美術科教育内容・方法のシステム化の構想
以下のように美、美術の方法論、美術科教育の基礎概念を設定し、整合的な体系とする。
美の定義 : 感情的イメージとして直接的に体験される精神的価値
美的体験 : 感情的イメージ意識 (現実意識と対照的である)
美術の定義 : 感情をも組織化する視覚的イメージの構成表出
美術の方法論の定義: 現実認識とは違う、美術独自のイメージ創出の方法
美術の作品の定義 : 美術独自のイメージを現出する様々な方法論の結集体(装置)
美術科教育の定義 : 学校教育の中で普通教育として行われる美術教育
美術科教育の目的 : 美術の方法論の理解及び実践
美術科教育の内容 : 美術の方法論
美術科教育の教材 : 美術の方法論を理解させるために採用・変形された美術の諸活動、あるいは鑑賞対象 としての作品
美術科教育の方法 : 上記教材を生かす方法
美術科教育の人間像: 芸術知(美術知)的人間
感動、自己表現、楽しさなど:指導上の必要条件
美術の方法論 一つの作品において統一されているのであるが、便宜的に以下の三側面に分類
1.作品の内容的側面 題材の選択、主題の設定、イメージ・レトリック、指示表出性の強化
2.作品の形式的側面 イメージ生成手法、想像的視点、造形要素の構成、自己表出性の強化
3.作品の形成過程的側面 素材、技法、物質性の強化