インターネットのモラルについて1

●誹謗・中傷・プライバシーの侵害

事例1

 チャットで軽い気持ちで入れた批判メッセージが相手に大きな精神的ダメージを与えてしまい、
それ以来、お互いの関係がギクシャクしている。

解説・対応
 
掲示板に限らずメールやチャットといったネットコミュニケーションでたびたび起こる問題です。
特定の人や団体(店)の悪口を言うことを誹謗(ひぼう)と言います。書き込んだ側に悪気が
なくても本人には、大きなショックやダメージを与えてしまうことがあります。ときには名誉毀損、
侮辱、脅迫、業務妨害といった大きなトラブルに発展することもあります。掲示板やチャット
においても日常と同じように人の気持ちや立場を考えてから送信ボタンを押すようにしましょう。
もし、事例のような状態になってしまった場合は、たとえ悪気がなくてもメッセージを入れた方が
相手に謝罪しましょう。決して代理人や仲介者に依頼することはせず、本人自ら誠意をみせ
ればきっと相手も理解してくれるでしょう。批判された側も悪意がなかったことが感じとれたら、
許してあげるのがネットマナーというものです。


事例
 掲示板に自分の事についてまったく身に覚えがないことを書き込まれていた。投稿者は、
ハンドルネームを使い、特定できない。

解説・対応
 無実のことを言って他人の名誉を傷つけることを中傷(ちゅうしょう)と言います。(広辞苑より)
掲示板は、不特定多数が容易に閲覧することができ、一度ネット上を流れるとあっと言う間に
広まります。そのことが原因で迷惑メールや抗議・無言電話など第3者からいやがらせを受ける
場合もあります。そこまでいくと警察へ連絡する必要があります。通常はまず掲示板の管理者と
連絡を取り、該当の書き込みを削除してもらいます。内容が名誉毀損にや業務妨害に該当する
場合は、掲示板の管理者はアクセスログを取っていますので投稿者を調べてもらい、書き込み
拒否設定の措置をとってもらい、仮処分申請を裁判所に申し立てるということになります。必ず
掲示板の管理者には、削除前に証拠として掲載内容も含めた当該アクセスログを保存してもら
います。


事例3
 勝手に名前、電話番号、メールアドレスをホームページ上で公開された。
その後、見ず知らずの人からの電話やメールが殺到した。

解説・対応
 出会い系サイトに良く見受けられる事例です。ときにはストーカーまがいの被害や業者からの
勧誘電話が激増したりして精神的なダメージもかなり受けることになります。ホームページの運用者
が特定できれば前述の法的措置をとることも可能ですが、本人の知らない世界で起きている事も
あり、「泣き寝入り」ということもあります。個人情報は安易に他人に教えたりしないことは、当然です
が、インターネットでは、常に個人情報が狙われている事を十分認識してください。ネットで懸賞応
募やアンケート回答するときも主催者を十分チェックする事が大切です。
個人情報とは言うまでもありませんが、一応分類しておきますと・・・
<基本情報>氏名、家族名、住所(郵便番号)、電話番号(携帯電話番号)、メールアドレス、
性別、顔写真、年齢、生年月日、出身地など
<生活情報>家族構成、家庭環境、身体状況、学校・会社名、趣味、学歴、勤務地など
<経済情報>取引銀行、口座番号、クレジットカード番号、預金額、借金額など
<機密情報>ログインID、ログインパスワード、(カードなどの)暗証番号など


ネット被害の対応については、警視庁のホームページ「ハイテク対策・ハイテク相談室」
でやさしく説明してくれてます。