『Hard Hombre』(1931年/監督:オットー・ブロアー)
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水を得るために川沿いの土地を巡って牧場主たちが争っている町へ、カウボーイになるためにフート・ギブソンがやって来る。美しい娘のピアノの音色に魅せられて、その屋敷を訪ね、雇ってもらう。お尋ね者の手配書に書かれている特徴から、無法者のハード・オンブレに間違われるが、そのことを利用して、強引に土地問題を解決する。しかし、ホンモノのハード・オンブレが現れ…… トーキー初期の作品で、ヒロインが弾くピアノのだけで音楽はありません。オール・ロケでセットもなく、長閑な感じがします。物語もノンビリした展開で、スリルも迫力もありません。 フート・ギブソンを見たという、記念だけの映画で〜す。 |
『His Brother‘s Ghost』(1945年/監督:サム・ニューフィールド)
西部を荒す無法者たちと戦うために自警団が結成されるが、逆に襲撃され自警団のリーダー(アル・セント・ジョーンズ)が殺される。自警団を助けていたビリー・カースン(バスター・クラブ)は、リーダーの弟・ファジー(アル・セント・ジョーンズの二役)と、敵討ちにやってくる。無法者たちはファアジーを幽霊だと思い、怯えるが…… “ビリー・カースン”シリーズは全部で22本作られたとのこと。いずれも1時間に満たない作品ばかりです。両腕を縛られたまま馬を疾走させて、悪人たちの追撃から逃れるバスター・クラブの乗馬は見事です。 射ち合いシーンと馬による追跡シーンが多かったので満足で〜す。 |
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『Law of the Lash』(1947年/監督:レイ・テイラー)
駅馬車強盗の捜査をシェリフから依頼されたUSマーシャルのシャイアン・デービス(アル・ラッシュ・ラルー)は、相棒のファジー(アル・セント・ジョーンズ)と身分を隠して町にやってくる。雑貨屋の娘にチョッカイをかけていた男を、シャイアンは殴り倒すが、その男は駅馬車の客から奪った指輪を持っていた。駅馬車強盗の黒幕を見つけるために、その男をおよがすが…… アル・ラッシュ・ラルーのB級西部劇は日本では1本も公開されていません。顔がどことなく、ケビン・コスナーに似ていますね。 主人公のシャイアンはムチと拳銃の名人で、黒い服装がトレードマークのようです。 上記のバスター・クラブともコンビを組んでいた相棒役のアル・セント・ジョーンズは、コメディー・リリーフ役者として有名みたいですね。日本でいえば、堺駿二のような存在ですかね。 |
左:アル・セント・ジョーンズ 右:アル・ラッシュ・ラルー |
『South of the Rio Grande』(1945年/監督:ウォレス・フォックス)
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西部劇における最初のトーキー映画が、『懐かしのアリゾナ』(1929年)でして、この作品の主人公がシスコ・キッドなんですね。O・ヘンリーが創出したこのメキシコの義賊は人気者となり、全部で23本の“シスコ・キッド”が作られています。 ワーナー・バクスター、シーザー・ロメロ、ダンカン・レナルド、ギルバート・ローランドがシスコ・キッドを演じており、今回、輸入DVDで観たのは、ダンカン・レナルドのシシコ・キッドです。 アメリカとの国境に近いリオグランデ南部のメキシコ領は、サンチェス一味が無法の限りをつくしていた。サンチェス一味に襲われた地主のゴンザレスを救ったシスコ・キッドは、メキシコ政府の役人に化けて、パンチョ(マーティン・ガラガ)と共にサンチェスの本拠へ乗り込むが…… サンチェスがノボせる淑女ドロレスと、サンチェスに惚れている酒場の歌姫ペピータの恋の鞘当て。もちろん、この二人は唄を歌うし、ペピータは踊りも見せます。お子様ウエスタンというより、日活アクションに近いノリで大いに楽しめました。 騙し射ちにしようとするサンチェスを、鏡に写った姿を見たシスコ・キッドが振り向きざまに射ち倒すラストシーンは、『大平原』以来、よくあるパターンで〜す。 |
『The Young Land』(1959年/監督:テッド・テッズロフ)
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メキシコからアメリカ領となった直後のカリフォルニアが舞台。不良アメリカ人のハットフィールド(デニス・ホッパー)が、メキシコ人を殺し、シェリフのジム(パット・ウェイン)に捕えられる。巡回判事がやってきて裁判が始まるが、ハットフィールドを逃がそうとするアメリカ人と、縛り首にしようとするメキシコ人の間で、不穏な空気が発生する。ジムは武力によらずに解決を図ろうとするが…… 主演は親(ジョン・ウェイン)の七光りのお蔭のような、駆けだしの頃のパット・ウェイン。歩き方を親父ソックリに真似しているのには、思わず苦笑しました。演技もデクノ坊。基礎ができていない頃の作品だから、仕方ないですかね。 退屈な作品で、ドラマとしては見るべきところはないのですが、考証はしっかりできていました。判事とUSマーシャルの関係とか、使われている拳銃とかね。当時のB級西部劇では時代設定に関係なくピースメーカーばかり出てくるのですが、この作品ではパーカッション拳銃が使われていました。 それと、特典映像として『バファロウ平原』の予告編がついていたのが嬉しかったですね。だって、ウエスタン・クイーンのバーバラ・スタンウィックを見ることが出来たんだも〜ん。 |
『The Castaway Cowboy』(1974年/監督:ビンセント・マクビティー)
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カリフォルニアに行くつもりだったテキサスのカウボーイ・ステイン(ジェームズ・ガーナー)が遭難してハワイの海岸に流れ着き、ヘンリエッタ(ベラ・マイルズ)母子に助けられる。畑を荒す牛の群れをステインが追い払うのを見たヘンリエッタは、原住民を使って牧場を作る決心をし、町の実力者ブライスン(ロバート・カルプ)に必要資金を借りる。ヘンリエッタに気のあるブライスンは、彼女の事業を失敗させ、彼女と結婚しようと考えていた。ヘンリエッタに頼まれたステインは原住民にカウボーイの教育をするが…… ディズニー映画らしく、死人の出ない健全作品です。西部劇でお馴染みのスタンピード・シーンがあっても迫力に欠けますね。ビンセント・マクビティーは多くのテレビ西部劇を監督していますが、大画面での演出力は今イチです。 ジェームズ・ガーナーはクセのない陽性なキャラクターが活かされているし、ベラ・マイルズも芯の強い美しい未亡人役がピッタシ。でも、内容は平凡で〜す。 |