個人的ポケモン論

サブテーマ〜独断と偏見〜

 

分類:(ゲ)ゲームとしてのポケモン (生)生物としてのポケモン 

大きくこの2つに分けたいと思います。

 

 

第1回 ポケモンをRPGとしてみる (ゲ)

いきなり何を言い出すんだ、という人もいると思う。何はともあれポケモンはれっきとしたRPGだ。

しかし他のRPGのように、ストーリーや音楽やグラフィック効果などについてなんだかんだ言われることが少ない・・・と思う。

何かにつけて、キャラがかわいい、とか、図鑑作成が面白い、通信機能が斬新とか言われる。

ストーリーなども、RPGとしての大切な要素なのに・・・それがいい加減なためにたたかれてるゲームもたくさんあるのに・・・

このゲームのシナリオは、図鑑完成を志して少年が旅に出るところから始まり、ポケモンリーグ(カントー大会)を制覇して終わる。

・・・・・・あれ?何か初めの旅の目的と違うぞ?いつの間に主人公の目的は図鑑完成からリーグ制覇になったのだろうか?

それを解くカギは、ある人物にある。そう、ジムリーダーの弱点をアドバイスするあのメガネ君だ。

ニビジムでの「おーっす!ポケモンリーグを目指してみないか!」の一言が、旅の目的を狂わせてしまったのだ。

オーキド博士はエンディングで「とうとう勝ったな!」等と言うが、オーキドは別にポケモンリーグ制覇を期待してたわけではない。

いつの間にかオーキドでさえもあのメガネ君のペースに巻き込まれてしまったのだ。

このことからあのメガネ君がストーリー上重要なウェイトを占めていることがわかる(本当か?)。

おそらく彼は開発者の誰かがモデルなんだろう(違うって)。

それでも殿堂入りの時オーキドは図鑑の評価をする。たいていの人はこの時点で図鑑は完成していないだろう。

しかしこれでなぜかエンディングに突入してしまう。旅の目的も果たせないまま・・・・・・

まぁ、その後マサラタウンから新たなる旅が始まるからいいのだが。エンディングが「終点」ではなく「通過点」だというのが非常に気に入った。

図鑑完成の時の表彰状こそが、真のエンディングといえるだろう。しかし、本当の冒険はここから始まる!(ポケモンを遊び尽くす本より)

次は音楽について。個人的には結構いい曲がそろってると思う。少なくとも手抜きサウンドではない。

エンディングで街の音楽がスローテンポで流れるのもいい味だしてる。洞窟などの音楽も神秘的な感じでよい。

次、グラフィック。ゲームボーイなので限界はあるだろうが、画面を揺らしたりゆがませたりするのはいい戦闘表現だと思う。

破壊光線など、同じグラフィックを使っていても白地に黒と黒地に白ではだいぶ印象が違うことがわかる。

個人的な一押しはスーパーゲームボーイ使用時の「花びらの舞」だ。色とりどりの花びらは美しい・・・と思うのは僕だけか?

このためにラフレシアを育てたりしたもんだ。このようにポケモンは通信機能なんか無くったって十分一つのRPGとして遊べることがわかる。

 

第2回 ピカチュウを科学する (生)

アニメ、グッズなどで大人気のあの電気鼠。しかし、その生態はあまり知られていないのではないか?

例えば、雷の石によって進化するが野生ではどうやって進化するのか?ピカチュウのままでも繁殖は可能なのか?等。

ピカチュウの生息地は、トキワの森や無人発電所。ライチュウの生息地は、無人発電所やハナダの洞窟である。

ここで注目したいのが無人発電所だ。ここにはピカチュウライチュウが両方出てきて、そのレベルも近い。

野生のピカチュウは無人発電所で進化しているのではないか?え?ピカチュウは雷の石がないと進化しない?

ふっふっふ。雷の石を使わなくても進化したという報告がごくわずかながらあるのだよ。

ピカチュウは本来自力で進化するが人間嫌いなのでトレーナーの前では自力で進化しない、でも中には変わった奴がいて

トレーナーの前でもレベルさえ上げれば進化するのがいる。こういう仮説が成り立つ。

野生では、洞窟で暮らしているライチュウは繁殖期になると森でピカチュウを産む。産まれたピカチュウは

森で育ち、成長すると発電所へと旅立ち、ライチュウへと進化。そして洞窟で暮らすようになる。

発電所がなかった時代は、おそらくイワヤマトンネルあたりで進化していたのだろう。たまたま近くに発電所ができたので、

電気エネルギーの強いその場所に集まるようになったのだろう。(これはあくまでも仮説)

 

第3回 ポケスタはクソゲーなのか? (ゲ)

「ポケモンスタジアム」のキーワードで検索すると、結構いろいろなページが出てくる。ポケモンページはもちろん、

ゲームを批評するページもいくつか見つかる。特に批評をするページにおいて、ポケモンスタジアムは結構評判がよろしくないようだ。

40種しか使えない不完全な物を出した、ゲーム性がない、任天堂の商魂丸見え、など。

これを読んでる人の中にもこれらの批判を見た人は結構いると思う。しかしここで考えてみよう。

40種しか使えない、これはあくまで「対戦」に限ったときのことだ。ポケスタというとどうしても対戦に目がいってしまいそうだが、

便利な機能が沢山ある(詳しくは後述)。隠し要素の倍速GBや波乗りピカチュウも魅力だ(これらは対戦によって手に入るものだが)。

ゲーム性がない。これは当たり前だ。僕はこれを「ゲーム」ではなく「拡張ツール」だと思っている。

当然もととなるGBのポケモンがなければお話にならない。このゲームはGBをやり込んだ人だけが楽しめると行っても過言ではない。

特に「ピカチュウかわいい♪」等という理由だけで買ったド素人さんには「拡張ツール」を使えるわけがない。

あと任天堂の商魂、これを問題視するのはおかしい。企業として利潤を追求するのは当たり前のこと。

これを批判するならピカチュウを張っただけの便乗商品も批判されるはずだ(実際されているが)。

批判する人はあら探しだけではなくもっといいところを探したらどうだ?

僕が1番気に入ったのは、「64とGBをつなぐ」ということだ。これによってゲームがぐーんと広がった気がする。

「いちらん」機能は64とGBがつながってこそできるものだ。倍速GBも64のすごさを見せつける。

ただしこの世界の広がりを感じるにはGBのやり込みが必要不可欠だ。ポケスタも完全クリアした方がいい。

結論としてこのゲームは奥の深いポケモンの世界をさらに広げるツールといったところであろう。

GBのポケモンを大してやってもいない人にこのソフトが理解できるわけがない。

次はポケスタ2との共存について考えてみたい。ご存じのようにポケスタ2では151種すべてがバトルできる上に、

64本体に保存できるポケモンも前作の2倍。対戦もルールに合わせて何種類もあり、おまけにミニゲームまでついてくる。

もうポケスタの役目は完全に終わったような気もする。しかしポケスタでしかできないこともいくつかある。

まずは波乗りピカチュウ。初心者は「ピカチュウが波乗りを使えるだけ」というが、ある程度詳しい人は属性的にとても有利だと気づくだろう

この強さのおかげでファンシーカップで大活躍、ライチュウに進化させれば99カップでも大活躍。

ピカ版ではミニゲームまでできる。まさに言うこと無し。これを見逃す手があるだろうか?

他には97年の大会の上位入賞者と戦えることだ。まじめに勝負するも良し、

99カップでメタモンやフシギバナが使えなくなったのは誰のせいか探すも良し、昔の戦術を研究するも良し。

他にもいろいろ楽しめると思う。例えばポケスタ2との技のグラフィックの違いを比べたり等。

これらのことをふまえて、ポケモンスタジアムはとてもお買い得だと僕は思う。ポケモンやり込んでて、64持ってる人は買ってみよう。

今なら中古屋で安く売られているかもしれない。

 

第4回 ポケモンの世界観を考える (ゲ)

知られてるようで案外知られてないポケモンの世界観。今回はそれを考えてみたいと思う。

ゲームの舞台は言うまでもなく日本の関東(カントー)地方だ。しかしそのほかの地域はどうなってるのだろうか?

ゲームの中の、クチバジムの「イナズマアメリカン」、シルフのはぐれ研究員のセリフ「ロシアのポナヤツングスカ」

ウインディの図鑑説明「ちゅうごくのでんせつのポケモン」、ライチュウの図鑑説明「インドぞうでもきぜつする」

ポケモン屋敷の日記「みなみアメリカのギアナ」、などの記述から、この世界にも国が、しかも現実の世界と同じ物があることがわかる。

しかも「インド象」がいることがわかる。何かのポケモンのことなのだろうか?現実の世界でのたとえを示しただけだろうか?

他にも注目したいのはマチスのセリフ「戦争で電気ポケモン使って生き延びた」というものだ。

これはポケモンが兵器として軍事的に利用されていることを示し、一見平和なこの世界にも軍隊や戦争があることがわかる。

「ポケモンは友達」という考えが通用するのは平和な日本だけなのかもしれない。

主人公がのんきな旅を続けている間にも、世界各地ではポケモンを使った悲惨な戦争が行われているのかもしれない。

 

第5回 卵システムに物申す! (生)

今年の秋に発売予定の金銀の新システムとして「たまご」がある。僕はこのシステムについて非常に不安に思っている。

どうやら金銀にはポケモンに雄と雌がいて、配合で「たまご」が生まれるらしいのだがそれについていくつか心配事がある。

まずは「別ポケモン同士で配合できるようにして欲しくない」ということだ。もちろん、サンダース×ブースターのように同系統ならいいと思う。

しかしライチュウ×レアコイルのように、全く別の生物と配合できるようになればこれはまずい。あと進化前は配合できないようにして欲しい。

他に心配なのはすべてのポケモンが卵を産むとしたら大問題だと思う。

なぜ問題かというと「ポケモン」というのは「分類」ではなくて、様々な生物の「総称」だと思う。

鳥類や爬虫類、昆虫などは卵で繁殖してもいいだろう。しかしポケモンはそれだけではない。

哺乳類系のポケモンは子供を産むはずだ。植物なら種や胞子で増えたり、メタモンなどは分裂したりするかもしれない。

それを無視して「全てのポケモンは卵から生まれる」としてはのはポケモンの生物としてのリアリティーが滅茶苦茶になってしまうだろう。

配合システムを作るならポケモンによって「たまご」ではなく「こども(レベルの低い進化前ポケモン)」や「たね」にしてほしい。

さらに不安なのは「たまご」を通信で旧バージョン(赤、緑、青、ピカ)に送ると151種のポケモンのいずれかに変化する、というものだ。

どこかの攻略本に載ってたのでまだ企画段階のようだが、これは是が非でも没にして欲しい。

自分の子供が別の生物になるなんて一体どういう発想なんだ?制作者は本当にポケモンを愛しているのだろうか?

 

結局どうなったかについては、こちらに(金銀ネタばれあり)。

 

 

第6回 その昔出回ったデマについて (ゲ)

ポケモンは、発売してから1年後ぐらいにバグ技がはやり、同時に色々なデマが飛び交った。代表的な物はアジア村やホウオウなどだろう。

ポケモン大好きクラブなどの有名なホームページの掲示板でどこかの馬鹿がデマをふりまくと、

それを見た疑うことも知らない純粋無垢な子供達(多少言い過ぎ)はそれを信じて友達などに広める。

実際僕の周りでもそれらのデマは流れた。はっきり言って、僕はこの情報を聞いた瞬間デマだと判断した。

なぜかというと、もしそんな隠しイベントのような物があればとっくに雑誌などで発表されていると思うからだ。

(実際ポケスタ2は、発売から1ヶ月足らずで最大の隠し要素であるド忘れコダックが発表された。)

それにも関わらずデマに惑わされる人はどんどん増えていった。「本当に出た」とホラをふく輩も出てきた。 

その情報がデマだということに気づくと、ポケモンに飽きてやめる人が増えてきた。

これはあくまで僕の周りで起こったことだが、これと似たような状態にあった人は結構いるはずだ。

僕はこのとき「ああ、ポケモンブームもそろそろ終わりだな」と思い始めた。幸いなことにアニメで人気はぶり返したが。

ポケモン金銀が発売されたら、色々なデマがまた飛び交うだろうが、それにだまされないようにしたいと思う。

 

第7回 炎ポケモンの救済 (ゲ)

炎ポケモンはあまり使われない。その原因は、某攻略本に「見かけだけ強そう」とか、「ブースターには進化させるな」など、

ボロクソに書かれまくったことだろう。では本当に弱いのか?ちょっと調べてみることにする。

まず防御面。純粋な炎タイプの弱点は水、地面、岩である。リザードン以外なら岩は無視してもいいだろう。

実質的な弱点は水と地面だ。でもこの弱点は岩ポケモンとも共通する。決して炎ポケモンが不利というわけではない。

弱点をつかれたら1〜2撃で倒れるが、それは他のポケモンでも同じ事。

問題は攻撃面だ。炎ポケモンが覚えることのできる技は、炎系の他に、ノーマル系、ブースターとギャロップ系以外は地面系。

炎タイプは攻撃力が高めだが、ノーマル系の技は所詮ノーマルポケモンにはかなわない。

穴を掘るも、電気系に有効なのは確かだが先制の電磁波で成功率が激減してしまう。リフレクターで威力を削がれる可能性もある。

頼みの綱は得意の炎技だが、炎を弱点とするのは草、虫、氷。虫ポケモンはほとんど使われることがないし、

草ポケモンでよく使われるナッシーは炎ポケモンが活躍できる可能性のある99カップでは使用不可。

氷タイプは人気だが、ほとんどの氷ポケモンは水タイプを持っているのでダメージは2*0.5で結局普通にしか効かない。

しかも波乗りの逆襲も待っている。かなり不利なのは確かだ。

水を持たない氷ポケモンとしてルージュラやフリーザーもいるが、どちらも99カップ出場不可!

炎ポケモンが活躍できるとしたら、やはり任天堂カップ2000(仮)になってしまうのだろうか?

誰か炎ポケモンのいい使い方思いついたら教えて下さい!

 

第8回 ポケモンが幼稚と思われるのはなぜか (ゲ)

他のゲームに比べて、ポケモンは「子供向け」という世間一般のイメージがあると思う。僕の思いこみかもしれないが、

なぜ「子供向け」というイメージが定着してしまったのか、考えてみたいと思う。

ゲーム発売当初は、決してそんなイメージはなかった。しかしだんだんポケモンが小学生の間で流行っていくにつれ、

おまけ付きのお菓子やガチャガチャ等でポケモンの姿が目立ち始める。やがてアニメが始まる。

ここまでくると、中高生や大人などがやりにくくなるのではないか?

今では、ポケモンは本来の「ゲーム」よりアニメ、グッズなどの「キャラクター」が有名になりすぎた気がする。

この「キャラクター」は低年齢層狙いかもしれないが、ゲームはそんなこと無い。

でも「小さい子供でも楽しめる」ということで「幼稚」扱いされるわけだ。しかしその「ゲーム性」は限りなく深いと思う。

「誰でも楽しめるうえに奥が深い」というのはある意味ゲームの理想体ではないか?

今は誰でも遊べるゲームが減ってきた気がする。明らかに年齢層を絞ったゲームが多い気がする。

そもそもゲームに子供向け、大人向けなんてあるのだろうか?昔はそんなもの無かったと思う。

実際、ファミコンのスーパーマリオなどは幼稚園児から社会人まで楽しめる内容だったと思う。

いつから、ゲームによる年齢層ができてしまったのだろうか?

 

第9回 「バトルで勝つため」のポケモン批判について (ゲ)

以前、あるサイトの掲示板でこんな話題が出た。「バトルで勝つために、基本能力の弱い種族を一切使わず、

同じ種族内でも初期能力値の低い物は切り捨て、しかも低レベルのポケモンを大量に殺して能力値を上げている。

こういうことをするの人は本当にポケモンを愛しているのか。」要約するとこんな感じだった。

この問いかけに対して、「ゲーム派」からの意見を述べたいと思う。

まず、「基本能力の低いポケモンは使わない」というものだ。これははっきり言って個人の思い入れの問題だ。

実際に目立たないポケモンだけでポケスタ制覇に挑戦している人もいるのだから。

次に、「初期能力値の低いものは切り捨て」というもの。これについては、すぐに解釈できる。

初期能力というのはすなわちそのポケモン才能みたいなものだ。例えば、人間でもプロレス選手などは体力のある人にしかできないし、

科学者になるには頭が良くなくてはならない。これと同じ事はポケモンにもいえると思う。

例えばピカチュウにしても、レベルの高い(ここで言うレベルとはトレーナーのレベルのこと)大会で勝つためには才能が必要となる。

また、「弱いものは切り捨て」というが、これはゲームでは「逃がす」と表現している。

捕まえたばかりのポケモンをもといたところに逃がすのだからいいと思う。キャッチ&リリースというやつだ。

逃がしたくなければバトルに出さなくても育てればいいだろう。ゲームボーイのポケモンでは十分活躍するはずだ。

そして最後の「能力値を上げるために低レベルのポケモンを大量に殺す」というもの。

まず考えてみよう。ポケモンのゲーム内では「殺す」という表現はしていない。あくまで「倒す」である。

これは同じような表現だが全然違うと思う。僕はこの「倒す」というのは「逃がす」に近いものだと思っている。

例えば高レベルのポケモンが低レベルのポケモンに強力な技を使って「倒した」ときも、

実際にはその技を当てず(一種の威嚇)に逃がしているとも考えられる。画面にはっきり現れない以上、そうでないとは言い切れない。

以上、都合のよい解釈をしてみたがどうだろうか?このゲームには「想像」の余地がたくさんあるので、他の解釈をする人もいるだろう。

これはあくまでも僕の意見だ。それぞれの人がそれぞれの解釈をしてそれぞれのポケモンと向き合えばいい、僕はそう考えている。