アキラ映画


『俺にさわると危ないぜ』(1966年・日活/監督:長谷部安春)

戦場カメラマンの本堂大介(小林旭)は、帰国の飛行機で心惹かれたスチュワーデスの沢之内ヨリ子(松原智恵子)を誘ってナイトクラブへ行くが、ヨリ子は何者かに誘拐される。ヨリ子につきまとっていた外人が、黒タイツの女性三人組に殺され、それを目撃した本堂は逆に殺人犯として警察に捕まってしまう。記者仲間のビルの弁護によって容疑の晴れた大介の前に、謎の女アキ子(北アケミ)が現れ……

莫大な金塊の在処を知るヒロインをめぐって、主人公、国際ギャング団、ブラックタイツ団が争奪戦を繰り広げるアクション・コメディ。

長谷部安春の監督デビュー作で、鈴木清順ばりの色彩感覚や、凝ったアングルを見せてくれます。ナンセンスな物語に、長谷部演出がマッチして、愉しめる作品になっていま〜す

 

『さすらい』(1962年・日活/監督:野口博志)

空中ブランコの事故でコンビの塚田を亡くした佐竹(小林旭)は、責任を感じてサーカスをやめ船員になっていたが、3年振りに日本に帰ってくる。キャバレーでチンピラを叩きのめした佐竹は、キャバレーの社長・笠松(二本柳寛)から用心棒の誘いをうけるが断って、塚田の墓を訪ねる。そこで塚田の恋人だった美也子(松原智恵子)と偶然に会い、美也子が働いている柴田サーカスが笠松から狙われていることを知る。佐竹は笠松に雇われ、柴田サーカスに貸し金の取立てに行き、監視役の名目でサーカスに寝泊りする。そんな時、美也子に恋している空中ブランコ乗りの津川(沢本忠雄)が大ケガをしてサーカスはピンチになるが……

主人公は、空中ブランコの名人で、射撃の名人。そのうえ格闘に強いという典型的なアキラ映画です。

ヘリコプターで空中ブランコをするというムチャな設定もアキラなら許せますね。作品的価値は全くありませんが、アキラ映画の面白さはありま〜す。

 

『惜別の歌』(1962年・日活/監督:野口博志)

暴力事件で教師を辞め、故郷の仙台に戻ってきた三崎明(小林旭)は、恩人の神戸組を訪ねる。組長亡き後、神戸組の子分だった兵頭(金子信雄)が独立し、仙台の縄張りの殆どが兵頭組のものになり、神戸組はさびれる一方だった。兵頭が神戸組のマーケットを狙っていることを、常次郎(殿山泰司)から聞いた三崎は、事が起こるのを危惧するが……

基本構造は、“渡り鳥”や“流れ者”シリーズと変わりはありません。地方都市を舞台に、アキラを慕うヒロイン(笹森礼子)は悪党の娘というお馴染みのパターンです。

『黒い傷あとのブルース』、『渡り鳥北へ帰る(北帰行)』、『さすらい』、それにこの作品をヒット曲シリーズと呼んでいますが、アキラに対抗するライバル役が軽い(前2作が郷^治、後2作が平田大三郎)ので、対決が盛り上がりませ〜ん。

 

 

『爆破3秒前』(1967年・日活/監督:井田探)

内務局情報室の矢吹(小林旭)は、終戦のドサクサに奪われた宝石を探し出し破壊するように命じられる。その宝石は、戦時中、某国から掠奪したもので公表できないものだった。宝石は政界の黒幕・立原(内田朝雄)が隠し持っていたが、国際ギャング団の植月(葉山良二)も狙っていた。時効までの間、宝石をガードしているのは、矢吹の元同僚・山脇(高橋英樹)だった。矢吹は立原一味とギャング団を共倒れさすべく、ギャング団に近づくが……

原作は大藪春彦の『破壊指令bP』ですが、高橋英樹と高石かつ枝のメロドラマが出てきたりして、原作の良さが出ておらず、湿ったハードボイルドになっています。

アキラの身体をはったアクションは見応えあるのですから、もっとドライな内容にして欲しかったですね。殺し屋役の名和宏が一番ハードボイルドしていました。

 

 

『波止場の賭博師』(1963年・日活/監督:山崎徳次郎)

秋津(小林旭)は、横浜でクラブを経営していたが、裏では海外への密航を斡旋する“逃がし屋”だった。組織のファイルと宝石を奪って神戸から逃げてきた加山(小高雄二)とリエ(高須賀夫至子)が秋津を訪ねてくる。加山は堅気となってリエと結婚し、父の住むマカオへ逃亡しようとしていたのだ。秋津はリエにあって驚く。リエは秋津の恋人だったが、組織を荒らす一匹狼だった秋津はリエの幸せのために神戸を去って横浜に来たのだった。組織の指示を受けた横浜のボス・牧野(安部徹)は、ファイルと宝石を取り返すために秋津のクラブを見張り……

『カサブランカ』からの頂きですね。「時の過ぎ行くままに」の代わりに、「ハーレム・ノクターン」が流れてきます。

『カサブランカ』はセリフと演技者が醸し出す雰囲気によって名作になったのですが、この作品には気のきいたセリフもなければ、アキラの魅力も出ていません。相手役の高須賀夫至子もヒロインとしては線が細すぎます。

平凡なムード・アクションで〜す。

 

 

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