吸血鬼映画


ブレイド(1998年/スチーブン・ノリントン監督)

母親が妊娠中に吸血鬼に襲われ、人間と吸血鬼の両方の属性を持って誕生した主人公ブレイド(ウェズリー・スナイブス)が、吸血鬼ハンターとなって、母親の仇を求めて闘うアクション・ホラー。

アメリカン・コミックを映画化したものですが、日本のコミックにも影響を受けていますね。吸血鬼に対して十字架の効果がないのは、出てくる吸血鬼が多国籍軍だからかなァ。キリスト教徒でない東洋人に対しては、十字架なんて関係ないですからね。吸血鬼を退治する武器が、ニンニクエキス入りの銀の弾丸というのは一般的ですが、サムライよろしく銀の刀でバッタバタ斬りまくるのには驚きました。刀の神秘性が、逆に現代的なのでしょう。

主人公が黒人というのも現代的。『ブラキュラ』が公開された時は、ゲテモノ趣味という感じでしたが、今じゃ吸血鬼映画に黒人が出てきても不思議でなくなりました。

だけど、この作品は、新しいタイプの吸血鬼映画というより、アクション映画の手段として吸血鬼を登場させただけですね。つまり、敵が吸血鬼でなくエイリアンであっても、物語の大筋に支障はきたしません。吸血鬼は、やはりゴシック風の方がいいなァ。

 

ブレイド2(2002年/監督:ギレルモ・デル・トロ)

レオノア・ヴァレラ

新種のウイルスに侵された新しいヴァンパイア(リーバーズ)が、旧いタイプのヴァンパイアを襲いはじめる。ブレイド(ウェズリー・スナイブス)はヴァンパイアに協力してリーバーズと戦う決意をするが、リーバーズには銀の弾丸もニンニクエキスも効かなかった。

アクションの連続ですが、ドラマの深みはありません。テレビゲームと同じノリですね。ウェズリー・スナイブスは今イチ動きが良くないなァ。暇つぶし程度の作品ですが、『テキサス・レンジャース』で気になった女優、レオノア・ヴァレラが出演していたから満足なので〜す。

ところで、主人公のブレイドは人間とヴァンパイアの混血で、昼間でも活動できるのですが、吸血の欲望があるんですね。でもって、その欲望を押さえるのが血清注射。いわば、血の代用食なのです。

 

リトル・ヴァンパイア(2000年/監督:ウリ・エデル)

スコットランドに引っ越してきた少年が、ヴァンパイアハンターに追われている少年吸血鬼を助けたことから親友となる。少年吸血鬼の一族は、吸血鬼を人間に戻すことができる魔法のペンダントを探していた。少年二人の魔法のペンダント探しが始り……

人の血を吸うと、すぐに噂になるので、牛の血で代用しているとは笑ってしまった。母乳でも牛乳でも子供は育つので、人間の血でも牛の血でも生存できるということですかね。血を吸われた牛の目が赤く光り、空まで飛ぶのは、やりすぎの感がありますねェ。人間の味方は、代用血液が必要なのだ。

それにしても、吸血鬼は齢をとらないので、少年はいつまでも少年のまま?

どうやって誕生したんだ?

吸血鬼一家というのは、不思議な存在ですねェ。もしかしたら、齢をとらないサザエさん一家も吸血鬼?

 

ヴァンパイアー・キラー 聖少女バフィー(1997年/チャールズ・マーチン・スミス監督)

『バッフィ・ザ・バンパイアー・キラー』(1992年/フラン・ルーベル・クズイ監督)のテレビ版ですが、オリジナルを観てないので比較できませ〜ん。

今回の作品は、第1話と2話がひとつとなったスペシャル版らしいのだが、ラストは最終回を強引にくっつけたような終わり方になっています。

CSのFOXチャンネルがテレビシリーズとして放映するものだから、それの宣伝みたいなものですかね。ゴールデン洋画劇場なのだから、オリジナルの映画を放映すべきで〜す。

それにしても、ブライアン・トンプソンはメイクしてもすぐにわかるんだよね。

 

アンダーワールド(2003年/監督:レン・ワイズマン)

人狼族と戦っている吸血鬼の女戦士セリーン(ケイト・ベッキンセイル)は、彼らが人間のマイケルを狙っているのに不審を抱き、一族のリーダーに報告するが相手にされない。セリーンは狼男に襲われたマイケルを助け、彼が一族の死命を制する秘密を持っていることに気づき、一族の長老を甦らすが……

『ヴァン・ヘルシング』でも吸血鬼の宿敵が狼男だったけど、参考となるべき文献が見つかったのですかね。吸血鬼の奴隷だった狼男が反乱を起こし、何世紀にも亘って戦いが続いているんだって。武器は拳銃やマシンガンだけど、銃弾は銀の弾丸や紫外線弾。アクションは『マトリックス』や『バイオハザード』の世界ですね。

ケイト・ベッキンセイルがスタイリシュで良かったよォ。

 

『アンダーワールド:エボリューション』(2006年/レン・ワイズマン)

前作のライカン(狼男)とヴァンパイア(吸血鬼)との戦いにおいて、ヴァンパイア一族の統治者ビクターの策謀を知ったヴァンパイアの女戦士セリーン(ケイト・ベッキンセイル)はビクターを倒したことから他のヴァンパイアに追われることになる。セリーンは前作で助けたライカンと人間の混血マイケル(スコット・スピードマン)と逃避を続けるが、ヴァンパイアの始祖マーカス(トニー・カラン)が甦り……

スタイリッシュなケイト・ベッキンセイルが魅力なだけなB級ホラーアクション。ライカンとヴァンパイアの源流が同じで、兄弟だったとはね。退屈はしないけど、特筆すべきところもない映画で〜す。

 

 

 

 

トップへ    目次へ   次ページ