リメイク映画


ミニミニ大作戦(2003年/監督:F・ゲイリー・グレイ)

チャーリー(マーク・ウォルバーグ)は金庫破りのジョン・ブリジャー(ドナルド・ザザーランド)と組み、ベニスで3500万ドルの金塊を盗み出す。しかし、仲間のスティーブ(エドワード・ノートン)が裏切り、ジョンは殺され、3500万ドルの金塊はスティーブに奪われる。1年後スティーブの居場所を見つけたチャーリーは、金塊を取り返すためにジョンの娘・ステラ(シャーリーズ・セロン)を仲間に誘う。ステラは凄腕の金庫破りだったのだ……

交通管制センターをマヒさせ、市内の道路を大混乱に陥れて、その隙間をぬって3台のミニ・クーパーで逃亡するのは前作と同じでしたが、内容は違いますね。前作がコメディ・タッチだったのに対し、本作品はマトモに作っています。

意表をついた前作のラストを、リメイクでどう活かすかを期待したのですが、見事にハズレ。結局、シャーリーズ・セロンの魅力だけの映画に終わってしまいましたね。

 

ローラーボール(2001年/監督:ジョン・マクティアナン)

ジョナサン(クリス・クライン)は、中央アジアで開催されている“ローラーボール”という競技に参加する。その国では資本家(ジャン・レノ)が、炭鉱労働者から“ローラーボール”を通じて金を搾取していた。ジョナサンは革命グループの一員である女子選手(レベッカ・ローミン・ステイモス)と愛しあうようになり……

オリジナルは未見なので確認できていないのですが、近未来が舞台のSF映画という触込みじゃなかったですかね。この作品は全然近未来じゃありません。

“ローラーボール”というのは、昔あったローラー・ゲーム(今でもあるのかな?)にオートバイを加え、鉄球を相手ゴールに投げ込むという架空のスポーツです。私は砲丸投げをしたことがあるのでわかるのですが、鉄球はあんなに簡単に投げられませんよ。野球のボールじゃないんですから。

売りは、“ローラーボール”のスピードと迫力にあるのでしょうが、演出がヘタクソなせいか全然伝わってきません。『ダイハード』はマグレだったんですかね。

退屈なアクションに、怒りの大放屁チャブ台返し!

 

シャフト(2000年/監督:ジョン・シングルトン)

手前がリチャード・ランドトゥリー

ニューヨーク警察の刑事シャフト(サムエル・L・ジャクソン)は、黒人学生殺害の容疑者ウォルター(クリスチャン・ベール)を逮捕するが、裁判で保釈され海外に逃亡される。 2年後、黒人ハーレムの麻薬王ピープルズ(ジェフリー・ライト)の捜査をしている時、ウォルターが極秘で帰国し……

リメイク作品というより、スピンアウト作品といった感じ。つまり、『600万ドルの男』から『バイオニック・ジェミー』が、『ナポレオン・ソロ』から『アンクルの女』が、『スーパーマン』から『スーパーガール』が制作されたようなものですね。

主人公のシャフト刑事は、“黒いジャガー”の私立探偵シャフトの甥という設定です。ちゃんと叔父さん役で、リチャード・ラウンドトゥリーがゲスト出演していますよ。

でもって内容は、アイザック・ヘイズの“黒いジャガー”のテーマにのってシャフトが活躍。CGを駆使した超人的なアクションでなく、生身のアクションには好感を持ちましたね。ラストのピープルズとの1対1の対決は、西部劇の決闘のようで嬉しくなりました。 ただ、悪党がもう少し大物だったら、よかったのだけど……

 

PLANET OF THE APES 猿の惑星(2001年/監督:ティム・バートン)

宇宙船が未知の電磁層に遭遇し、レオ大尉(マーク・ウォールバーグ)が調査に行くが、電磁層に巻き込まれて謎の惑星に不時着する。そこは猿が支配する惑星で、レオ大尉は猿に捕らえられ……
 SFXが進歩した分、猿の造形と動きは素晴らしいですが、内容は前作で見せた文明批判がメチャクチャ薄められており、単なる猿対人間の戦争映画となっています。あのラストもねェ……。

ヤンキーとモンキーは、一字違い程度の差で、アメリカ人の精神構造は猿に近いことがわかりましたよ。

チャールトン・ヘストンが特別出演していますが、メークなんかしなくても、あの顔そのまんまでも猿として通用するけどなァ。

 

フライト・オブ・フェニックス(2004年/監督:ジョン・ムーア)

フランク機長(デニス・クエイド)が操縦する石油会社の輸送機が砂嵐にあってゴビ砂漠に不時着する。無線機は壊れ、携帯電話も通じない。灼熱の砂漠を歩いて脱出することは不可能。すると、飛行機の設計技師と称するエリオット(ジョバンニ・リビージ)が、双発双胴の輸送機を、残った1基のエンジンをもとに単発機に改造して飛ばすことを提案する。生き残った全員で作業を開始するが……

1965年の『飛べ!フェニックス』のリメイクです。前作と比べると人間ドラマに厚みはありませんが、忠実に再映画していますね。不時着シーンなんかは、特撮技術の進歩で迫力ありましたよ。初めて観る人にとっては、結構面白いかもね。

乗客に女性(ミランダ・オットー)を加えるのは、働く女性が増えているので仕方ないことですかねェ。

 

 

 

 

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