ターデンの町にて、子供たちと彼らの担任の先生が社会見学のため、青の月の神々の神殿を訪れるのだった。

ガヤン
〜秩序と束縛を司る青の神々の主神にして、赤の月の主神、シャストアの片割れ〜

先生「今日は皆さんの社会勉強のため、青と赤の月の神様たちの神殿を回ることにします」

生徒「はーい」

先生「まず最初に、近所にあるガヤン神殿にいってみたいと思います。はい、着きました」

生徒「早く着いたね」

ガヤン神官「ようこそ、いらっしゃい」

生徒「はたらくおじさん、こんにちは」

先生「今日はよろしくお願いします」

生徒「ガヤン神殿の人達って、普段は何をしてるんですか?」

ガヤン神官「ガヤン神殿では、悪い人を捕まえたりしているんだよ。そのほかにも、商売のトラブルの仲裁もしているんだ」

生徒「どうしてそんなことをするの?」

ガヤン神官「それはね、ガヤン様が法と契約の神様だからなんだよ。みんなが勝手なことばかりしたら困るだろう?だから、ガヤン神殿の人達が、そんなことをしないように見張ってるのさ」

先生「その他にも、法と契約の神様だけあって、王様や領主様、あるいは商人といった方々が信仰していらっしゃいますね」

ガヤン神官「みんなも、約束事が守られなかったりしたら、ここまで相談しにきてね」

生徒「ありがとうございました」


サリカ
〜思い出の双子神の片割れ。アルリアナの双子〜

先生「はい、次はサリカ神殿に行ってみましょう。というわけで、もう着きました。ここでは、サリカ神官のカノンさんに教えてもらいましょう。」

生徒「いろんな人がお話しにきていますね」

カノン「それはね、サリカ様はお互いのことを知ることを大切にしていらっしゃるからだよ。サリカ様は記憶と信念を司っていらっしゃっているけど、ただ記憶をもっているだけではなく、それを他の方たちにも知ってもらうというのも重要だとおっしゃっているの。だから、サリカ神殿は一般の方々にも開放しているんだよ」

生徒「結婚式も、サリカ神殿でするんですよね。それはどうしてなの?」

カノン「サリカ様は記憶を司っていることはさっきいったよね?だから、一度サリカ様に結婚の誓いをたてれば、それを忘れられることはないんだよ」

先生「漁村や農村ではサリカ様の別の一面を信仰なされている、と聞きますが」

カノン「それは、豊穣の女神としてのサリカ様を信仰しているからなんです。一日の昼夜の移り変わりをも司っているから、農業や漁業などを営んでいる方たちにも信仰されているの」

生徒「サリカさまの舞いもとってもきれいなんだよね」

カノン「同じ型の動きをいかに優雅に繰り返すかを追求していますから」

先生「ありがとうございました。みんなもお礼をいってね」

生徒「ありがとうございましたー」


ペローマ
〜知恵の双子神の一柱。タマット神の弟〜

先生「次はペローマ神殿にいきますよう」

生徒「はーい」

ペローマ神官「ようこそ。とりあえずペローマ神殿の誇る書庫へどうぞ」

生徒「本がいっぱいいっぱいあるね」

先生「本だけじゃなくて、絵画もたくさんもありますよ」

ペローマ神官「ペローマ様は知識を元に、論理的な思考を重んじているのです。ですから、書物だけでなく、写実的な絵画も収集しています。それらを元にして、道具の発明や改良、新しい薬草を発見したりしているのですよ」

生徒「ここに来る途中に、ぶつぶつ言いながら歩いている人がいたんだけど、ちょっと怖かったなぁ」

ペローマ神官「ははは……確かに、研究に没頭するあまり、周りのことが見えなくなってしまう人も多いですね。でもそんな人ばっかりじゃないのです」

先生「これぐらいで失礼しましょうか」

生徒「ありがとうございましたー」


ジェスタ
〜環境の双子神の一柱、赤の月のリャノ神の片割れ〜

先生「では、次はジェスタ様の神殿に行ってみましょう。これで青の月の神様は最後ですね」

生徒「町の城壁ぞいにあるけど、ジェスタ様となにか関係があるのかな?」

ジェスタ神官「それはな、ジェスタ様が境界線と静けさを司っているからだ。乱暴者や、悪い奴らがこないように見張っているのさ」

生徒「ドワーフさんたちも、ジェスタ様を信じてるよね」

ジェスタ神官「ジェスタ様は大地の神様だからな。もっとも、ジェスタ様は頼まれて大地の神様になったらしいけどな。まぁ、そのおかげで、金属を加工する魔法を我々に教えてくださっているわけだ。だから、鍛冶屋も信者になっていることが多い」

先生「その他にも、ジェスタ神殿は防火作業も請け負っていますね。もっとも、火事を予防することも大事ですけどね。それでは、皆さん、お礼をいってお別れしましょう」

生徒「ありがとうございました」


赤の月の神殿へ行ってみよう。

BACK  HOME