東京物欲見物欲日録 2002.5-8

A Yamagatan in TOKYO


■最新の日録へ戻る■


5月某日 渋谷区立松涛美術館に行き、開催中の「雪村展」を見る。
その後地下鉄半蔵門線で神保町へ出、若干の買物。まつやにて蕎麦を食す。
5月某日 原宿浮世絵太田記念美術館に行き、開催中の「イスラエル・ゴードマン・コレクション 初公開河鍋暁斎展」を見る。リアルにして大胆、そしてユニーク。雪村展を見た翌日だからか、水墨画の伝統が息づいていることがわかる。
その後ブックオフ原宿店から表参道を青山通りまで歩き、さらに青山通りを青山一丁目まで歩く。同潤会青山アパートの前には十歩歩くごとに一人の割合で写真撮影をしている人がいるという感じ。
地下鉄を町屋で降り、駅近くに一年ほど前に開店して以来人気のラーメン屋勢得に行く。10人程度の行列で30分ちょっと待たされる。つけ麺+味付玉子(730円)。つけ麺は太麺のうえ、麺の量が普通のラーメン屋の1.5倍ほどもあるボリュームで、満腹。味も申し分ない。チャーシューがうまい。湯島の大喜があんな状態になってしまい簡単には食べられなくなった今、自宅から30分程度で来ることができる場所にこういうラーメン屋があることは嬉しい。
5月某日 国立ギャラリーエソラで開催中の「山口瞳スケッチブック」を見に行く。山口瞳さんの新発見の水彩画。国立では偶然見かけた古本屋三軒に立ち寄る。緑深し。
中央線で荻窪まで戻り、初めての荻窪古本屋めぐり。南口のささま書店・岩森書店・古書銀河、北口のブックオフに行く。良質な本多し。南口商店街の雑然たる小道の雰囲気が好ましい。
5月某日 森まゆみさんの『「谷根千」の冒険』(ちくま文庫)を読んだら無性に谷中を歩きたくなり、朝谷中を通って通勤。久しぶりにあかぢ坂を下り、まっすぐ根津神社に至りてS字坂を上る。あかぢ坂下のいまどき珍しい貸本屋がこの三月末日で閉店し、三ヵ月後に古本屋に転じるという貼紙があった。
昼、湯島天神前のラーメン屋麺創房玄やにて玄流塩ラーメンを食す。塩というよりもあっさり醤油味。スープからはほんのりと魚介だしの香りが漂う。まあまあいける。大喜の代わりになる店を発見できたのは嬉しい。
5月某日 昨日に続いて昼は本郷湯島未開拓のラーメン屋に行ってみる。今日は油そば専門店のとんちん亭@本郷三丁目。油そばとはスープのないラーメンのこと。専門店というのは珍しい。以前食べたぶぶか@高田馬場の油そばは脂っこいという印象だったが、この店はそれほど脂っこさを感じない。しょっぱさ加減もちょうどいい。玄や同様、リピートしてもよいと思わされる。トッピングには半熟玉子や納豆などもある。納豆好きではあるが試したくない味。
5月某日 三ノ輪から台東区立一葉記念館まで歩く。文庫版『台東区史』通史編のうち2冊を購う。お得なり。
その後吉原(千束)に初潜入。午後まだ早い時間だというのにソープ各店の店先に並ぶ客引きのお兄さんがずらり。そのいっぽうで三社祭のために法被を着る地元の人。余裕をもってあのあたりを歩くには修行が足りない。
三社祭で混雑が予想される浅草は諦め、三ノ輪まで戻って帰途につく。途中ブックオフ北千住駅西口店に立ち寄る。
5月某日 がんこ@両国で腹ごしらえをして、両国国技館へ。生まれて初めての相撲観戦。夏場所中日。知人から桝席のチケットを頂いた。それも何と正面のいい場所である。大感激。桝席での弁当つまみお酒の大盤振る舞いはスポーツ観戦というよりも物見遊山の気分であった。一生の思い出なり。
5月某日 仕事帰り青山ブックセンターに行く。筑摩書房『牧野信一全集』刊行記念トークショー「不思議の国のマキノ」を聴くため。種村季弘・小森陽一両氏による刺激的な対話であった。
会場にてやっきさん、終わってから犬太郎さんと合流して青山で少し飲んで帰宅。
5月某日 天気が良かったので朝早めに出て谷中通勤。今まであまり通ったことのない道を通ってみようと、あてどなく路地を歩いていたら、たまたまそこが『東京セブンローズ』の主人公山中信介の住んだ根津宮永町だった。
東京都茨城県職員宿舎という看板のある場所には、たいそう立派で古めかしい木造家屋あり。昔の家をそのまま宿舎にしているとおぼしい。由緒がありそう。
5月某日 7回目の結婚記念日。銀座歌舞伎座近くのシチュー専門店銀の塔にて食事。その後銀座奥村書店・伊東屋や教文館などをぶらつき、夕刻より歌舞伎座にて「四代目尾上松緑襲名披露五月大歌舞伎」夜の部を観劇。
木村屋にて新発売プリンクリームのパン。教文館は初めて三階に上る。面白い構造の建物なり。
5月某日 所用にて横手まで日帰り出張。ブックオフ13号横手店にて大収穫の15冊。また、駅前の「焼きそばのふじわら」にて横手やきそばを食す。横手を訪れたときにはここで食事することが決まり。たいへん気分のよい一日であった。
6月某日 前夜より後輩が拙宅に宿泊。その後輩が出かけるのと一緒に私も出かける。町屋で別れ、私は都電で雑司ヶ谷まで。
雑司ヶ谷墓地。二度目なり。荷風・鏡花・東条英機・古川緑波・ケーベル・夏目漱石・十五代目市村羽左衛門・六代目尾上梅幸・尾上菊五郎・押川春浪・村山槐多のお墓など。安藤鶴夫さんのお墓は見つけられず。森閑とした墓地内で頭の洗濯。
墓地を出て護国寺前まで歩き、不忍通りを上野まで行くバスに乗って道灌山下にて下車、古書ほうろうに立ち寄りてのち帰宅。
6月某日 本を処分するため、堀切菖蒲園青木書店へ行く。以前売ったときには予想以上の額になったので今回も期待したが、逆の結果に。額を聞いて耳を疑った。1200円。前回より売った本の質が低いのか、青木書店が渋くなったのか。自分では低いとは思えないのだが、まあ仕方あるまい。かわりに、未所持の山口瞳の文庫本3冊を購入。滅多に見ないもので、貴重。マイナス900円なり。未所持の文庫を手に入れることができたのはとても嬉しいのだが、何とも複雑な気分なり。
堀切二郎にてラーメンを食す。スープに甘さがなくなり、しょっぱさだけが目立った印象。本当は明日、上京した後輩を案内する予定でいたのだが、不慮の事故で後輩が来れなくなってしまった。残念の極み。
6月某日 朝早くから渋谷道玄坂上にある小さな映画館シブヤ・シネマ・ソサエティに行き、谷崎潤一郎作品を原作にした「台所太平記」を観る。森繁久弥・京塚昌子・淡路恵子がいい。
観終えてのち、急いで東京駅に駆けつけ家族と合流、外房線を走る特急わかしおに乗り、一路外房は勝浦へ。「火の見櫓の上の海」を少しだけ味わって、また、勝浦の隣駅鵜原にほど近い千葉県立中央博物館分館の海の博物館を見、目の前に広がる海を眺める。子供は海は初めてなので、波打ち際に連れて行ったら、寄せてくる波の動きをこわごわながら楽しんでいた。たった数時間の滞在なれど、いい気晴らしなり。
6月某日 所用にて仙台に日帰り。往きのやまびこ車中、および仙台駅は、おりしもメキシコ×エクアドル戦が開催される日にぶつかったため、メキシカンで大賑わい。
仙台の緑がまぶしく、心地よい。住むなら仙台。
6月某日 池袋リブロに立ち寄ったあと、渋谷のギャラリー美蕾樹にて、石塚公昭さんの個展初日を観る。そのまま少しだけオープニングパーティにも参加。個展のオープニングの雰囲気をはじめて味わう。こんな感じなのか。
コクトー・ニジンスキー・ディアギレフの人形をさまざまなシチュエーションにおいたプリント作品。取り上げられた人物いずれもが私にとっては馴染みの薄い人びとなのだが、石塚さんの解釈によるシチュエーションに触れると、その人物がどんな世界を持っているのかがぐっと伝わってくるから不思議。私としてはニジンスキーが跳躍している写真が好き。サイン入りカラープリント一葉を購入す。
帰り際、ちょうど会場に入ってこられた澁澤龍子さんとすれ違う。ギャラリーの窓から見える向かい側のビルに「鳥肌実演説会」の看板が。興味を持つ。
6月某日 仕事帰り木挽町に立ち寄り、「四代目尾上松緑襲名披露六月大歌舞伎」の夜の部を幕見で観る。「船弁慶」「魚屋宗五郎」の二本。とりわけ「船弁慶」は襲名披露狂言のメインだけに立見をしなければならないほどの大盛況であった。
6月某日 文京区水道にある凸版印刷の印刷博物館に行く。「ヴァチカン教皇庁図書館展 書物の誕生―写本から印刷へ」が開催中(800円)。手彩色の写本の美しさに見惚れる。常設展示も見ごたえがあり、本好きとしてはたまらないスポットであった。
そこから神田川を渡って同潤会江戸川アパートの前を通り、筑土八幡神社へ。さらに大久保通りを東進、都営大江戸線牛込神楽坂駅から一区間だけ地下鉄に乗り、牛込柳町駅下車。駅近くのブックオフ牛込柳町店に立ち寄る。このあたりの商店街にもちらほら看板建築様の建物が残る。
そのまま大久保通りを隣の若松河田駅まで歩く。
駅の出口の目の前に、先日改修がなってオープンしたばかりの小笠原伯爵邸がある。昭和2年に建てられたスパニッシュスタイルの洋館。レストランとして甦った。この洋館の特長である、円形喫煙室外壁の装飾物が取り外されていたのが気にかかるが、修復中だと思うことにする。
6月某日 池袋に出かけ、リブロジュンク堂二つの書店に行く。池袋西武で食事ののち銀座に出、七丁目のギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の「花森安治と暮しの手帖展」を見る。花森安治のデザイン・センスに圧倒され、『暮しの手帖』誌の変わらなさに感銘を受く。
7月某日 やましたさん・やっきさんと3人で「中央線沿線古書店めぐり」の第二弾敢行。今回は高円寺・西荻窪。夏空の下、古書店を訪ねて歩き回る。どちらかといえば高円寺にて多く買物あり。ただ、最後に訪れた新古書店系のブック・スーパーいとうが意外に掘出物あり。
西荻窪駅前のという飲み屋で打ち上げ&暑気払いをして、いい気分で帰宅。
7月某日 隼町国立劇場に行き、第61回歌舞伎鑑賞教室「仮名手本忠臣蔵」五段目・六段目を観る。知人よりチケット2枚をいただいた。感謝申し上げます。鑑賞教室は初めて、しかも忠臣蔵の六段目も初めてだ。上村吉弥丈によるわかりやすい解説、六段目のストーリーの妙。いずれも堪能する。
その後半蔵門線で表参道に出、Brooks Brothers本店に行く。もっぱら妻の買物のお供。女性の買物のお供は疲れる。疲れたついでにそのまま表参道を原宿まで歩いて、ブックオフ原宿店へ。また、そこから明治神宮前まで裏道を歩こうと思っていたら、迷ったあげく竹下通りに出てしまい、その人ごみに辟易してさらに疲れ切る。
同潤会青山アパートは、一階のテナントがほとんど撤退していた。そろそろ、なのだろうか。
7月某日 木挽町に行き、市川猿之助七月大歌舞伎夜の部を見る。「南総里見八犬伝」の通し。猿之助歌舞伎は相変わらず面白い。
7月某日 神保町東京堂書店・三省堂書店に行く。東京堂に「ふるほん文庫やさん」が出店したため。
7月某日 仕事帰り、大江戸線で蔵前に出、歩いて浅草に向かう。浅草きずな書房に立ち寄ってのち、松屋で開催中の古本市をひやかす。
7月某日 ブックオフ松戸駅西口店に行く。さしたる収穫はないのだが、『プリスマ―川村二郎をめぐる変奏』(小沢書店)という川村二郎さんの都立大退職記念文集が100円で売られていたのを見過ごすことができず、つい購入してしまう。
7月某日 に行く。柏に行くといつも立ち寄る高島屋内の熊本ラーメン桂花で食事ののち、古本屋まわり。太平書林・柏林堂・古書森羅3軒。柏の古本屋はいずれも質が高い。太平書林では森銑三『びいどろ障子』(小澤書店、1000円)、柏林堂では戸板康二『旅の衣は』(駸々堂、350円)、森羅では小林信彦『袋小路の休日』(中公文庫、800円)、野呂邦暢『諫早菖蒲日記』(文春文庫、500円)などが主な収穫。どの店にも森銑三の本が最低一冊はある。柏の特徴か。
駅近くの駐車場にはどこも入庫待ちの車の行列。高島屋の人気が高いのか、駐車場のキャパシティが小さいのか。
7月某日 昼、本郷大横丁助六にてラーメン。以前よりも美味くなっているような気がする。嬉しい。
仕事帰り、暑さに立ち向かうかのように、根津神社境内を通り(愛犬の品評会をやっていた)往来堂書店へ。『谷根千』最新号を購いし後、さらに歩いて古書ほうろうへ。汗だく。しかしこれが東京の夏なのだ。辛いけど。
8月某日 京橋の蕎麦屋山形田で暑気払いの飲み会。外一蕎麦より田舎蕎麦が好みなり。どこか山形料理を出す店で「だし」を出してくれないものか。「だし」が食べたい。
8月某日 先月下旬私の出張中に堀切菖蒲園に新しく開店したラーメン屋「がんこ11代目分家のまい」のチラシが新聞に挟みこまれていたので、自転車で行ってみる。カウンター5席のみの小さな店。それにもかかわらず場所柄か家族連れが多い。開店記念の花輪を見ると立田川親方とあるから、店主は元力士なのだろうか。体型は小さめながらたしかにそういう感じだ。
さて味はがんこ他店に比してあっさりという印象。魚介系だしの味が強めか。スープは透き通る。チャーシューもがんこ他店とは異なるも、ジューシーさはひけをとらない。またがんこには珍しく「つけそば」もメニューにある。今度来たときには「つけそば」を頼んでみよう。5席はいかにも狭いが、一人で切り盛りしているのでは仕方あるまい。
8月某日 昼、暑いけれどカレーを食べたくなったので、久しぶりに菊坂の蕎麦屋に行ってみようと思い立つ。店の前まで来たとき、道路を挟んで向かいにある小さな洋食屋のランチメニューにカツカレーがあるのに目がとまった。ただちに予定を変更して初めてその店に入る。客は私一人。出てきたカレーはカツの上から皿一面にルーがたっぷりかけてあって美味しそう。一口食べてみて、むむっ、これはっ、美味いではないか。なぜ客がいないのか不思議な店なり。こんなことになったのも「ランチの女王」の影響ならんか。
夜、妻と息子がインターハイに出場した彼女の母校の応援に行ったので、夕食は一人でとることになった。帰途千駄木往来堂書店に立ち寄った後、千駄木駅近くにあるつけ麺屋ごんろくで味玉つけ麺(\780)を食す。何ヶ月か前に開店したばかりの店で、前々から気になっていた店であった。ここも美味い。大盛りを頼まなくとも麺の量が多く、息子と一緒に食べてちょうどいいくらいの盛りのよさ。それもいい。
8月某日 六本木オリベホールにて成瀬巳喜男監督作品「歌行燈」を観る。泉鏡花原作・久保田万太郎脚本、花柳章太郎・山田五十鈴主演。明治大正の地方の色街が情緒たっぷりに描かれている。若者多し。しかし、笑うべきところでないところで笑う若者が隣に座る。彼の感性がおかしいのか、私がおかしいのか。
乃木坂から六本木に向かう途中、寄り道をして東京大学生産技術研究所跡を見る。元麻布三連隊兵舎をそのまま利用した庁舎だったが、同研究所の移転にともない解体。わずかに建物の一部を残すのみになっていた。六本木の真ん中に砂塵の舞う原っぱが出現。
8月某日 家族で千駄木つけ麺屋ごんろくに行く。一人前の量が多いので、妻と子供でちょうどだと思いきや、お店の方が親切にも「お子ちゃま用」として小さなお椀に盛った麺をおまけで付けてくれた。妻は奮闘して食べきる。私ですらきつい量なのに。私は今日は味噌味玉つけ麺(\780)。
お腹一杯の三人、腹ごなしのため根津神社を散策。暑いため閑散としている。でも木陰は涼しい。漫然と境内を散策しているうち、池に亀がたくさんいることを初めて知る。巨大亀もいた。
境内を出たあと思い立って「根津のたいやき」を覗いたら、初めて店が開いているところに遭遇。腹いっぱいながら、美味いと評判の鯛焼き三つを購入(一つ\120)。皮がパリパリと薄くて餡子も美味。
8月某日 私に歌舞伎と落語の楽しみ方を教えてくれた先輩が夏休みで帰ってきているというので、仕事帰り、誘い合わせて新宿の寄席末廣亭に行く。初めての末廣亭にワクワク。たまたま番組は講談の三代目神田山陽襲名披露興行だった。
しかも驚いたのは、私が座っていた椅子席のすぐ左後ろの桟敷席にワハハ本舗久本雅美・柴田理恵コンビが座っていたこと。二人とも小柄で可愛らしい。
さて肝心の寄席は、一番笑わせてもらったのが春風亭昇太師匠、落語を聴いているという気分にさせられたのが、桂文治・三遊亭小遊三両師匠。トリの山陽さんはまだ襲名披露二日目で硬い印象なるも、講談という芸の面白さとを味わわせてもらう。夏バテが若干解消されたか。
8月某日 仕事帰り、九段会館へ行く。屋上ビアガーデンでやっきさん・犬太郎さんと暑気払いの飲み会。昨年からの懸案だった。千鳥が淵越しに見える武道館とそのうえに浮かぶ月と金星を眺めながらビールを飲む。最高であった。
8月某日 Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「マグリット展」を見る。彼の単独展を見るのは三度目で、さすがにマンネリの気味がなくもない、と思いきや、見たことのない作品が多く、しかもそれらがことごとく「いかにもマグリット」という素晴らしいものばかり。興奮しながら見て回る。展示約90点中日本初公開52点。
「光の帝国」は相変わらず好き。マグリットのマティエールは、油彩に見られる絵具の立体感がほとんどなく、キャンバスの地が見えるほど平面的、つるつるであることを再確認して驚く。どうやって描いているのだろう。以下いいと思ったのは、「嵐のおめかし」「大地の深み」「チェックメイト」「帰還」「誘惑者」「旅の想い出V」「胸」「火災」「幸福な寄進者」「アルンハイムの地所」など。
その後銀座線で渋谷から銀座に出る。昼久々にニューキャッスルでカレーでもと思っていたのだが、残念なことに夏休み。仕方なく函館ラーメン船見坂にて「函館つけめん」(\700)。塩風のつけだれは珍しい。また、ウインズ銀座にて、新馬券馬単・三連複の初体験。買い方が多様化して考える時間がない。ウインズ銀座は500円単位から100円単位に変わっていた。
午後、妻と待ち合わせて木挽町にて八月納涼歌舞伎の第二部を見る。勘九郎が相変わらずの大活躍。銀ブラして帰宅。
8月某日 仕事帰り浅草に行く。大江戸線蔵前駅から浅草まで歩く。当然きずな書房にも立ち寄る。
目当ては帰省土産。浅草舟和の芋ようかんにする。雷門・新仲見世・仲見世の三店をめぐる。お土産は芋ようかんは日持ちしないため、結局舟和の別のお菓子にする。
8月某日 息子と二人で北千住に行く。旧日光街道沿いにある芋ようかんの老舗丁清が目当てだったが、見つけられず(後日閉店を知る)。仕方がないのでブックオフ北千住駅西口店に立ち寄った(!)あと、北千住ルミネの一階にある舟和の芋ようかんをふたたび購入する。さすがに連日食べると飽きがくる。
8月某日 山形に帰省する。
8月某日 米沢にドライブ。ブックオフ米沢店ほかリサイクル系書店数店をめぐり、熊文にて米沢ラーメンを食す。細ちぢれ麺・あっさりスープで米沢ラーメンの正統派である。
また高畠町にある浜田廣介記念館に行く。浜田廣介は同町出身の童話作家。これまでこの施設にはあまり食指が動かなかったが、子供がいると行く場所も変わる。行ってたら行ってみたで面白い。なるほど昔接したことがあるような童話が。子供に童話一冊を購う。
また帰途国道沿いで売られていた葡萄も購う。
8月某日 東京に戻る。山形に帰ったあたりから残暑がぶりかえしてきた。東京も夏の暑さに戻ってしまっている。
8月某日 丸善本店で開催中の「アンパンマンとやなせたかし展」を見に行く。子供がいると行く場所も変わる。私が子供の頃に見た、自己犠牲が全面に押し出された物悲しい雰囲気の初期絵本もあった。私にとってはこちらこそがアンパンマンなのだ。アンパンマンのアンパンを食べたいなあと憧れていたことを思い出す。
昼食は丸善の向かいにある高島屋の地下大食堂にて。その後日本橋まで歩く。日本橋手前の榮太郎総本舗にて黒飴などを購う。