高橋さんからの寄稿 Part2
サイト管理者の前置き 皆さんに関心をお寄せいただいた「本望問題」ですが、昨日(23日)、コミッション立ち合いのもと、オサムジムと角海老宝石ジムの間で話し合いがもたれ、とりあえずの「解決」ということになったうようです。実は、僕は昨日別の仕事で動き回っていたため、まだ信頼できる人から詳細を聞いていない状況です。ただ、本望選手ら3選手の移籍が内定したことは事実であるようです(詳細は、一両日中に本サイトでもお伝えします)。 移籍金等の条件については、「移籍金なし」との情報もありますが、確認中です。少なくとも、当初渡辺会長が要求していた「1000万」とはまったく違う、本望選手側も、角海老宝石ジムも同意できる条件であったようですから、一応「よかった」と言うべきでしょう。 ただ、本当の問題はまったく手付かずに残っています。本望選手や、金子選手の言い分と、高橋さんを通じてなされたオサムジムサイドからの「反論」の、あまりのくい違いは、移籍が成立したこととは本質的に無関係の、大問題です。 高橋さんは、お忙しい時間を割いて、もろもろの「質問」に対して、以下のような返答を送ってくださいました。前回同様、行間をあける程度の整理をした以外は、完全に原文のままです。解釈は、これを読んでくださる皆さんそれぞれにゆだねたいと思いますが、僕の印象としては、「オサムジム側の主張としては、前回の通りである」ということか、と思いました。 であるとすれば、本望選手の移籍の動機、また金子選手のアメリカでの試合についての問題は、完全に未解決である、ということになります。高橋さんは、下の文章でもおっしゃっているように、これでこの件からは基本的に手を引かれるおつもりです。「それでは煮え切らない」とおっしゃる方もおられるとは思いますが、僕も、高橋さんがこれ以上の事をなさる義務もなければ、義理もないと考えます。 コミッションが、本当に高橋さんがおっしゃるような(高橋さんがオサムジムから聞いたような)とんでもなくいい加減なことをしていたのかどうか、それを白黒つけるのは、我々マスコミや、コミッション関係者の仕事であると考えています。 僕は、本望選手たちの移籍がスムースに行なわれるまでと思い、むしろ今までは厳しい追及を控えていました。これから、各関係者の方々に責任あるコメントをいただき、事実を最後まで明らかにするつもりです。 先取りになりますが、高橋さんは、下記の文章の最後で、このように書いていらっしゃいます。 「今回の決着については前にも書きましたが、そもそも早くから本望選手らが謝っていればここまで延びることはなかった問題だというのがオサムジムの主張です。 今回、移籍が成立した背景に、「事実とは違うことを書かれて、オサムジムに止まらずコミッションや協会までが批判の対象とされていることにオサム会長が申し訳なく思って今回の判断をした」という事情がほんとうにあるのだとすれば、僕自身の責任も甚大なものがあります。ほんとうにそうなら、僕は、本望選手や金子選手、尾崎恵一さんたちに、まずはこのサイトで謝罪していただき、僕自身も、何らかの形になったお詫びをしなければなりません。 本音を言えば、今だもってその必要が本当にあるとは信じがたい、というのが正直なところなのですが、現時点ではそれは僕個人の「気持ち」に過ぎません。責任を全うするためにも、まずは事実関係を可能な限りクリアにしなければならないでしょう。 また、より根本的な問題についても、考えるのをやめるわけには行きません。そもそも今回のようなことが問題となった背景には、いくつもの矛盾をかかえたジム制度の問題があります。ボクシング界において、現在のような慣習が成立している根拠の一部は、本サイトでも「ジムの立場でも考えてみよう」で叙述したところですが、だからといって、今のままで万事OKとは到底思えません。ボクシング界の秩序を過度に破壊することは慎重に回避しつつも、ボクサーが正当な権利を享受できるようになるためには、どのような改革が必要なのかについて、議論を深めていくつもりです。 すでに、何人もの方々から、「今回のことを機に、ボクシング界に新秩序を! 」と訴える内容のメールをいただいています。筆者の了承をえつつ、いただいたアイデアを徐々に公開し、皆さんと議論してゆきたいと考えています。今後とも、関心を維持していただければありがたいと思います。 前置きが長くなってしまいました。では、以下に高橋さんからのお便りを転記いたします。 (粂川 麻里生) ======================= こんにちは、高橋信行です。
さて、私の出した文章で多くの反響といくつかの質問が来ています。それらを答える形で返答したいと思います。 今回の質問の中で「小島事務局長の発言がもし間違いであれは名誉毀損になるのではないか」ということが書かれていましたが、もし間違いであれば当然だと思います。謝罪や訴訟を含め社会的制裁を受ける覚悟で書きました。この内容に関してはオサムジム側を信頼して書いたの小島事務局長には直接確認していません(私が直接確認できる立場ではないことも含めてです)。仮にオサムジム側の意見が事実でないとすれば、私のオサムジムに関する信頼は全くなくなりますし、オサムジムと敵対関係になることは必至だと思っています。ただ、これらの事がないだろうという思いで信頼して公開したものです。
3.藤田選手との試合について
藤田選手との試合を相談してたのは3日前ではなく、10日くらい前だそうです(洲鎌選手の試合の1週間くらい後)。試合予定は11月4日で、本望選手の言うように試合間隔が短いのも事実です。ただ、せっかくのチャンスでもあり、常に試合が出来る状態をつくっておけと指導をしていたのでそう言う発言をしたそうです。結果的に試合をしなかったのは選手と相談した結果であり、ジムの方針を一方的に選手に押し付けない現われだと思います。もちろん断られれば良い顔は誰もしないと思います。
4.本望選手に意見を聞いたのかについて 本望選手からは話は聞いていません。私と本望選手との関係はオサムジムの選手として応援して、激励賞などを出させてもらっている関係でそれほど多くは話をしていたわけではありません。昨年の洲鎌選手の試合後、10月下旬に一度ジムで会ってから会っていません。私に移籍のことを話す関係ではないかもしれませんが、私は本望選手から何も聞いていません。本望選手がオサムジムとこういう関係である以上、ジムの関係者と思われている私から話し出せないのが本音です。公正を期さないという意見もありますが、本望選手の意見はインタビューなど語られているので私と話をしてもどうかと思います。ただし、本望選手自身が私と話したいというのであれば拒否はしません。
5.誓約書の件について
誓約書はオサムジムと選手が交わしているものです。ボクシングジム以外のスポーツジムやアスレチッククラブなどではケガや事故の場合もジムやクラブは責任を持たないという旨の誓約書は交わすところもあります。これは本人が体調不良にも関わらず練習をして怪我や体調を悪化した場合もジムやクラブの責任としない内容です。もちろん死亡事故やジムやクラブの責任が明確な事故の場合は誓約書に関わらず、法律が優先されると思います。
岡田山選手のヘビー級の試合参加は本人の熱望によるもので「叩きのめされてもいいのか」と確認をとったところ本人もい「いい」と答え、さらに「負けた場合はミドル級に戻る」ことも確認したそうです。 ---------------------------- 【移籍問題の決着について】 本望選手の移籍問題が決着しました。22日に角海老宝石ジムの糸川マネージャーとオサム会長が話をして、 1.移籍金はゼロ 2.角海老宝石ジムは本望選手を含めた3名の移籍を受け入れる 3.今後角海老宝石ジムが主催する興行にオサムジムの選手が出れるよう配慮をする の内容でサインをしてコミッションに提出しました。 移籍金に関しては前回も書いた通り、オサム会長はお金にこだわっていたわけではなく、不条理なことを行ったこと(先に謝っていればもっと早く解決した)に怒っていたのです。
ありがとうございました 。 |
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