CRPGの元祖とも言われ、世界中で人気を誇るウィザードリィ。
移植の出来は最高といわれるファミコン版を推奨するページ。
ファミコン版なので、それ以外のバージョンには通用しない(スーファミ版なら通用する?)。
ウィザードリィは、今日に至るまであらゆる機種で発売されているが、なぜファミコン版なのか?
それは消去法で考えてみると…
パソコン:入手困難、セットアップ面倒。
PCエンジン:ハード、ソフトともに入手困難。
スーパーファミコン:書き換え専用。しかも既に書き換え可能期間は終わった。
プレイステーション:読み込み時間がある。
セガサターン:同上。
ワンダースワン:1しかないので、転生などが楽しめない。
ゲームボーイカラー:やや品薄で、価格も高い。
というわけで、入手も容易で、読み込み時間もないファミコン版を選んでみた。
「隣り合わせの灰と青春」等で知られるWiz小説の作家、ベニー松山氏もファミコン版を絶賛している。
ちなみに自分はファミコン版とゲームボーイカラー版しかまともにやったことがない。
ファミコン版のウィザードリィ(以下「Wiz」)は、中古ファミコンソフトを扱っているようなところでは割と簡単に手に入る。
少なくともGBC版やPS版(リルガミンサーガ)よりは見つけやすいと思う。
さて、ソフトの方は簡単に手に入るが、もう一つ手に入れたいものがある。
ターボファイルという外部記憶装置だ。これで、データのバックアップが出来る。
古いファミコンソフトなので、バックアップが不安かもしれない。保険のようなものと思っておこう。
(ちなみにターボファイルのメモリーは、単3電池で保存する。
電池は1年以上持ち、FCの電源を入れたまま電池を交換すればメモリーは消えない)
さらに、ターボファイルを使えば次のシナリオに前作のキャラを転生させることが!
この転生こそがウィザードリィの魅力の一つだと思う。
ソフトはAmazonで格安で手に入る。ターボファイルはやや高い。
近くにリサイクルショップなどがあればジャンクコーナーを物色してみるのも手であろう。
ちなみに「ターボファイル2」は、初期型のターボファイルの容量を強化したものである。
(というか、初期型のターボファイルというものを見たことが無い。中古市場にあるのは大半が2のはず)
外部記憶装置があると言っても、カートリッジ自体のバッテリーバックアップが使えないと遊びづらい。
今から買った場合は内蔵電池が切れているであろう可能性が高いので交換することをお勧めする。
詳しいやり方は「ファミコン 電池 交換」などのキーワードで検索をかけると良いだろう。
さて、無事にWizのカセットを手に入れたあなた。
さっそくゲームをしようとするも、よくわからない部分も多いと思う。
説明書があってもわかりづらいだろう。無ければなおさらだ。
そこで、キャラメイクから旅立ちまでを説明しようと思う。
おおっと、その前に、タイトル画面でSELECTを選び、表示を日本語にしておこう。
よほど英語力に自信がなければ、いきなり英語でやるのは無謀。
以下、キャラメイクからアイテム購入、ダンジョン潜入までを説明していく。
5種類の中から選ぶ。もちろん、一度作ってしまったキャラの種族は変更は出来ない。一度に20人まで登録可能。
以下、彼らの世界観上の設定と、数値上の特徴を紹介。
人間:
我々と同じヒトである。この世界でも最も幅を利かせている種らしい。
特性値は全体的にやや高めだが、信仰心のみが低い。
僧侶系以外ならバランス型として重宝するだろう。
転職して能力が初期値に戻っても、それほど苦労はしないのも魅力。
ドワーフ:
髭が自慢の小人族。白雪姫の小人は彼らと同じ種族。気は優しくて力持ち。
力、生命力、信仰心は高いが、素早さは低い。
素早さにさえ目をつぶれば、転職直後は一番楽な種族である。
戦士系はもちろん、僧侶としてもおすすめ。
エルフ:
いわゆる森の妖精。この世界では人間サイズ。とがった耳がトレードマーク。
信仰心、知恵、素早さに優れるが、力と生命力は弱い。
うかつに転職させると生命力不足に苦労するだろう。
このゲームの性質上、最も冷遇されている種族。初心者にはお勧めできない。
エルフが好きな人はぜひ大事に育ててあげよう。
初期状態からビショップに簡単になることが出来るのは強み。
ノーム:
大地の精。ドワーフと近縁だが、小柄なだけに身軽に動ける?
素早さ、信仰心が高い。他の特性値も劣ったところはない。
人間同様、転職には有利といえる。
僧侶が一番だが、魔法使い、戦士など何でもこなす。
ホビット:
トールキン氏の創作による、背丈が人間の半分ほどの小人族。指輪物語でおなじみ。
異世界ではハーフリング、グラスランナー、ケンダー、キスキンなどとも呼ばれる事もあるという。
力がとても弱く、生命力も低いが、素早さが高くて運が非常によい。
エルフ同様、うかつな転職は命取りになりかねない。
盗賊にするなら最高の種族だろう。素早さと運はどの職業でも必要なので、
力の関係ない魔法使いや僧侶にするのもいい。数値上はエルフよりも適している。
キャラを作るときに、性格を3通りから選ぶことになる。
善悪と言っても相対的なもので、モンスターを敵とする点では同じであるが、
職業や装備品に制限がある。
善:
無益な戦いを回避する平和主義、博愛主義的な性格。
友好的なモンスターと出会った場合、戦ってはならない(戦った場合、悪になることがある)。
敵と戦う回数が少なくなるので成長は遅くなるが、危険にさらされることも少ない。
中立:
戒律に縛られない合理主義、利己主義的な性格。
善、悪のパーティのいずれとも組むことが出来、性格が変化することはない。
ただし、絶対に性格を変えることが出来ないので、就ける職業が限られてしまうのが欠点。
(具体的には、僧侶の呪文をどうしても覚えられなくなってしまう)
そこそこ強くて入手しやすい中立専用防具があるので、中盤は便利なのだが。
悪:
敵対勢力を決して許さない教条主義、原理主義的な性格。
友好的なモンスターと出会った場合、見逃してはならない(見逃がした場合、善になることもある)。
敵と戦う回数が多くなるので成長は早いが、それだけ危険が増えるということでもある。
また、悪の方が装備品が充実している。
性格が変わると、その時装備していた性格専用装備が呪われてしまい、性能が激減する。
それ以外のデメリットはないので、あまり気にしなくてもよいかもしれない。
善と悪は酒場で同席できない。一つのパーティに入れたければ、一度ダンジョンに潜り冒険を中断、
その後、もう一方の性格のものが潜り、セレクトボタンを押して「なかまをさがす」必要がある。
キャラメイクの際、ランダムで決められた特性値を好きな能力に割り振ることができる。
目的の職業に必要な値(次項にて解説)の他は、どこにつぎ込めばいいのか?
力:
直接攻撃のダメージはもとより、命中率にも影響。
前衛のキャラは高めにしておくべし。魔法使いには無用。
知恵:
これが低いと、魔法使いの呪文の修得が遅れることがある。
低くても遅れないこともあるし、高いからといっても通常より早く覚えることは出来ない。
呪文のダメージや成功率とは関係ないので、あまり意味のないパラメータとも言える。
登録時の魔法使いに12ポイントつぎ込めば十分。
信仰心:
知恵に似ているが、こちらは僧侶系呪文に影響。
ただし、蘇生魔法の成功率に限ってはこの値が関わっているので、知恵よりは重要。
だからといって、必要以上にポイントをつぎ込むまでもない。やはり12ポイントで十分。
生命力:
HPの成長率、死亡時の蘇生成功率に深く関わってくる。
最も重要な特性値。特にHPが低くなりがちな盗賊や魔法使いこそ上げておきたい。
素早さ:
戦闘時の行動の速さに影響する。
このゲームの敵キャラは打たれ弱い割に攻撃が強烈なので先手必勝になりやすい。
戦士や魔法使いなどの攻撃役は高いほうが良いだろう。
また器用さも意味するようで、盗賊と忍者の場合は罠の識別及び解除の確率に密接に関わってくる。
運の強さ:
これが高いと敵からの息のダメージを半減することがあったり、
罠の効果を受けにくかったりする。もちろんどの職業でも必要なのだが、
それほど確実ではないので最初にポイントをつぎ込むほどではないかも。
レベルアップに従って1ポイントずつ上昇又は下降する。年齢が高いほど下がる確率が高い。
Wiz1、Wiz2においては、上限は種族に関係なく18。
Wiz3では、種族ごとの初期値+10が最大となる。種族選びについては下の記事を参考に。
余談だが、GBCリメイク版においては、知恵や信仰心が呪文の効果そのものに密接に関わってくる。
職業に就くための条件と、その特性を紹介。
ちなみに、就くときには性格による職業制限があるが、あとで変わってしまっても問題はない。
必要能力についても、就いた後で下がってしまっても大丈夫。
戦士:
力が11以上でなれる。成長が早めで、HP成長もトップ。
最強の武器と防具は使えないが、ほぼ全ての武器と防具を使える。
Lvアップと共に増えていく攻撃回数は、Lvアップの早さも相まって非常に頼もしい。
戦士がいなくなったパーティは全滅したと思ってもよいだろう。
パワー重視ならドワーフ、バランス型なら人間がおすすめ。
僧侶:
信仰心が11以上(ただし12以上なら最初から呪文を2つ使える)で、中立でなければなれる。
戦士には劣るがある程度の武器と防具を持て、意外にHP成長も戦士に匹敵。
パーティの3番目か4番目に最適といえる。
レベル1からレベルが2上がるごとに僧侶呪文を覚え、レベル21でMPが最大になる。
王道ならノーム、前列で使うならドワーフ、スピード重視でホビットか。
魔法使い:
知恵が11以上(ただし12以上なら最初から呪文を2つ使える)でなれる。
HPは最低で、武器と防具はほとんど装備することが出来ない。
というか、下手に装備するだけアイテム欄の無駄。パーティの最後尾を任せよう。
レベル1からレベルが2上がるごとに魔法使い呪文を覚え、レベル21でMPが最大になる。
人間、ノームあたりがおすすめ。エルフを使うぐらいならホビットで。
特に思い入れがないなら、Lv13になった時点で転職させた方がいい。
盗賊:
素早さが11以上でなれる。善の者は就くことは出来ない。レベルアップが早い。
武器と防具は僧侶以下で、HPも低いが、宝箱の罠の識別、解除が出来る。
戦闘ではアイテムでも持たせない限り役に立たないが、パーティには必須だろう。
全てのシナリオにおいて、レベルはそのままで忍者に転職できるアイテムが存在する。
ホビットが王道だが、人間やノームでもしっかり働く。
半面、罠解除以外に取り柄は無いので、最初から作らずに魔法職から転職させるのも手。
ビショップ:
知恵、信仰心がともに12以上だとなれる。中立の者は就けない。
レベルアップも遅いが、呪文修得も非常に遅い。
レベル1から、レベルが4上がるごとに魔法使い呪文を覚え、Lv33でMPが最大に、
レベル4から、レベルが4上がるごとに僧侶呪文を覚え、Lv36でMPが最大に。
最終的に両方のMPが最大になるのはビショップだけ。HPもそれなりにある。
さらに、アイテムを識別する能力を持つ。転職で作ることをすすめるが、最初からパーティに入れるのも悪くない。
エルフが作りやすいが、多少無理してでもホビットの方がいいかも。ノームも悪くない。
侍:
特性値が上から順に、15、11、10、14、10以上だとなれる(運の強さは無関係)。
悪の者は就けない。初期状態で作るのはやや大変。
戦闘力は戦士と同程度(Lvアップによる攻撃回数アップあり)で、
レベル4から、レベルが3上がるごとに魔法使い呪文を覚え、レベル30でMPが最大に。
さらに、抜群の切れ味を誇る刀を装備することが出来る。
戦士同様、人間やドワーフがおすすめ。エルフでも作りやすかったりする。
ロード:
特性値が上から順に、15、12、12、15、14、15以上だとなれる。
Wiz1だと初期で作る事は不可能。Wiz2,Wiz3でもほぼ不可能。善の者のみが就くことが出来る。
やはり戦士と同等の戦闘力を持つ。成長は侍より遅いが呪文修得は早く、
レベル4から、レベルが2上がるごとに僧侶呪文を覚えていく。Lv24でMPが最大に。
さらに、聖なる力で守護された鎧を身につけることが出来る。
やはり戦士同様、人間やドワーフがおすすめ。呪文重視ならノームも?
忍者:
全ての特性値が17以上(3では、順に15/17/15/16/15/16)で就くことが出来る。
Wiz1だと初期で作る事は不可能。Wiz2,Wiz3でもほぼ不可能。悪の者のみが就くことが出来る。
同条件では、他の戦闘職(戦士・侍・ロード)よりも攻撃回数が高くなり、
さらに敵の首をはねて一撃でしとめることもある。盗賊には劣るが、罠の識別、解除も出来る。
装備は戦士よりやや劣るが、忍者ならではの武器を装備可能。ただ、素手でも攻撃力は強く、
何も装備していないときのAC(回避能力。詳しくは後述)はレベルアップとともに良くなる。
こう書くとすごく強そうだが、実際はレベルアップとHP成長が遅すぎて使いづらく、ほとんど趣味の職業といえる。
作るとしたら、力と素早さのバランスがいい人間がベストか?
以上、キャラについて説明したが、こんなのは気にせずに自分の好きなキャラを作ってしまってもいい。
特にWiz1,Wiz2では、最終的な特性値の限界は全種族共通なので。
種族ごとに成長限界が異なるWiz3だとしても、
エルフの戦士、人間の僧侶など、数値的には不利なキャラでもクリアは出来るのだから。
このゲームでは6人パーティが最大となっている。
そのうち、前の3人が前衛となり、後ろの3人は後衛となる。
前衛しか敵に直接攻撃をすることは出来ず、
反面、後衛にいる限りは敵の直接攻撃も受けない。
ただし、呪文やブレスは後衛まで届き、
前衛が一人でも動けなくなるとその分だけ後衛が繰り上がる。
このシステム理解した上で、おすすめのパーティを考えてみる。
戦士、戦士、戦士、僧侶、盗賊、魔法使い
割と標準的。成長の早さは一番だろう。
転職はせずに、そのまま最後まで行ってしまうような感じだ。
キャラメイクでねばって、戦士の替わりに侍を入れるのも良し。
戦士、戦士、僧侶、僧侶、盗賊、魔法使い
僧侶を二人入れることにより、回復呪文の使用回数を増やす。
後半、僧侶の力不足が目立ってきたら、一人を侍に転職させるのが黄金パターン。
僧侶は1人をビショップに入れ替えるのも悪くない。
戦士、戦士、僧侶、盗賊、魔法使い、魔法使い
魔法攻撃重視。やや撃たれ弱い部分があるが、中盤あたりはかなり強いだろう。
魔法使いの一人をビショップにするのも良い。ロードへの転職も王道か。
このパーティにおいて、僧侶と盗賊のどちらを前に出すのかはWizファンにとって永遠のテーマ。
僧侶の方が戦闘力はあるが、僧侶が動けなくなると致命的だし…
僧侶、僧侶、僧侶、ビショップ、魔法使い、魔法使い
最終的に全員が呪文を使えるように考えた場合。
戦闘が厳しくなる中盤までには無理矢理レベルを上げ、
転職後はロード、侍、侍、盗賊、僧侶、ビショップのような感じに。
もちろん、初心者にはお勧めできない。
作成したばかりのキャラは、少しの現金しか持っていない。
それを使ってキャラの装備を買わなくてはいけないのだが、
いきなり店に入っても何を買えばいいかわからないはず。そこで説明。
このゲームの武器は、装備して攻撃してみないと強さがわからないので、
初心者はどれが強いのかわからなくて混乱してしまうかもしれない。しかし全体的に、
「杖=短刀<短剣<メイス、フレイル<<剣(だんびら)=斧」
のような強さになっている。最上級の短刀が、最下級の剣とたいして変わらなかったりする。
「戦士(ロード、侍、忍者)は剣や斧、僧侶やビショップはメイス、
盗賊は短剣、魔法使いは杖(特殊な効果がなければ、装備しなくてもいい)」
これさえ覚えておけば十分だ。同系統では、値段が高い方が強い(一部例外あり)
なお、ボルタック商店の初期売品で一番強いのは剣(だんびら)である。
値段が高くて強そうだが、戦士に短剣やフレイルを持たせるのは意味がない。
体の防具は、装備すればAC(敵の攻撃のあたりやすさ。低いほど強い)でわかるので問題はない。
「ローブ<革鎧<鎖かたびら<胸当て<鎧」という強さになっている。
これは、ちょうど1ポイントずつの違いとなり、
たとえば革鎧の1ランク上の品は、(普通の)鎖かたびらと同性能となり、
胸当ての1ランク上の品(胴鎧)は、鎧と同性能である。もちろん値段は後者の方が安い。
これも職業ごとの装備事情から、装備すべきものがはっきり決まる。
「戦士(ロード、忍者、侍)は鎧、僧侶は胸当て、ビショップと盗賊は革鎧、
魔法使いはなくてもいい」
ただし、金のないうちは戦士にも胸当てを装備させざるを得ないと思う。
ちなみに、鎧の上級品の一部はなぜか僧侶でも装備できたりする。
それ以外の防具は、基本的に数が少ないので割愛。
ただし、盗賊は無印の「たて」を装備できないくせに、なぜか上級の盾は装備できる。
また、上級の兜には職業を問わず装備できるものがある。
シリーズ共通、初めてのお買い物
戦士(侍、ロード、忍者):剣(だんびら)、胸当て、盾、兜
僧侶:メイス、胸当て、盾
盗賊:短剣、革鎧、小型の盾(バックラー)
それ以外:装備品はいらないから、毒消しを。
もちろん、武器や防具は装備しなければ意味がないが、
属性や状態異常などへの耐性や、回復効果があるものは、
(少なくともファミコン版においては)持っているだけでも効果がある。
持っているだけでダメージを受けてしまうものもあるので注意!
戦う:
文字通り武器で攻撃する。パーティの中で前から3人(前衛)のみがこれを選べる。
攻撃回数(最大ヒット数)は、装備や(戦士、侍、ロード、忍者に限り)レベルアップよって増え、最高10回となる。
身を守る:
防御力や回避率が上がりそうだが、実際は「何もしない」と同義語。
前衛は普通は使わない(敵に仲間を呼ばせて経験値を稼ぎたいときくらいか?)。
後衛がアイテムや呪文を温存したいときに使う。
呪文を唱える:
覚えている呪文を唱える。もちろん呪文を覚えていないキャラは使えない。
また、詠唱によって敵に気付かれる為なのか、先制攻撃時は使用不可。
注意点として、このコマンドを選ぶと、そのキャラの行動前に戦闘が終わっていても呪文を使ってしまう。
回復呪文ならいいが、攻撃呪文や補助呪文ならただの無駄遣い。注意すべし。
アイテムを使う:
魔法の効果を持つアイテムを使う。呪文と違い、先制攻撃時にも使える。
装備や職業などに関係なく、持っていれば誰でもアイテムを使うことが出来る。
戦闘中に効果のないアイテムは表示されないので安心。
使えるアイテムを持っていなければコマンド自体表示されない。
これも、呪文と同じように戦闘終了後の空撃ちがある。消耗品は注意。
呪いを解く:
僧侶と、ある程度レベルの上がったビショップとロードのみが使えるコマンド。
ゾンビや幽霊などのアンデッド系のモンスターの呪いを解き、昇天させる。
1グループに有効だが、この方法で倒しても経験値は得られない(金やアイテムは残る)。
レベルが高いほど成功率は増し、敵が強いほど成功率は下がる。
先制攻撃時にも使え、何度でも使うことが出来るので、多用してしまおう。
高レベルの僧侶ともなると、ボス格でも確実に昇天させる。
逃げる:
戦闘から逃げ出す。一人が選ぶと、その時点で全員が逃走を試みる。成功率は意外に高い。
敵が強かったり、数が多いと成功率は下がる。逃げ損なうと、敵はほぼ全員が攻撃をしてくる。
特に、集団攻撃が出来る敵の場合、逃げ損ねが即全滅につながる場合も多い。
このような場合は下手に逃げようとするより、正面からぶつかっていった方が被害が少なくなるもの。
ピンチで逃げると言うより、戦いたくないから逃げると思っていた方がいい。
ちなみに、こちらの先制攻撃時でも確実に逃げられるとは限らない。
また、特定のポイント(ドアを開けた先など)では、何度逃げても一度は戦わないと通過できない。
そして多くのRPGの例に漏れず、敵側の逃走は確実に成功する。
以上で準備は整った。さっそくダンジョンへ潜ろう。
いきなり壁と通路が表示される。このゲームは、冒険者の視点で展開される。
マッピングを忘れずにすること。そうしないと、今どこにいるかがわからなくなってしまう。
7ミリぐらいの方眼ノート、鉛筆(シャープペンより書きやすく、消しやすい)、消しゴムを用意するべし。
とりあえず操作説明から。十字キーの上、またはAボタンで前に進む。
左右のキーはその場で方向転換、下を押せば回れ右。
扉(隠し扉も)はAボタンで開けることができる(上ボタンでは開かない。慎重に進むときはAよりも上で)
Bを押せば「キャンプ」を張り、ステータスを確認したりアイテムや魔法を使うことができる。
スタート、セレクトボタンでその他の操作。「仲間を捜す」は、他のパーティと合流したり、
全滅してしまったパーティの死体を回収するのに使う。
ただし、パーティが6人フルならば合流、回収はできない。また、ファミコン版では合流はできても分裂はできないので注意。
メッセージの待ち時間は、慣れないうちは「∞」にしておこう。
冒険を中断すれば街の画面に戻る。パーティはそのままダンジョン内に待機。
このまま終了してもいいし、再開もできるし、別のパーティを組んでダンジョンに入ってもいい。
一度に何組でもダンジョン内に入ることができる。ただし、誰がどこで中断したのか忘れないように。
いよいよ冒険のはじまり。あまり遠くまで行かず、近くの扉を開ける。敵が出てきたら全力で戦うこと。
魔法使いのカティノが効果的。1,2回の戦闘が終わったら町へ戻るつもりで。
町へ戻ったら宿屋…といいたいところだが、金がかかる上に年を食う。
ここは、魔法使いと僧侶のみを馬小屋(←重要!)に泊めるのが正解。
その後、僧侶の呪文で回復→僧侶を宿屋へ。この繰り返しで回復させる。
大体、一度の戦闘で100前後の経験値が手にはいるはず。
このゲームでは、敵の出るポイントはほぼ決まっている。そこを狙おう。
レベルが2になるのに必要な経験値は1000前後なので、ある程度たまったら宿屋に。
いくら経験値がたまっても、宿屋に泊まらない限りレベルは上がらない。
このゲームにおけるレベルアップは、能力アップの機会(たまに下がってしまうこともあるが)にとどまらず、
レベルそのものが命中率、特殊攻撃耐性といった戦闘力に直結する。
入り口付近でレベル3ぐらいまで上げておくこと。
少し先に進みつつ、レベルが5ぐらいになると、目に見えて強くなるはず。
戦士の攻撃ヒット回数は増え、魔法使いはグループ攻撃呪文を覚える。
今までは倒せなかったような敵も簡単に倒せるようになるだろう。
こうなると、どんどん先に進みたくなるもの。しかし注意!
こういうときが一番危ない。メインメンバーがこのくらいに育ったら、2軍を育てておこう。
2つのパーティをバランスよく育てておかないと、いざというときが大変。
1軍の覚えたマハリト等をうまく使えば、2軍を効率よく育てることが出来る。
このゲームではパーティが全滅した場合、誰かがそこに行って死体を拾ってこなくてはいけない。
それでも、運が悪ければ全滅と同時に消滅してしまって二度と復活できない。
賢明な冒険者であれば、全滅する前に別パーティの仲間の助けを借りるだろう。
毒:
戦闘中に1ターン経過、及び移動中に一歩歩くごとに現在HPの1/10(切り上げ)のダメージを受ける。
ダンジョンから出ると消えるが、低レベルはもとより高レベルでも致命的なのですぐに治療すること。
毒消しや、ラツモフィスの呪文で治療可能。
沈黙:
ステータス画面には表示されないので注意!呪文が唱えられなくなる。
さらに呪文と同じ効果のアイテムも使用不可に。炎の杖などはもちろん、毒消しや傷薬すら使えなくなる。
戦闘中の沈黙は、戦闘が終わるまでは絶対に回復しない(全状態回復呪文のマディを使っても)。
移動中に罠によって沈黙した場合、別のフロアに移動するか、中断→再開で解ける。
睡眠:
一切の行動が不能で、前衛が眠ると後衛が繰り上がる。しかも寝ている間は打撃のダメージを2倍受けてしまう。
ディアルコで治療可能だが、数ターン、もしくは戦闘終了で治る。
麻痺:
一切の行動が不能になる。前衛が麻痺すると後衛が繰り上がる。
自然回復はしないが、寺院やディアルコで治療可能。僧侶が麻痺すると致命的。
石化:
一切の行動が不能になる。前衛が石化すると後衛が繰り上がる。
自然回復はせず、寺院か、生きている人の全ての状態異常を直すマディの呪文でのみ治療可。
ドレイン:
状態異常とは違うかも知れないが、喰らうとレベルを1〜4下げられる(敵によって異なる)。
一度受けると、その戦闘中はそれ以上ドレインされることはない。
現在のレベルに達してから稼いだ経験値を全て奪われた上で、
そこからさらにドレインされたレベル分の経験値を下げられる。
経験値を稼いで、帰途につくところで喰らうと最悪。
呪文によって戦闘から脱出すれば、経験値を減らさずに済むが、この方法はリスクもある。
死亡:
一切の行動が不能な、「死んでいる」状態。
HPが無くなったり、敵の即死呪文や「首をはねる」攻撃を受けるとこの状態に。
前衛が死亡すると後衛が繰り上がる。
ディやカドルト、寺院で蘇生可能(寺院の方が高確率)。
灰化:
死亡からの蘇生に失敗し、「灰になった」状態。やはり行動は出来ない。
カドルト、寺院で蘇生可能だが…
喪失:
ロストともいう。灰からの蘇生に失敗し、「失われた」状態。もちろん行動は出来ない。
消滅の一歩手前の状態だが、まだ蘇生させる手段は残されている(裏技的だが)。
なお、敵のレベルドレイン攻撃によってレベルが0以下になったときもこの状態に。
通常ではまずあり得ないが、転職後などは要注意。
埋葬:
もはや蘇生の見込みが完全に無くなり、訓練所の名簿からも消え去った状態。
ロストしたキャラを連れてダンジョンを出ると埋葬されてしまう。
また、寺院で灰からの蘇生に失敗したり、レベルアップ時に生命力が2以下になった場合(老衰死)も、
ロストを通り越して埋葬されてしまう。この世界における完全な「死」と言える。
全滅してしまった場合、灰やロストを通り越していきなり消滅してしまう場合もある。
しかし、慎重に行動すれば、全滅以外の理由で埋葬されることはないはず。
Wizが話に出る場合、必ずこのことが持ち出されるが、そこまで厳しいゲームではないと思う。
宝箱には、ほぼ確実に罠がしかけられている。
盗賊か忍者が調べるか、カルフォを唱えて見分け、盗賊か忍者が解除する。
しかし、解除に失敗すると作動してしまう。識別が失敗することもある。
毒針:
開けた者が確実に毒を受ける。解除できなければ回避は出来ない。序盤は命取りとなる。
ガス爆弾:
全員が毒を受けるが、これは回避の可能性があり。序盤は致命的。
いしゆみの矢:
開けた者が中程度のダメージを受ける。ダメージは階層に比例するようだ。これも回避は不可能。
爆弾:
全員がダメージを受ける。ダメージは階層に比例するが基本的に小さく、回避できることもある。
スタナー:
開けた者が麻痺する。基本的に、一人だけを対象とした罠は回避不可能。
メイジブラスター:
魔法使い、ビショップ、侍が麻痺、又は石化する。回避の可能性もあり。
それ以外の職業は、転職によって呪文を覚えていようと影響はない。
プリーストブラスター:
僧侶、ビショップ、ロードが麻痺、又は石化する。回避の可能性もあり。
それ以外の職業は、転職によって呪文を覚えていようと影響はない。
僧侶系が動けなくなるので、回復も出来なくなるということ。
判定はあくまで職業が影響するので、対策としてぜひ転職をしておきたいところだ。
警報:
そのフロアのモンスターが襲いかかってくる。何度逃げても、1度は戦わないといけない。
宝の中身も、そのモンスターに対応した物に変わってしまう。
テレポーター:
そのフロアのどこかに全員がランダムで飛ばされる。発動させると回避は不可。
フロアによっては、閉じこめられて出られなくなる場所が存在し、
そこへ飛ばされたら移動の呪文であるマロールを使わないといけない
(覚えてなければ覚えたキャラで救助に向かう必要がある)。
さらに、深層階には石のブロックがあり、そこに飛び込むと全員「死亡」で城に返される。
この場合、持ち物や金の一部が失われることがある。
序盤の毒などでパーティが致命的になった場合はあわてずに中断、
毒消しを持たせた別パーティで拾い上げよう。
他にも、全滅しそうになったらあわてずに中断→別パーティで助けに行くのが大事。
全滅してから救助隊を差し向けるのでは遅すぎる。
ダンジョン内には、一見普通の壁や床にも様々な罠が隠されている。
ダークゾーン:一歩先すら見渡せない暗黒の空間。光の呪文もうち消される。
一歩一歩手探りで歩いていくしかない。
ただし、暗闇が戦闘に影響を与えるということは無い。
シークレットドア:見えたり見えなかったりするドア。見えなくても入ることは出来る。
ミルワやロミルワの呪文で見やすくなるが、確実に見えるとは限らない。
一方通行ドア:見た目は普通だが(シークレットドアの場合もあるが)通ったあと振り返るとただの壁。
戻る手段はどこかに必ず用意されているのであわてずに。
一方通行シャッター:見た目は何の変哲もない空間だが、一歩入ると後ろは壁に。
メッセージは出ないので、気をつけないとわかりにくい。
ピット:落とし穴。全員がダメージを受ける可能性がある。
その場でBボタンを押してキャンプすると、解いた瞬間にまた落ちるので注意。
テレポーター:ワープ地点。宝箱の罠とは違い、移動先は決まっている。
離れたところから見た場合、ワープ先の地形が見える。
これに入ってもメッセージなどは表示されないので注意!
一瞬だけ画面が点滅するが、慣れないと見分けにくいかもしれない。
シュート:落とし穴の一種だが、これは下の階層へと落ちる。
魔力によって上に飛ばされるシュートや、同じフロアのどこかに移動するシュートも。
ダメージはないが、一方通行なので戻る道を見つけないと大変。
回転床:方向を変えられてしまう。画面効果はテレポーターと見分けにくい。
その場でキャンプをするとまた回ってしまうので、座標確認は一歩動いてから。
沈黙床:そのフロアでは呪文が唱えられなくなり、永続呪文の効果が切れる。
別のフロアへの移動で解除。多少裏技的だが、中断→再開によっても無効化できる。
場所によってはメッセージも画面効果もないので、戦闘に入ってから気付くこともある。
ある程度育ってくると、職業を変えたくなることがあるだろう。
転職するときの条件は、その職業に就くのに必要な特性値を満たしていること(上記参照)。
ただし、転職すると5歳前後老化し、特性値は種族の基本値にまで戻される。
そしてレベルは1、経験値は0になり、MPも減る(詳しくは後述)。
HPはそのまま引き継がれるが、このゲームにおけるHPとはレベルアップごとに再計算される
(計算の結果、現在HPを下回れば1ポイントのみ上昇)ので、
せっかくHPが引き継がれてもレベルが低いうちの助けにしかならない。
うかつに転職するのは危険なので、ここでは転職の例を解説。
ちなみに、呪文を使える職業で覚え損ねた呪文も、
そのレベルの呪文を1つでも覚えているなら、覚え残しは転職後でもランダムで覚えられる。
僧侶と魔法使いは、Lv13になれば全レベルの呪文を1種類は必ず使えるはずなので、
Lv13になったら覚え残しを気にせず、すぐに転職させてしまっても全く問題はない。
例えばレベル13以上の魔法使いから転職すれば、魔法使いとして覚え残した呪文も再修得可能。
転職するなら13になった直後がベスト。
転職後のMPは、覚えている呪文の数に等しくなる。その後呪文を覚えると増える。
例えば、魔法使いから転職した場合、魔法使い系呪文のMPは、
Wiz1,2なら最終的に4/2/2/3/3/4/3までは上がる。
魔法使い→ロード
最初からはつくれないロード。普通は転職でつくることになるだろうが、
どうせなら魔法使いから転職させれば全呪文を覚える。
魔法使いの低いHPは、中盤から終盤にかけて足を引っ張るが、ロードにすれば大幅に上がる。
僧侶→侍
上の逆のパターンで、全呪文を覚えた侍を目指す。
上記と同じ理由で、やはりレベル13になったらすぐに転職させたい。
この場合、転職後の僧侶呪文のMPは、Wiz1,2なら5/4/4/4/5/4/2となる。
また、この転職の最大のメリットとして、プリーストブラスター対策が出来るという点も注目。
侍は、たとえ僧侶呪文を覚えていてもひっかからないのだ。
魔法使い→僧侶
ロードを作ってもいいが、どうせ攻撃できるのは前列の3人まで。
だったら成長の早い僧侶でも十分だ。HP成長も期待できる。
後衛職なので、特性値の低下がそれほど気にならないという利点もある。
ちなみに、最も早く全呪文を修得できるパターンでもある。
僧侶→魔法使い
これも上と同じ理由で。プリーストブラスター対策にもなる。
ただし、HPを考えるとあまり得ではないかもしれない。
なお、僧侶と魔法使いを入れ替える転職は、続編への転生を前提とした場合は効果的。
上級職ばかり作っても、序盤の成長が遅くて大変だからだ。
僧侶→ビショップ
ビショップは呪文修得が遅く、特に僧侶呪文は非常に遅い。
だったら先に僧侶をマスターしてからビショップに転職しようというもの。
早くてもマディを覚える可能性のあるLv11以降が望ましい。
いずれにしても、MPが減っても成長すればオール9になる。
僧侶→忍者
アイテム転職を使わなければ、忍者への転職はつらい。
どうしてもまともな転職で作りたいなら僧侶がおすすめだ。回復呪文の使い手は何人いてもいい。
僧侶時代のHPの高さが、忍者の成長の遅さをある程度カバーできる。
失敗しがちな罠解除も、僧侶呪文のカルフォと併用すればだいぶ確率は上がるだろう。
ブラスター対策になるというのも見逃せない点だ。
魔法使いor僧侶→盗賊
罠の解除の腕は一流でも、戦闘中は暇な盗賊。
だから、せめて呪文でも覚えさせてやろう、という転職である。
初期パーティに盗賊を入れず、この方法で作るのも一つの手だろう。
盗賊は成長が早いから、転職による能力初期化もさほど気にならないかも知れない。
戦士→ロード、侍、忍者
一見、レベルが戻るだけで、戦士以上の職業になれるのだから得に見える。
しかし、戦士にとってのレベルは命。攻撃回数などに密接に関係する。
それに、前衛職が転職によって特性値が下がると、戦力は目に見えて低下するだろう。
ロードになるのなら、戦士から転職しようと魔法使いから転職しようと強さは変わらない。
だったら呪文が使える者から転職させるのが正解というものだ。
戦士の方がHPが高いのは確かだが、転職後にいくらでも上がる。
戦士→魔法使い
転職によってHPは引き継がれる。だったら戦士でHPを上げてから、
本来HPの低い魔法使いにすればいいと思うかもしれない。
しかし、前述したように、このゲームにおいて、HPはレベルアップごとに再計算される。
レベルの高い戦士から魔法使いに転職しても、当分の間はHPが上がらないだろう。
長い目で見れば何の意味もない転職である。
魔法使いから、HPの高い僧侶やロードになった方が効率よくHPは上がる。
僧侶→ロード
僧侶の戦闘力を上げ、さらに下がったMPもレベルアップで増える。
これはお得な転職かと思いそうだが、そうでもない。
ロードになってからのMP成長は、前の職業が何であろうと変わりはない。
どうせ僧侶呪文は転職後にも覚えるのだから、魔法使いから転職させた方が得だろう。
もちろん、魔法使い→侍といった転職もあまり意味はない。
長い目で見た場合、転職は呪文を覚えさせる以外の目的では役に立たない。
それ以外の目的で転職させても、あまり効率がいいとは言えないだろう。
ちなみに、レベル13になった直後にドレインを受けた僧侶や魔法使いがいたら、
迷わず転職させることを勧める。いくら経験値を下げられても、転職すれば関係ないからだ。
降りる階段がある。使いますか?(呪文とMPの解説、ありがちな疑問)
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