テレビからのリメイク


アベンジャーズ(1998年/監督:ジェレマイア・チェチック)

 ショーン・コネリーの悪役ぶりを期待して見たのですが、大ハズレ。初期スパイ映画における冷酷な悪党でいくのか、最近の米コミック型のおフザケ悪党でいくのか、中途半端でしたね。その最たるものが、ぬいぐるみを着た会議。とってつけた感じで、チグハグなものになっていました。

コネリーに、おフザケは似合わないなァ。ユーモアとおフザケがゴッチャになった映画で、駄作。監督の腕が悪すぎました。作り方次第では、おシャレな映画になったのにね。

それにしても、ユマ・サーマンは魅力ないなァ。色気を感じない。テレビのダイアナ・リッグの方が、はるかによかったですよ。テレビで主演していたパトリック・マクニーは、映画では資料室の透明人間役で、声だけ出演していました。これも意味のない、おフザケでしたね。

 

ロスト・イン・スペース(1998年/監督:スチーブン・ホプキンス)

 1960年代の人気TVシリーズ『宇宙家族ロビンソン』の映画化。

 2058年、人類は環境破壊によって荒廃した地球から他の惑星に移住する必要がでてきた。その先兵としてロビンソン博士(ウィリアム・ハート)一家が移住調査団として選ばれたが……

SFXの技術は進歩していますが、演出がズサンなのでドラマの部分が一向に盛り上りません。それに、蜘蛛型エイリアンから逃れて、たどりついた星で、タイムトラベル状況になる理屈がわからないんだよなァ。なんで未来のウィルがそこにいるの?

この手の映画は、単純明快な物語にしないとダメ。

ドクター・スミス役のゲイリー・オールドマンも今イチだったし、ペニーはTVのアンジェラ・カートライトの方が断然よかった。

 

ジェネレーションズ(1994年/監督:デヴィッド・カーソン)

 ビガード艦長(パトリック・スチュワート)が指揮するエンタープライズ新艦が観測基地の事故の生存者(マルコム・マクダウェル)を救出するが……

新シリーズの第一作目。前シリーズのカーク艦長(ウィリアム・シャトナー)も、重要な役割で登場します。ウィリアム・シャトナーはブクブク太っちゃって、あれじゃあアクションはムリですね。引退するには、いい潮時でした。

 ところで、私は新シリーズのテレビ版を、あまり見ていないんですよ。スポックのいない、スタートレックなんて……。

 

スタートレック/ファースト・コンタクト(1996年/監督:ジョナサン・フレイクス)

ボーグによる地球支配を阻止するためにピカード艦長(パトリック・スチュアート)率いるエンタープライズ号はタイムトラベルして21世紀に向かう。人類と異星人との最初の接触を成功させるために、クルーはワープ航法を開発した博士に協力するが、エンタープライズ号はボーグに侵入され……

新シリーズの第2弾。前シリーズの『故郷への長い道』でも、ザトウクジラを求めて1980年代の地球にやってきましたが、こんなにたやすくタイムトラベルできるとはね。過去から未来への移動は歴史を変えないので問題ないのですが、過去で戦争するとなると、ウ〜ン。

宇宙空間は時間を超越しているのかなァ。そんな疑問は無視するのが、この手の冒険SFの楽しみ方といってもなァ……

 

 

スタートレック/叛乱(1998年/監督:ジョナサン・フレイクス)

 “新スタートレック”の劇場版第3作。大国のエゴから少数民族を守るという感動的テーマかと思ったら、なんだコリャあ!

 ゾーナ人ってどうなってんだ。たった二人で国ができるくらい子供をつくったのかい。物語が破綻していますよ。

 「この国には、いかなる種類の取引も、奴隷の使用も、貧富の差もない……、ウソ、裏切り、偽装、吝嗇、嫉妬、悪口を意味する言葉も持たない」という、モンテーニュが『随想録』の中でアメリカ先住民について書いた文章を思い出し、彼ら未開人と西欧文明人を比較した場合、人間にとって幸福な社会ははたしてどちらだろうか、なんてことを映画の途中まで考えていたのになあ。

 

ネメシス/S.T.X(2002年・米/監督:スチュアート・ベアード)

惑星連邦よりの調査の指令によりエンタープライズは、政変が起きたロミュラス星へ向かう。艦長のビガード(パトリック・スチュアート)を迎えたのは、ロミュラス艦隊の若き指導者・シンゾン(トム・ハーディ)だった。シンゾンはビガードのクローンで、地球を破壊して惑星連邦にダメージを与えることを企んでいた。ビガードとシンゾンの内面での戦いが開始され……

シリーズ第10作目で、ビガード艦長シリーズの最終作。アンドロイドのデーターは艦長を救うため命を落とし、副艦長は新しい艦長としてエンタープライズを去ります。記念作品のせいか、クレジットなしのカメオ出演者が色々いたらしいのですが、私がわかったのは、冒頭の結婚式のシーンに出ていたウーピー・ゴールドバーグだけでした。

それにしてもこの映画の見どころは何だろう。SFXも取りたてて凄いわけではないし……

 

 

 

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