや印象などがあるのでしょうか?
投稿して頂いた方々のコメントはこちらです!

 

 

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